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(回答先: 天皇はなぜ参拝しないのかD(立花隆のメディア ソシオ-ポリティクス) 投稿者 gataro 日時 2006 年 8 月 17 日 17:02:39)
以下は http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/060812_tomita_memo/index5.html から転載。
復古調の政治の流れに大きな危機感抱いた昭和天皇
天皇は大きな流れとして、A級戦犯合祀とその時期にあらわれはじめた復古調の政治の流れに大きな危機感を持っていたのである。
そのような復古調の流れを作っている中心勢力の1つにA級戦犯合祀を勝手に推し進めた松平永芳靖国神社宮司がいたことに強い反撥心を持っていたのである(富田メモ「松平の子の今の宮司がどう考えたのか 易々と 松平は平和に強い考があったと思うのに 親の心子知らずと思っている」 ※ 松平永芳靖国神社宮司は最後の宮内大臣を務めた松平慶民氏の長男)。
松平宮司によるA級戦犯合祀以後、靖国神社は、東京裁判を否定する勢力の中心になり、とりわけその博物館である遊就館において、「大東亜戦争は正しかった」──対米英戦争はアジアの解放戦争、対米戦争はアメリカ側の謀略といった戦争合理化路線で染め抜かれた展示が大々的におこなわれている。
それが在京の外交官筋の評判を呼んでいるという話が、同じ「文藝春秋」9月号の富坂聡「中国が仕掛ける遊蹴館戦争」にのっている。
その終わりのほうに、アメリカの外交筋の靖国問題に関するコメントがいくつかのっているが、それを読むと、靖国問題は、いまやアジア外交の問題だけでなく、対米外交の問題になりそうな危険をはらみだしているということがわかる。
「あれがいかに反米的かを私は知っている。アメリカ人にとっても他人事ではない。日本バッシングの色彩はないと日本人が考えるならば、それはブッシュ政権の与えた幻想だ」(バニング・ガレット前国防総省アドバイザー)「遊蹴館の真実を知れば多くのアメリカ人は怒る。そうなればA級戦犯だけの問題ではなくなる」(シンディ・コトラー・シンクタンク=アジア・ポリシー・ポイント所長)
歴史認識の問題で問題が起きているのは、もっぱら対中国・韓国の問題だろうと日本人の大多数は思っているようだが、実際には、対アメリカでの歴史認識のちがい問題に火がついたら、それは手がつけられないほど深刻な問題になるのだということを知っておくべきである。
立花 隆
評論家・ジャーナリスト。1940年5月28日長崎生まれ。1964年東大仏文科卒業。同年、文藝春秋社入社。1966年文藝春秋社退社、東大哲学科入学。フリーライターとして活動開始。1995-1998年東大先端研客員教授。1996-1998年東大教養学部非常勤講師。2005年10月から東大大学院総合文化研究科科学技術インタープリター養成プログラム特任教授。
著書は、「文明の逆説」「脳を鍛える」「宇宙からの帰還」「東大生はバカになったか」「脳死」「シベリア鎮魂歌—香月泰男の世界」「サル学の現在」「臨死体験」「田中角栄研究」「日本共産党研究」「思索紀行」ほか多数。講談社ノンフィクション賞、菊池寛賞、司馬遼太郎賞など受賞。
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