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(回答先: 「アメリカが考える中東新地図??」2006年07月09日 佐々木 良昭 東京財団 投稿者 倉田佳典 日時 2006 年 7 月 26 日 17:53:03)
中東新地図は実現可能か [2006年07月26日(水)]
東京財団の中東TODAYのNO378ですでにご紹介したが、アメリカの将校であるラルフ・ピーターズ中佐が、今後の中東世界がどう変わるべきか、という内容の論文をアームド・フォース・ジャーナルで発表している。
そもそも、この論文があることを知ったのは、トルコのザマン紙が簡単な記事を紹介していたのに気が付いてのことだった。述べるまでもなく、トルコはクルド問題を抱えており、クルドに関する情報には世界で最も敏感に反応する国だ。
新生のクルド国家は、トルコ領土の20パーセント程度を領有し、黒海にまで広がる。その結果、クルド国家は黒海への港のアクセスを持つことになり、アメリカが長い間望んできた、黒海に軍港を確保することが出来ることも予想される。
イギリスやフランスが確定した現在の中東地図ではなく、中東には新しい地図が必要であり、その構想では人種、宗教、宗派の分布状況に合わせた新たな国境線が引かれるべきであり、それがテロ問題の解決に役立つとしている。
この構想に基づいた新中東地図を見ると、サウジアラビアやイランは産油地帯を失い、イラクから分離独立し新たに設立される、シーア派のイラク国家には、サウジアラビアとイランの産油地帯が含まれることになっている。
ヨルダンは拡大するが、そのヨルダン領土が現在のハーシム王家のものになるのか、パレスチナ人のものになるのかは不明だ。あるいは、新たに計画されているメッカ、メジナを中心とするソフト・イスラム国家に、ヨルダンの王家は移住させられるのかもしれない。
アラブ諸国ばかりではなく、西アジアにも大きな変化が生まれるというこの計画が、著者個人の構想なのか、アメリカ国防省の計画なのかは不明だが、相当な抵抗が起こるであろうことが予想される。
その新中東地図を添付するのでみなで考えてみたい。そして、この構想が現実的に進んでいく場合、どのような利害が日本に及んでくるのか、どう対応するべきかも考えてみたい。
http://blog.canpan.info/tkfd/archive/15