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岩国基地に何が来る? 原子力空母の容認
'06/6/16
在日米軍再編に伴う岩国基地の機能強化の包囲網が、住民の合意もなく、なし崩し的に狭まってきた感じだ。一つ一つの既成事実の積み重ねで、外堀を埋めていく政府のやり方は許されるのか。
米海軍横須賀基地(神奈川県)への原子力空母ジョージ・ワシントン(一〇二、〇〇〇トン)の配備について、蒲谷亮一横須賀市長が市議会全員協議会で容認する考えを表明した。横須賀基地の原子力空母の母港化が加速されそうだ。厚木基地(神奈川県)からの海兵隊岩国基地への空母艦載機移転計画に、原子力空母という重しも加わることになろう。
地元が住民投票で反対意思を明らかにしたにもかかわらず、日米両政府は、岩国基地に艦載機五十九機を移転させるとの最終案で合意した。艦載機の夜間離着陸訓練(NLP)を含む訓練施設を、硫黄島から岩国に近い西日本に移転することも盛り込まれ、米軍普天間飛行場(沖縄県)のKC130空中給油機(十二機)の移転計画も加わっている。
その上での二年後の原子力空母の配備案である。艦載機の基地になる予定の岩国に原子力空母が寄港する可能性は大きくなろう。
吉田兼好の「徒然草」の一節を思い出す。「死は前よりしも来らず、かねて後に迫れり。…沖の干潟遥かなれども、磯より潮の満つるが如し」である。気が付いたら私たちの住む地域は、世界の「戦場」の真ん中になっていた、ということにならないのか。
しかも、もし原子力空母が横須賀で重大事故を起こし、大量の放射能が放出されたら、首都圏を含めて膨大な犠牲者が出る恐れもあるだろう。
蒲谷横須賀市長は、原子力空母の安全性について「政府にお墨付きをもらった」と、容認に傾いた理由を語る。米軍も「五十年以上、無事故」と安全を強調する。しかし、一方で米軍は「空母の原子炉技術は最高度の軍事機密」として、日本側の検証を拒んでいる。果たしてこれで、市民の不安は解消されるのか。
安全性の問題は岩国についても同じことだろう。しかも、原子力空母が核兵器を搭載しているかどうかも確かめようがない。
米軍再編と日米の軍事一体化の強化によって、日本はどこに向かおうとしているのか。全体像を示そうとしないで、基地再編だけがむしゃらに進めようとする日本政府の姿勢に疑問を覚える。
http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200606160057.html
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