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(回答先: バンク・オブ・アメリカ、米シティグループを逆転 「世界最大の銀行」に 【日経金融新聞】 投稿者 hou 日時 2006 年 10 月 03 日 07:02:02)
http://www.nikkei.co.jp/ks/desk/desk.html
バンカメの躍進とサービス(10/2)
山下真一デスク
4年間のシカゴ勤務を終え、9月から金融新聞のデスクを担当しています。帰国して痛切に感じるのは日本の食料品の高さと、サービスに対する日米の考え方の違いです。最近あるスーパーでぶどう一房に1200円の値札が付いているのを見付け、目まいがしそうでした。おそらく米国の一般的なスーパーならほぼ同じ品質で3ドルもしないでしょう。農地面積と物流網が決定的に違うから店頭の価格差は致し方ないとも言えますが、それなら、最近何かと注目度の高い消費者物価指数も日米では全く異なる概念ではないのかな……、などと考えました。
一方で、サービスに対する考えも相当違います。よく言われるように日本ではサービスはまさに客に対する奉仕です。ところが米ではレストランの店員もホテルの従業員もサービスに対しチップという対価をきっちり求めてきます。そして、この対価が求められないサービス分野、例えば役所、本屋のレジ、航空会社の乗務員、銀行の窓口などでは、サービスの質が極端に落ちるのが実情です。
例えば本屋のレジや銀行の窓口で並んでいると、従業員から「フー・イズ・ネクスト」と無愛想に声をかけられることは日常茶飯事です。日本では客に対し「次は誰?」と怒鳴る光景はまず見かけないでしょう。
金融新聞1面アタマ記事で取り上げたバンク・オブ・アメリカでは、統括マネジャーが「仏頂面でお客に『ネクスト』と叫ぶような行員はここにはいない」と断言しています。一見当たり前のことのようですが、これが言葉通りなら、米国ではかなり革命的なことです。バンカメは独自のリテール戦略で全米各地に支店網を拡張しています。4−6月期には最大手シティバンクを純利益で追い越すまでになりました。従業員の接客態度が急成長の理由のすべてを説明している訳ではないにしても、サービス業はどうあるべきかについて、一つの答えを示していると言えるでしょう。
かつて米航空業界で「最悪の航空会社」と異名をとった会社がありました。コンチネンタル航空です。運行の遅れが頻発し、乗客離れが続きました。その改革に乗り出したゴードン・ベスーン最高経営責任者はまず従業員の接客態度を改めることに着手しました。そして今ではサービスの良い航空会社のランキング上位の常連です。
「従業員は家族と同じ。経営者が従業員に対する考え方を変えることで、従業員の顧客に対する態度も変わる」。彼が会うたびにこう話していたことを懐かしく思い出しました。銀行はサービス業である以上、顧客の満足度こそが成長の原動力になることをバンカメは身をもって示していると言えるのではないでしょうか。