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GDPデフレーター
下落幅0.8%に縮小
内閣府が十四日発表した七―九月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比〇・五%増、年率換算で二・〇%増となった。プラス成長は七・四半期連続。個人消費が減少するなど内需が弱含んだものの、輸出が堅調に伸びた。日本経済は潜在成長率並みの巡航速度で景気回復を続け、デフレ脱却も着実に進んでいることを裏付けた。(関連記事3面に)
実質経済成長率は民間予測平均(年率〇・九%増)を大幅に上回った。生活実感に近い名目成長率は前期比で〇・五%増(年率換算で一・九%増)となり、名目成長率が実質を下回る「名実逆転」は解消しなかった。
実質〇・五%成長のうち、国内と海外でどれだけ成長率に寄与したかをみると、内需が〇・一%、外需が〇・四%のプラス。このところ内需主導で成長率を押し上げてきたが今回は内需の寄与度は二〇〇四年十―十二月期以来の低い伸びとなった。
内需は設備投資が堅調だった一方で、実質GDPの五割強を占める個人消費が伸び悩んだ。設備投資は前期比二・九%増と十期連続で増加。コピー機や金融機関のATMに加え、タクシーのカーナビなどの電子通信機器関連の投資も伸びた。
個人消費は前期比〇・七%減と二・四半期ぶりに減少した。夏の天候不順の影響で、夏物用品やエアコンの販売が振るわなかった。
消費が伸び悩んだ結果、在庫が増加。在庫が増えると成長率にプラスに寄与するため、成長率を〇・三%押し上げた。内需の弱さを反映して流通品の在庫が〇・二%増。薄型テレビや携帯電話向けの電子部品など製品在庫も〇・一%増えた。
外需は輸出が二・七%増。円安傾向を追い風に中国向けの集積回路などの電子通信部品の輸出が堅調だった。一方、輸入はマイナス〇・一%で、三・四半期ぶりに減った。消費が伸び悩んだためだ。この結果、輸出から輸入を差し引いた外需全体でみると成長率の押し上げ要因となった。
総合的な物価動向を示すGDPデフレーターは前年同期比マイナス〇・八%だった。下落幅は四―六月期の改定値であるマイナス一・二%に比べて〇・四ポイント縮小した。外需を除いた「国内需要デフレーター」は前年同期比〇・一%のプラスで、〇四年十―十二月期以来、七・四半期ぶりに上昇。デフレ脱却に向けて前進した。
名目賃金と雇用者数を掛けて算出する名目雇用者報酬は前年同期比一・三%増。プラス幅は四―六月期に比べて〇・六ポイント縮小した。
内閣府は今回、七月分から実施した全国消費者物価指数(CPI)の基準改定を反映させて、GDPデフレーターを〇五年四―六月期までさかのぼって改定した。
過去のGDPも改定した結果、四―六月期の実質成長率は九月発表の年率一・〇%増から一・五%増に上方修正した。改定により四―六月期も「名実逆転」は解消しなかった。〇五年度の実質成長率は三・三%となり〇・一ポイント上方修正した