★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK21 > 711.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 共謀罪 与党は数で押し切るな 【社説 東京新聞】 投稿者 愚民党 日時 2006 年 5 月 08 日 21:18:40)
大解釈の危険性がある
犯罪の実行を伴わなくても、話し合っただけで罪になる「共謀罪」の新設を盛り込んだ「組織犯罪処罰法改正案」の審議が連休明けにヤマ場を迎える。
法案には拡大解釈の危険性があり、戦前の治安維持法のように思想弾圧に暴走する恐れがあるとして、日本弁護士連合会などが懸念を表明している。与党は成立を急いでおり、強行採決に踏み切るとの観測も流れているが、慎重な審議を求めたい。
改正案で指摘されている問題点の主なものはこうだ。
対象となる犯罪が六百十を超えることから、日常の会話でもちょっと度が過ぎると、犯罪になりかねないという適用範囲の広さ。市民団体や労働組合などは対象外としながら適用対象を明確に定義していないため、拡大解釈される心配もあるという適用対象のあいまいさ。謀議に加わった者が考え直して自首すれば刑の軽減や免除が認められることによる密告の奨励や、おとり捜査に道を開くという懸念などだ。
三年前の初提出以降、与党内からも異論が出るなどして、与党は対象組織を「共同の目的が罪を実行することにある団体に限る」とし、組織的な犯罪集団に限定するとした修正を加えた。その上で、何らかの準備行為が行われることも共謀罪の構成要件としたが、いずれもまだ抽象的で、拡大解釈の余地をなくしたとはいえない。
例えば、問題商品を販売した会社の前で抗議のビラ配りをしないか、と同じ環境保護団体に属する友人から誘われたとしよう。うなずいて聞いていただけだったが、商品の内容が気になって資料集めをするなどしていたら、威力業務妨害の共謀罪で逮捕された。拡大解釈が進めばそんなこともあり得る。
運用の拡大で市民の生活が脅かされ、憲法に保障された思想や言論の自由が侵害される懸念はぬぐえない。
共謀罪はもともと、国際テロやマネーロンダリングなど国際的な組織犯罪の防止を目的に国連が二〇〇〇年に採択した「国境を越えた組織犯罪の防止に関する条約」の締結に基づく国内法の整備だ。最近横行しているこれら凶悪犯罪の防止は国民の願いだ。法の狙いそのものに反対する者はいないだろう。
しかし一方で、この法案は近代刑法の「実行行為がなければ刑罰はない」とする責任主義の原則に反している。近代以前にあった結果責任や団体責任を認めようとするものである。しかも多数の犯罪が適用の対象になっていることを考慮すると、刑法の体系全体を変えることにもつながる。
共謀罪はそれほど大きな変革を伴う法案である。にもかかわらず、審議が始まったのは四月二十一日だった。与党側は早急に成立させたいとしているが、性急に過ぎると言わざるを得ない。
運用の拡大をめぐる懸念を完全に払しょくするよう工夫する。それが法案提出者と議会の責務だ。国民も未来の社会のために審議の行方を見守る必要がある。共謀罪は十分な議論を経ず拙速に成立させてはならない。
自分の考えをはばかることなく述べることができ、ときにはブラックユーモアに笑うことができる自由な社会が、不用意な法律の新設によって窮屈になってしまうようなことでは困る。
http://www.topics.or.jp/Old_news/s060507.html
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK21掲示板