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(回答先: グラミン銀行って、そんなにいいの? 投稿者 パルタ 日時 2006 年 11 月 01 日 15:23:55)
□ノーベル平和賞受賞者ムハマド・ユヌス氏の思いとグラミン銀行 [JANJAN]
http://www.janjan.jp/media/0611/0611013889/1.php
ノーベル平和賞受賞者ムハマド・ユヌス氏の思いとグラミン銀行 2006/11/01
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今年度ノーベル平和賞を受賞したバングラデッシュのムハマド・ユヌス氏が創設した、グラミン銀行(hihou ワード調査)が話題になり、Web上にも多くの人たちの意見が飛び交っている。
ムハマド・ユヌス氏は、
【1972年、バングラデシュ独立後、帰国。バングラデシュ政府経済局計画委員会副委員長の後、チッタゴン大学経済学部の学部長に就任する。ユヌスは理想主義に燃え、夢をいっぱい抱えてアメリカから帰ってきた。
だが、街には、貧困と飢えが蔓延し、骨と皮ばかりになった人々が路上で次から次へと死んでいく状況を目の当たりにする。彼が学び、教えてきた経済理論が、目の前で起きている現実問題には何の役にも立たないことに愕然とする。1974年の大飢饉が状況をさらに悪化させている。
ユヌスは、大学近くのジョブラ村の貧しい家庭を訪ね歩く。
そこで、ソフィアという3人の子持ちの若い女性に出会う。ソフィアは竹椅子を作ってその日の糧を得ていた。ソフィアは、パイカリ(高利貸し)から5タカ(16セント=20円弱)を借り、商人から材料を買う。借金を返すために、その日のうちに竹椅子を作り、パイカリ(高利貸し)に売る。利益のほとんどが、パイカリの高い利子に消えてしまうため、一日働いても2セント(2.5円)の利益にしかならない。高利貸しから借りた者は、ほんのわずかな借金を返しただけで、また再び借金をしなければならない。彼らは、悪循環に陥り、ますます貧しくなっていく。死ぬまで高利貸しの奴隷になってしまう‥‥】(出世魚王)
という経験からグラミン銀行を立ち上げた。
彼の功績を分析しているのが、とってもポジティブなニュースが飛び込んできました
【ボランティアといわれる活動家と異なり、経済を専門とされている氏ならではの市場経済の原理にかなったシステムの構築をしたことに対する貢献度は大変高いものといえましょう】
【ユヌス氏の特筆すべき点は、「施しをしてやろう」といった、しばしば偽善とも思える活動ではなく、「自立を助ける」という人間の尊厳に基づいた考え方が、グラミン銀行の設立理念に垣間見ることができること。絶望的な貧民層にたいして「希望の光」をあたえることは「富める者のつとめ」ではないでしょうか?
はたしてユヌス氏に協賛する企業はあらわれるのでしょうか?】
またこのような見方もある。
【ユヌス氏がノーベル平和賞を受賞したことに関連して、サラ金擁護の発言や上限金利規制の矛盾を指摘される方々がいらっしゃいます。一定の理屈はあるようですが、バングラディッシュの様なアジア最貧国の金融システムと、一度はJapan as No.1などとおだてられた国の金融システムを直接比較する意味なんてほとんどないと思いますね】
【サラ金を擁護する方々がユヌス氏のグラミン銀行に見いだすネガティブな面(サラ金と同列な点など)は、
1.営利企業で儲けを出している。
2.借り手にグループを形成させ返済を連帯責任にしている。
3.貧困と言っても自立可能性のある人間しか救済していない。
4.グラミンでは成功しても、失敗したマイクロファイナンスは多い。
といったところの様です】
【2の連帯責任に関してですが、「五人組」などと呼んで強烈に皮肉る方もいらっしゃる様です。もしグラミンの連帯保証システムが江戸時代の「五人組」ほど為政者(貸し手であるグラミン)の都合のみを勘案したシステムであれば、あながちこの批判も的外れとは言えません。でも江戸時代のこの制度は、単に年貢の連帯責任だけでなく、逃散や謀反の予防、法令の徹底などにも重点が置かれていたことは明かで、罰則も非常に大きなものでした。これに対してグラミンのグループ制は貸し倒れリスク回避が目的であり、「最初の融資を期日通り返済出来なければ次の融資は受けられない」が唯一のペナルティーです。結果として産業を育てる動機付けにもなっています。
これを非常に語感の悪い「五人組」などと呼ぶことには強い悪意を感じます。印象を損なう呼び名を付けてシステムをけなした上で、リスク回避の手段という観点のみから、日本のサラ金における高金利や消費者団体信用生命保険と本質が同じとする議論には抵抗を感じます。「目的のためには手段が正当化」される筈はないのです。肝心なのはその手段が社会的に容認できるかどうかです。容認できない手段に依らなければ成立しない様なシステムや企業は、ハッキリ言って無い方がいいのです。さらに言うならば、サラ金にグラミン銀行の様な社会貢献があるかどうか?です。武富士の元会長さんとユヌス氏を同列に論じるのは、それこそ論外だと思いませんか?】(ヤブ医者ブログ)
グラミン銀行は、いま新たに、活動を継続している。
【貧困層への無担保小口融資事業でノーベル平和賞の受賞が決まった同国の経済学者ムハマド・ユヌス氏が、同賞の賞金一千万クローナ(約一億六千万円)を使い、貧困層向けの新たな事業に乗り出そうとしている。
ユヌス氏は賞金で、貧困層向けの低価格な高栄養食品を開発するベンチャー事業に投資する意向を示した。既にフランスの食品大手ダノン社と、ユヌス氏が創設したグラミン(村落)銀行の合弁で会社を設立することが決まっているという。眼科病院や飲料水の事業にも賞金をあてるという】(東京新聞)
バングラディシュは今、来年のはじめに予定されている総選挙をめぐって社会的な混乱が続いているが、グラミン銀行の新たな活動が、人々に希望の光をともしてくれることを願う。
(志鎌誠)