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(回答先: 1日の本会議「法案の構成そのものが、国民投票法とは改憲を行うための法律であるということを如実に物語って」いる(辻本清美) 投稿者 heart 日時 2006 年 6 月 03 日 14:24:04)
http://www.kiyomi.gr.jp/blog/2006/06/01-990.htmlより転載。
2006年6月 1日
広告規制は必要か――憲法の未来を見据えた一日(1)
6月1日、憲法まみれの一日。午前中は憲法調査特別委員会。午後1時から本会議で国民投票法案の政府案・民主案の趣旨説明と質疑。4時半から委員会を再開して、5時から理事懇談会を開き来週の委員会日程を決めるという。もれ聞こえてくる話では、来週木曜日の委員会は「6時間コース」。残り少ない会期のなかで、極力審議したという実績を残そうという意図がみえみえ。なんとかこの流れを止めなくてはならない。
広範囲に呼びかけたこともあり、辻元事務所を通して今日の委員会・本会議で傍聴申し込みされた方々はのべ50人。
高槻からの参加者も多く、国会内に見知った顔が増えるのは心強い。
まずは委員会で「広告規制について」。
参考人としてコラムニストの天野祐吉さん、民放連の山田良明さんのお話をうかがった。
天野さんは
「意見広告というものは、新聞などとは違ってテレビというメディアとはなじまない」
と発言。
例えばもしもSMAPがどちらかのコマーシャルに起用されたとしたらどうなるか。
そんなことで意見が変わるはずがない、というのは理性的な人の意見だと天野さんは指摘する。
意見を決めかねている「浮動層」が影響されないとは限らないという。
「広告の力は思っている以上に強いのです。
悪用すればマインドコントロールの強力な手段になりうる。
業界内でも今回に関してはやめたほうがいいのでは、という声もあるが・・・混乱するからやめろ、というのもおかしい」
として、公正さを担保するための土壌作りが必要、と発言された。
政治から業界への進言や、アメリカでは認められている「反論権」(ある違憲広告が出たら、その反対意見のために同じだけの分量の広告枠が用意される)の導入などを提言された。
民放連の山田さんは、広告の制限そのものには反対という立場をとりながらも、
「国民の意思を問う以上、賛否は公平に扱うべき」
として、「議席数に応じてパンフレットの割り当てを決める」など広報に関する乱暴な意見が委員会で出ていることを批判した。
私は、放映料だけでなく、制作費にも膨大な金がかかるテレビコマーシャルが、資金のある側に圧倒的に有利で、貧乏なガワに不利であることは明白だ(現に社民党は、昨年の衆議院選挙でテレビコマーシャルを制作しておきながら、資金不足で放映できなかったという苦い記憶もある)。
メディアの規制と広告の規制は、明確に別の議論として取り扱われるべきだ。
天野さんが資料として配布されたコラムから、メディアの側の専門家としてのご意見をあらためて紹介したい。
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テレビCMは、使い方によっては強力なマインドコントロールの手段になる。
・・・略・・・CMは「くり返し」が前提になっているぶん、その作用も強力に、ときに暴力的にさえなりうる。
そんなことを、政治家の人たちは知らないんだろうか。
ついそう思ってしまうのは、憲法改正の手続きを定める「国民投票法案」の中身だ。・・・略・・・
いまの与党案を見る限り、憲法改正についての国民投票が行われるときには、改定に賛成する側も反対する側も、一定期間、CMはだれでも自由にやっていいことになっている。
というか、その点についての規定や制約がまったく見られない。・・・略・・・
もし、それでいいなら、お金をたくさん用意できる側が、圧倒的に有利になるに決まっているからだ。
CMの量の比率が1対2くらいなら、まだ表現の優劣がモノを言う。
が、1対5とか1対10 なんてことになったら、これはもう勝負にならない。
じゃんじゃん大量に流せば、表現の優劣をこえて、確実にマインドコントロールの作用が働きはじめることになるだろう・・・略・・・
「だれでも」「自由に」というと聞こえはいいが、憲法改定のような大問題については、意見CMが公平に行われるように、きちんとしたワクが必要だ。
そういった点をどこまでしっかりつめて、この法案が作られたのか。
意見CMはほんの一例で、つめたりないところが、この法案にはまだたくさんあるように、ぼくには思えるのだ。
それにしても、この国のこれからのカタチをきめる法案が、今週には国会に提出されるというのに、法案の中身をよく知らない人が、あまりにも多い、といったほうがいいかも知れない。
その責任の半分くらいは、いまのテレビにあるんじゃないか、とぼくは思う。
絵にならないとか、視聴率がとれないなんていいわけはいらない。
法案の中身や問題点をどうわかりやすく、どう面白く伝えるか、それがあなた方の仕事なのだ。・・・略・・・
(2006.5.22 朝日新聞『CM天気図』)
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