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(回答先: 敵基地攻撃論」の急浮上・・・―「東京新聞」筆洗 投稿者 天木ファン 日時 2006 年 7 月 12 日 11:50:07)
敵地攻撃論 再燃の背景
戦略なき人気取り!?対北強硬 自民総裁に連動
北朝鮮の弾道ミサイル実験を受け、自民党さらに民主党の一部からも「敵地(先制)攻撃論」が再燃し始めた。「専守防衛」政策の根幹が覆される可能性がある。勇ましい発言の裏には、北朝鮮との綱引き、九月の総裁選など、思惑が入り乱れているようだが―。
(以下新聞記事より部分的に引用)
神浦元彰氏(軍事評論家):
・「技術的には裏付けがない」
・韓国、在韓米軍も先制攻撃は許さないと強調。
佐藤優氏(起訴休職外務事務官):
・「情報戦の一環」
・「情報戦には対外、防諜、宣伝、謀略の四種類あり、日本は後者の二つを駆使している」
・2002年9月の平壌宣言以降、小泉外交は「意図せずに」功を奏している。
・同宣言は、拉致問題の完全解決、核兵器やミサイル開発の凍結と引き換えに日本が北朝鮮に経済補償をする枠組み。従来は北朝鮮が「弱者の恫喝」で日本側を譲歩させてきたが、いまは日本側がそれを一切はねつけ、攻勢に出ている。
・「現在の北朝鮮は終戦直前、沖縄戦をしていた当時の日本と同じ。勝てる展望などなく、自暴自棄の一歩手前だ。その相手に、さらに圧力をかけ続けるというメッセージが今回の敵地攻撃論だ。北朝鮮はこれを深刻に受け止めるだろう。ただ、それが情報戦の戦略と意識して使われていない点が問題だ。つまり、逆にその議論に日本が自縄自縛されてしまう危険がある」
平野貞夫氏(元参院議員)
・「状況を冷静に把握し、国をどう守るのかという戦略上の議論ではなく、目先の人気取り狙いでタカ派的な言説が振りまかれ、それが世論の感情論をあおって、現実になってしまう危険性。いまの状態は戦前を想起させる状況だ」
・「鳩山内閣は戦後、タカ派的な政策をもっとも拡大させた政権だが、当時といまの状況には東アジア情勢の不安定さ、兵器性能の発達をとっても格段の違いがある。同様に論じるのは乱暴すぎる」
・「一連の強硬論は、自民党総裁選で(対北強硬論者の)安倍氏を応援する動きに連動している」
森田実氏(政治評論家)
・「冗談じゃない。日本が先制攻撃を宣言すれば、相手も同じことをするのが道理。総裁選程度のことで、国民の生命がかかった火遊びをされてはかなわない」
・政治家の本懐は平和を守ることにあり、今回のような敵地攻撃論は一昔前ならタカ派内部ですら袋叩きになった。
・「いまの動きは端的にいえば、戦争をやろうということ。そして、自称ハト派も世論の感情的な非難を恐れ、沈黙している。国民の生命を軽んじる驚くべき幼児の政治が始まった」
「東京新聞」7/12朝刊
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