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(回答先: Re: ちょっと待ってくれ。韓国が真似したくてもスウェーデンは前提の豊かさが違う 投稿者 パルタ 日時 2006 年 10 月 20 日 13:52:52)
欧州の生産性が高いのは、国内の供給のほとんどを大手が握っている点です。
欧州の経済構造で特質なのが、大企業の市場占有率がたかいという点です。
とくに、ドイツやスウェーデン、フランス、デンマーク、スイスなど
がそうです。
反対にスペイン、イタリア、などの国は日本と同じ構造に近く、中小企業の国内需要と雇用の占める割合がたかく。
生産性も低いものとなっています。
イギリスは、上の欧州とも下の欧州とも違い、総合的なバランスがぬきんでています。
日本の場合、生産性が低くいのは、大手の企業のシェアが横並びになっていること
そのなかでも、国内需要に頼る企業の生産性の低さは顕著であり、多くが生産過剰になっているといえます。
それを支えるのは、オーバーバンキングという貨幣の供給過剰によるものであり
それは結果的に、金利低下という現象を招いています。
また、オーバーバンキングは、過剰生産を生み出し、それに伴い過剰雇用、過剰競争
を生み出し、労働現場に跳ね返っています。
またそのため、労働現場が軽視されやすく、先進国の所得を得たにもかかわらず
将来不安を糧とした過剰貯蓄を結果的に招いています。
ここまで過剰・過剰と書きましたがそれを分かりやすく理解できるのが、製紙業にあげられるとおもいます。
以下 流通情報誌 2006年11月号 「激流」p30 4段目から抜粋
業界トップの王子製紙が北越製紙に大企業初の敵対的TOBを仕掛けたのは
その象徴といえるだろう。
製紙業界は印刷用紙が1割の過剰だ。
テッシュペーパー・トイレットペーパーの家庭紙にいたっては2割が過剰だ。
しかも、大手4社に中小約20社がひしめく完全な買い手市場。
これを背景に長年ドラッグストアなどの安売り目玉にされ、業界全体が疲弊しきっていたところへ原油、パルプ高が来襲。
王子ネピア、日本製紙クレシア、の両雄でさえ2期連続の大赤字となり
業界の調整はまったなしとなった。
==引用ここまで
しかし、この調整は日本特有の風習によって一蹴されてしまう。
それは、持ち合い株式である。
法人が買収されないために始めた、持ち合いである。
ご存知のように、王子製紙の最大の壁になったのは、第四銀行
がTOBに応じなった点です。
このTOBは、株の市場評価から考えれば、王子製紙に売るというメリット(利益・利回り)から機械的に考慮すれば売り得だったにもかかわらず
市場の動きは、売りではなく、防衛側の成功に終わりました。
この防衛の成功の結果は、過剰生産の温存でした。
それはこのような一言に集約されます。
=日本の製紙業は大赤字で苦しくても=
「理屈はわかっているが、実際値上げとなるとそういうわけにもいかない」
これでは、世界の製紙業界に日本の大手が飲み込まれてしまうという危機感だけがひろがります。
また生産の過剰は労働軽視や少子化(これは各国に比べて異常なという意味で)将来の不良債権額を増加させる危険性があります。
反対に欧州や米国などのマーケットは、これらを克服してきた歴史があり生産性の高さと供給の需給調整・価格調整などのシステムが機能しています。
インドや中国の大手経営者は、これらのシステムを積極的に取り入れているため、数十年後のアジアマーケットの優位者に中国企業やインド企業があがってくる可能性もあります。
ヨーロッパは現在、銀行の国境越え合併を模索しており、それらが急進的に動いています
これらは、EU内での生産性を高めよりEUの統合を協調したものにするだろうと予測します。
また、最近では、エジプトの国営銀行がイタリアの民間銀行に買収されたのを見ると、
地中海一帯を経済圏として確立する様相が強いといえます。
このような、ながれは近くアジアにも到来するはずです。
もうすでに、中国建設銀行は、アジア全体をカバーするNO1銀行を目指していると豪語していますから、アジアの銀行を買収しまくるかもしれません。
このような流れ中で、日本の国内の動きはあまりにも緩慢すぎると小生は考えています。
誤字脱字内容不十分 ご質問 お待ちしています。