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(回答先: 老外交官の勇気ある証言まで葬る政府【天木直人 ニッポン外交の迷走】―ゲンダイネット 投稿者 天木ファン 日時 2006 年 3 月 02 日 14:51:21)
◇「河野氏から沖縄密約否定要請」元局長証言 2006年02月24日
72年の沖縄返還で米側が払うとされた土地の原状回復補償費400万ドルを日本が肩代わりする密約が結ばれていた問題で、密約を裏付ける米公文書が見つかった00年、交渉の実務責任者だった外務省元アメリカ局長の吉野文六氏(87)が、当時の河野洋平外相(現衆院議長)から「密約の存在を否定するよう要請された」と、朝日新聞に証言した。また、「とにかく協定を批准させればいい、あとは野となれという気持ち」「意識的に記憶から消そうとした」などと、当時の心境について率直に述べた。
吉野氏は今月はじめ、朝日新聞の取材に応じ、これまでの証言を覆し、政府関係者として初めて密約の存在を認めた。その後2回にわたる取材で、河野氏からの要請について明らかにした。
00年に我部政明・琉球大教授と朝日新聞が入手した米公文書には、返還協定では米側が「自発的に支払う」とされた原状回復補償費400万ドルを日本政府が「確保する」と吉野氏が明言していることが記されている。吉野氏とスナイダー駐日米公使のサインがあった。
吉野氏によると、報道後に外務省の事務当局者から電話があり、「(報道に関して)問い合わせがあったら『密約はない』と否定してほしい」と頼まれた。河野元外相からも「密約は否定してください」と電話で要請され、了承したという。
その後記者会見した河野外相(当時)は「密約はない」と、歴代外相の答弁を繰り返した。
密約を裏付ける別の米公文書が発見された02年には、当時の川口外相が参院外交委員会で「河野元外相が吉野氏に直接確かめた」として、吉野氏の証言を根拠に密約を否定した。今回の新証言で、政府答弁の根拠が失われたことになる。
吉野氏は交渉当時の心境を「とにかく協定を批准させることが大事だった」と振り返った。その後は「意識的に記憶から消そうとした。その方が良心の呵責(かしゃく)を覚えなくてすむ」と述べた。
また、毎日新聞記者だった西山太吉氏(74)が当時、密約の存在を示唆する外務省の機密電文を女性職員を通じて入手、国家公務員法違反の疑いで逮捕された事件後「(国民の知る権利を訴えていた)メディアの流れが変わった」とし、「国会で何度もウソをついていたので個人的には助かった」と語った。
協定締結から35年をへて新たに証言したことについては、「400万ドルの肩代わりは『小さな密約』。沖縄をどうするという本質的な議論に移ってほしい、という思いがあった」と明かした。
河野元外相は、吉野氏への要請は「記憶にない」と事務所を通じて話している。
http://mytown.asahi.com/okinawa/news.php?k_id=48000000602240002
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