★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK23 > 292.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 岩国基地に何が来る? 原子力空母の容認 ―「中国新聞」社説 投稿者 天木ファン 日時 2006 年 6 月 16 日 10:16:30)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20060616/col_____sha_____003.shtmlより転載。
原子力空母配備 安全は大丈夫なのか
米海軍横須賀基地(神奈川県)に、日本で初めて原子力空母が配備される。人口密集地に近く、万が一の事故は大惨事を招く。安全は大丈夫なのか。不安を取り除くことに全力を尽くすべきだ。
横須賀市の蒲谷亮一市長の原子力空母受け入れ表明に続き、日米両政府は十五日、二〇〇八年の母港化に向け、接岸岸壁周辺の海底を掘り下げる浚渫(しゅんせつ)工事の実施を決めた。とんとん拍子に手続きを進めすぎてはいないか。
現在、横須賀基地を事実上の母港としている通常型空母「キティホーク」は、二〇〇八年で退役することが決まっている。神奈川県や横須賀市は早くから、後継艦も通常型空母にするよう求めてきた。
しかし、米国ではもう通常型空母を建造していない。米政府は一時、老朽艦の通常型空母「ジョン・F・ケネディ」を改修して延命させ、後継艦にする案も検討した。だが、最終的に原子力空母「ジョージ・ワシントン」の配備を決めた。軍事的な判断が優先され、地元の意向は無視されたのだ。
地元は当然反発した。いまも賛成姿勢に転じたわけではない。市長の容認発言はあくまで、どうせ押し切られるなら、せめて安全対策で地元の要望を聞いてもらいたいという苦渋の決断だ。日米政府はそこをしっかりと認識してもらわないと困る。
最大の懸念は安全性だ。米側は一九六四年以降、米国の原子力艦船は日本に千二百回以上寄港したが、人体や海洋などに何ら悪影響を与えたことはないと強調する。だが、原子炉の技術的なデータは明らかにされない。計算不可能な危険性を背負い込むのは紛れもない事実だ。
米側は配備に当たって、▽停泊時には原子炉を停止する▽日本で原子炉の修理や燃料棒の交換は行わない−などの方針を示しているが、日本側で検証する手だてはない。これでは住民の不安はぬぐえない。
原発だったら、放射能漏れなど事故が起こった場合、国と自治体に通報する取り決めになっている。しかし、米軍の艦船ではどうなるのか。情報がすぐに伝えられなければ、被害を大きくしかねない。
市長は政府に対し、(1)原子力災害などに備えた横須賀市と米海軍との相互支援協定の締結(2)防災訓練への米海軍の参加(3)基地周辺の放射能検知体制の充実−などを求めている。当然の要求だ。
被爆国である日本では原子力の軍事利用に抵抗感が強い。それでも配備するというのだから、せめて安全対策には万全を期してもらいたい。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK23掲示板