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□韓国の大規模スパイ事件でわかった まだ続く「北」の工作活動の脅威 [読売ウイークリー]
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20061121-01-0202.html
2006年11月21日
韓国の大規模スパイ事件でわかった まだ続く「北」の工作活動の脅威
北の復帰表明を受けて年内にも6か国協議は再開されそうだが、最近、韓国では左派系野党幹部らも絡んだスパイ事件が摘発されるなど、北朝鮮の工作活動は今なお懲りずに続けられているようだ。
「386スパイ団事件」――そう呼ばれる事件が、韓国の情報機関・国家情報院と検察により摘発されたのは10月下旬。2000年の南北首脳会談前後からスパイ事件の摘発は急減していたが、久方ぶりの大規模事件の摘発として韓国では大きな話題になっている。韓国メディアが伝える概要はこうだ。
事件の中心人物は、米国市民権を持つチャン・ミンホ容疑者(44)。1989年に在米韓国人の仲介で初めて北朝鮮に密入国し、秘密教育を受けて朝鮮労働党に入党。韓国のいわゆる「386世代」(90年代に30歳代で、80年代に大学生活を送り、60年代に生まれた世代)の「元学生運動家を中心に地下組織を作れ」との指令を受けて活動を開始した。
その後、チャン容疑者は数年間にわたってさまざまな人物に接触し、99年に「一心会」という団体を結成。韓国の政界や市民団体などの情報を収集して北朝鮮に報告していた疑いがもたれており、現在も全容解明に向けた捜査が続いている。ちなみに、団体の名前は「金正日総書記に一心に仕える」という意味だという。
さらに、今回の事件が韓国社会に衝撃を与えたのは、チャン容疑者とともに逮捕された一心会メンバーのなかに、左派系野党の民主労働党幹部が含まれていたことだ。学生運動団体の幹部出身の同党・前中央委員(42)と事務副総長(40)である。
04年の総選挙で10人を当選させて国会に進出した民主労働党について、韓国紙記者はこう解説する。「2000年の創立の際に主導したのは、左翼運動家のなかでも、韓国でヨーロッパ式社会主義路線を志向する『民衆民主(PD)』系と呼ばれる人々でした。しかし、その後、親北傾向の強い『民族解放(NL)』系の『主思派(主体思想派)』と呼ばれる人々が数多く加わった。そのため同党は、反米デモや国家保安法撤廃運動に力を入れ、北朝鮮の核実験も容認するかのような態度を取っている」
そんな同党などに多い「主思派」を、チャン容疑者は協力者に仕立てようとしていたらしいのだ。
チャン容疑者ら複数の容疑者宅や事務所から捜査当局が押収したのは、無線通信解読用CD、指令受信用短波ラジオ、コンピューター端末機、対北報告書など。彼らは北朝鮮の工作員との連絡を電子メールなどで行い、暗号として「ミン会社(民主労働党)」「右会社(与党・開かれたウリ党)」「ナ会社(野党・ハンナラ党)」などを使用。「我々の党」を意味する「ウリ党」は朝鮮労働党を指していたという。
この一心会は、北朝鮮が韓国内の地下革命政党と主張する「韓国民族民主戦線(韓民戦)」の綱領を準用していたが、韓民戦のサイト「救国戦線」を本誌記者がのぞいてみると、まさに主体思想一色だった。
年号はすべて北朝鮮が使う「主体92(2003)年」などと記され、「偉大なる領導者金正日同志の労作」(労作=著作)をはじめ、主体思想を学ぶ教材やさまざまな資料が並ぶ。もっとも、韓民戦は北の工作機関の傘下団体とみられるので、当然ともいえる。サイトには「ファッショ公安当局が、いわゆる『スパイ団事件』をでっちあげた」などと、事件に反論する一文もしっかり掲載されていた。
本誌は10月29日号で、核保有を目指す金正日政権の本当の狙いが、在韓米軍撤退と「連邦制」実現などを通じた北朝鮮主導の南北統一にあることを指摘したが、実際、北朝鮮は冷戦終結後も、核開発の一方で水面下の対南工作を続けてきた。
90年代後半以降も、韓国東海岸での潜水艦座礁事件(96年)、韓国の大学教授として12年間も韓国内の情報を北朝鮮に送っていた工作員の摘発(同)などがあり、韓国の有力者を抱き込んでいた夫婦スパイも摘発された(97年)。
00年の南北首脳会談以降は、南北融和ムードの高まりのなかで北朝鮮の工作活動は下火になったかに見えたが、その間も工作を進めていた実態が、今回浮き彫りになったのである。
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http://www.asyura2.com/0610/asia6/msg/515.html
投稿者 white 日時 2006 年 11 月 18 日 01:27:57: QYBiAyr6jr5Ac