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(回答先: 異例の伯仲 利上げ見送り、賛成6反対3 日銀 【朝日新聞】 投稿者 愚民党 日時 2007 年 1 月 19 日 07:00:30)
【経済面】2007年01月19日(金曜日)付
待った日銀、読めぬ「次」 追加利上げ見送り
「材料を補強し、判断をより確かにしたい」と、日本銀行が18日、追加利上げを見送った。景気拡大シナリオを維持しつつ今後の経済指標でさらに確信を深めるとした。この日こそ冷静な反応だったが、利上げの有無をめぐって混乱した市場の一部の関係者には日銀の説明内容への不満もくすぶる。エコノミストによる次の利上げ時期の見方も、来月から秋ごろまでと大きく分かれた。
「長期金利と株価」グラフ
日米欧の政策金利の推移
エコノミストに聞く
●「来月」「参院選後の秋」 エコノミストも割れる
「はしごを外された。日銀は市場を混乱させた」。ある大手銀行の為替ディーラーは憤る。12月の金融政策決定会合以降いつ利上げがあってもおかしくない雰囲気だっただけに、日銀の意図を読み切れなかった市場関係者は戸惑い続けた。
日銀は金融政策の透明性を高めるために、4月と10月の年2回、経済・物価情勢の展望(展望リポート)を作成し、日銀の景気シナリオを示す。昨年10月は、消費者物価が06年度に前年度比0・2〜0・3%、実質成長率が06年度に同2・3〜2・5%、それぞれ伸びると予想した。
今回の政策決定会合は見通しの中間評価の時期にあたる。夏場の天候要因や原油価格の反落の影響で、消費や物価は「いくぶん下ぶれした」。ただ一時的な要因によるものとみて、先行きは見通しどおり「緩やかに拡大する」と判断した。
日銀は元来、経済情勢が今後も見通しどおりに推移すると見極められれば、「徐々に金利水準の調整(利上げ)をする」との姿勢を示してきた。
このため、市場関係者からは「先行き見通しを維持しているなら、今回、利上げするという方がわかりやすかった」(東短リサーチの加藤出氏)との声が漏れる。
日銀は昨年12月も、企業収益を中心に堅調な景気を確認しながら、「個人消費の弱さ」を理由に利上げを見送った。市場では「次は1月」との観測が徐々に強まり、長期金利や円の先物金利などがいったん上昇した。
日銀が再び、景気回復の材料を待って判断を先送りしたことで、「何で判断すれば良いのか」と日銀の金融政策に対する不透明感が増している。
利上げ条件として当面考えられるのは「個人消費」と「物価」の確実な回復を確認することだ。
焦点は次回2月20、21日の政策決定会合。2月中旬に、昨年10〜12月期の実質GDP(国内総生産)の発表があり、個人消費は前期比で反転増加すると見込まれる。数字で消費の回復傾向を裏付けられるというわけだ。
だが、消費者物価指数は、原油価格の下落もあって大幅な上昇の兆しは薄い。「消費も物価も2四半期は見ないと、説明不足」(クレディ・スイス証券の白川浩道氏)との指摘もあり、次回の展望リポートを示す4月以降の可能性もある。
一方、今回の利上げ見送りの背景には、政府・自民党が強く反対した影響があったとの見方もくすぶっている。
景気持続のために低金利の維持を日銀に求め続ける政府・与党の方針が簡単に変わるとは考えにくく、「選挙が近づくにつれ、ますます利上げできない。8月以降の公算が大きい」(第一生命経済研究所の熊野英生氏)、「参院選後すぐ、というのはあからさま。10月の展望リポート以降」(みずほ証券の上野泰也氏)との見方も出ている。
http://www.asahi.com/paper/business.html