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天皇陛下のお誕生日に際しての記者会見の内容とこの1年のご動静(宮内庁ホームページ)
http://www.asyura2.com/0601/senkyo18/msg/234.html
投稿者 ジリノフスキー松田 日時 2005 年 12 月 31 日 20:35:55: YsYC0m30wm2Rw
 

(回答先: 平成天皇の記者会見での発言 ― 天皇が歴史認識のあり方に言及(浅井基文さんのHP)【天皇発言をメディアは無視するな】 投稿者 gataro 日時 2005 年 12 月 31 日 18:41:09)

http://www.kunaicho.go.jp/kisyakaiken/kisyakaiken-h17.html

1 会見年月日: 平成17年12月19日
2 会見場所 : 宮殿 石橋の間

天皇陛下  最近,北陸地方を中心に各地を豪雪が襲い,各地に被害が生じ,死者も出ていることに心を痛めています。遺族の人に心から哀悼の意を表したいと思います。速やかに天候が好転し,人々が穏やかな生活に戻れるよう,そして,負傷した人々が順調に回復していくよう願っています。

 
問1  この1年,国内外で様々なことがありました。陛下は病の治療を続けられながら,戦後60年に当たってサイパンを慰霊訪問されるなど,数多くの公務に取り組まれました。初めての海外での慰霊についてのお気持ちや,かの地で感じたこと,今後の慰霊の在り方,次世代への継承などについて陛下のお考えをお聞かせください。

天皇陛下  質問に従って十分にお答えができるよう紙にまとめましたので,それに従ってお話したいと思います。

 先の大戦では非常に多くの日本人が亡くなりました。全体の戦没者310万人の中で外地で亡くなった人は240万人に達しています。戦後60年に当たって,私どもはこのように大勢の人が亡くなった外地での慰霊を考え,多くの人々の協力を得て,米国の自治領である北マリアナ諸島のサイパン島を訪問しました。そこにはこの地域で亡くなった戦没者のために国が建てた中部太平洋戦没者の碑があります。

 ドイツ領であったサイパン島は,第一次世界大戦後,国際連盟により日本の委任統治領となり,多くの日本人が移住し,砂糖産業や農業,漁業に携わっていました。

 昭和19年6月15日,米軍がサイパン島へ上陸してきた時には日本軍は既に制海権,制空権を失っており,大勢の在留邦人は引き揚げられない状態になっていました。このような状況下で戦闘が行われたため,7月7日に日本軍が玉砕するまでに,陸海軍の約4万3千人と在留邦人の1万2千人の命が失われました。軍人を始め,当時島に在住していた人々の苦しみや島で家族を亡くした人々の悲しみはいかばかりであったかと計り知れないものがあります。この戦闘では米軍にも3,500人近い戦死者があり,また900人を超えるサイパン島民が戦闘の犠牲になりました。またこの戦闘では朝鮮半島出身の人々も命を落としています。この度の訪問においては,それぞれの慰霊碑にお参りし,多くの人々が身を投じたスーサイド・クリフとバンザイ・クリフを訪れ,先の大戦において命を落とした人々を追悼し,遺族の悲しみに思いを致しました。

 61年前の厳しい戦争のことを思い,心の重い旅でした。ただ,高齢のサイパン島民にはかつて日本の移住者が島民のために尽くしたことを今も大切に思っている人がいることはうれしいことでした。私どもが島民から温かく迎えられた陰にはかつての移住者の努力があったことと思われます。

 この度のサイパン島訪問に携わった日本側の関係者を始め,米国側並びに北マリアナ諸島側の関係者に深く感謝しています。

 日本は昭和の初めから昭和20年の終戦までほとんど平和な時がありませんでした。この過去の歴史をその後の時代とともに正しく理解しようと努めることは日本人自身にとって,また日本人が世界の人々と交わっていく上にも極めて大切なことと思います。

 戦後60年に当たって過去の様々な事実が取り上げられ,人々に知られるようになりました。今後とも多くの人々の努力により過去の事実についての知識が正しく継承され,将来にいかされることを願っています。

 
問2  清子様のご結婚について,現在のお気持ちと36年間の思い出,ご夫妻二人きりになった暮らしぶりについてお聞かせください。
天皇陛下  二人の結婚に対して,多くの人々が心のこもった祝意を寄せてくれたことをうれしく思います。

 二人が2年近く十分に話し合い,心を決めることができたことは非常に幸いなことでした。二人が結婚の日を迎えるまで,様々な面で力を尽くしてくれた多くの人々に深く感謝しています。

 清子は皇族として,国の内外の公務に精一杯取り組むことに心掛け,務めを果たしてきました。また家庭にあっては,皇后と私によく尽くしてくれました。

 私の即位の年に成年を迎えた清子が,即位の礼には,皇太子,結婚して4か月余りの秋篠宮とそろって出席し,私どもを支えてくれたことは心に残ることでした。

 清子の結婚後も私の日常は様々な行事で忙しく,今のところはそれ程変わったという感じはしません。皇后はさぞ寂しく感じていることと思いますが,今までにも増して私のことを気遣ってくれています。ただこれまでおかしいことで3人が笑うとき,ひときわ大きく笑っていた人がいなくなったことを二人で話し合っています。清子は心の優しい人でしたが,とても楽しいところがありました。

 新しい道が二人にとって幸せなものであるよう願っています。

 
問3  皇室典範に関する有識者会議が,「女性・女系天皇」容認の方針を打ち出しました。実現すれば皇室の伝統の一大転換となります。陛下は,これまで皇室の中で女性が果たしてきた役割を含め,皇室の伝統とその将来についてどのようにお考えになっているかお聞かせください。
天皇陛下  皇室の中で女性が果たしてきた役割については私は有形無形に大きなものがあったのではないかと思いますが,皇室典範との関係で皇室の伝統とその将来についてという質問に関しては,回答を控えようと思います。

 私の皇室に対する考え方は,天皇及び皇族は,国民と苦楽を共にすることに努め,国民の幸せを願いつつ務めを果たしていくことが,皇室の在り方として望ましいということであり,またこの在り方が皇室の伝統ではないかと考えているということです。

 女性皇族の存在は,実質的な仕事に加え,公的な場においても私的な場においても,その場の空気に優しさと温かさを与え,人々の善意や勇気に働きかけるという,非常に良い要素を含んでいると感じています。その意味でも皇太子妃の健康が現在徐々に快方に向かっていることは喜ばしく,一層の回復を待ち望んでいます。

 
◆天皇皇后両陛下のお写真・ビデオ

この1年のご動静

 戦後60年の年に当たり,天皇陛下は皇后陛下とご一緒に,6月27日,28日サイパン島をご訪問になり,中部太平洋戦没者の碑へのご供花を始め,先の大戦によって命を失ったすべての人々を追悼され,平和を祈念されました。ご訪問に先立ち,日本遺族会等の代表をご接見になり,防衛庁防衛研究所戦史部,厚生労働省などからのご進講をお受けになりました。
 7月には,戦後60周年を記念して催された「戦没殉職船員遺族の集い」にご臨席になり,遺族のこれまでの苦労をお聞き取りになったほか,10月には横須賀市観音崎にある戦没船員の碑を訪れ,ご供花になりました。
 9月には,戦後満州からの引揚者が入植,開拓した栃木県那須町千振地区をお訪ねになり,初代入植者などのお話をお聞きになりました。また,長野県南牧村野辺山地区の開拓地もご視察になりました。
 12月には,日本遺族会婦人部の「新たなる出発の集い」にご出席になりました。

 天皇陛下はこの1年も,国事行為としてほぼ毎週2回行われるご執務において,内閣よりの上奏書類等にご署名やご押印をされ,その数は977件に上りました。
 宮殿では,親任式(1名),認証官任命式(114名),信任状捧呈式(34名),勲章親授式,各種の拝謁,午餐,お茶など多くの行事に臨まれたほか,日本銀行総裁,警察庁長官,各省庁事務次官等のご進講をお受けになりました。

 御所では,恒例の日本学士院会員,日本芸術院会員,青年海外協力隊帰国隊員・日系社会青年ボランティア,シニア海外ボランティア・日系社会シニアボランティア,国際交流基金賞及び同奨励賞受賞者などをご接見になり,また,外務省総合外交政策局長によるご進講を始め各種行事に関するご説明等をお受けになるなど,外国よりの賓客ご接遇も含め,その数は合わせて100回を超えました。
 6月には,三宅村長から帰島後の島の状況についてのご報告をお受けになっておられます。

 都内では,国会開会式,全国戦没者追悼式のほか,日本国際賞,国際生物学賞,日本芸術院賞,日本学士院賞の授賞式,さらには,歯科技工士法制定ならびに日本歯科技工士会創立50周年記念大会,青年海外協力隊発足40周年記念式典,財団法人修養団創立100周年記念大会などの式典にご臨席になり,そのうち7回の行事でお言葉をお述べになりました。都内の行事へのお出ましは45回ありました。
 こどもの日,敬老の日,障害者週間にちなみ例年のとおり,それぞれの関係施設をご訪問になり,入所者及び関係者をお励ましになりました。

 地方行幸啓は,12府県にわたり,「阪神・淡路大震災10周年のつどい」及び国連防災世界会議開会式(兵庫県),第56回全国植樹祭(茨城県),第60回国民体育大会秋季大会(岡山県),第25回全国豊かな海づくり大会(神奈川県)などの行事にご臨席になり,お言葉をお述べになったほか,地方の文化,産業の事情をご視察,国立療養所長島愛生園及び邑久光明園(岡山県)等の福祉施設をご訪問になりました。この1年間に地方行幸啓でご訪問になった市町村は20市6町1村でした。
 恒例の国際学会については,本年は神戸市において開催された世界心身医学会議開会式にご出席になり,お言葉をお述べになりました。
 愛知県において開催された2005年日本国際博覧会では,開会式においてお言葉をお述べになり,2度にわたり会場をご視察になりました。
 また,博覧会終了後,関係者を宮殿にお招きになりその労をおねぎらいになりました。

 外国からは3月にマレーシア国王王妃両陛下,11月にモロッコ国王陛下を国賓としてお迎えになり,歓迎式典に臨まれ,宮中晩餐を催されました。また公式実務訪問で来日したザンビア,フランス,ブラジル,パラグアイの各大統領夫妻並びにカタール首長同妃両殿下を午餐にお招きになり,そのほかロシア大統領始め外国の元首,首相,議会議長等を宮殿にてご接遇になりました。
 本年は日本国際博覧会に併せて外国よりの来訪者が続き,両陛下は4月に来日されたスウェーデンのヴィクトリア皇太子殿下を始め数多くの賓客を宮殿または御所においてご接遇になりました。また,8月には博覧会ナショナルデーに参加した中米7か国首脳のために宮殿にて茶会を催されました。
 そのほか,新任の外国大使夫妻をお茶に,日本滞在の長い外国大使夫妻を午餐にお招きになり,離任する外国大使夫妻をご引見になりました。

 天皇陛下は本年5月,皇后陛下とご一緒に国賓としてノルウェーをご訪問になり,その際アイルランドにお立ち寄りになりました。本年は我が国とノルウェーとの国交樹立100周年という記念の年に当たり,陛下には,昭和28年,昭和60年に続いて3回のご訪問を通じて,初代ホーコン七世国王から現ハロルド国王陛下まで3代の国王とお会いになっておられます。またアイルランドは,昭和60年に皇太子同妃両殿下としてご訪問以来20年振りでした。両国においては,ノルウェー王室やアイルランド大統領を始め各国首相,政府関係者,国民の歓迎をお受けになり,各地での歓迎式典を始め午餐,晩餐,福祉・文化施設ご視察など,ご訪問中に40回の行事にご出席になりました。

 天皇陛下は例年のとおり,生物学御研究所の田で種籾(もみ)のお手まき,お田植え,お手刈りをなさいました。新嘗祭には,お手刈りになった水稲の一部をお供えになり,神嘗祭に際しては,お手植えになった根付きの稲を神宮にお供えになりました。

 11月15日,清子内親王殿下が黒田慶樹氏と結婚されました。これに先立ち,昨年12月にご結婚をご裁可になり,3月19日には納采の儀,10月5日には告期の儀,11月12日には朝見の儀が宮殿において執り行われました。両陛下は内親王殿下の携わられたご公務の関係者や旧奉仕者等をお招きになりお祝いの茶会を催され,ご結婚式及びご披露宴にご出席になりました。ご結婚当日は,宮殿において内閣総理大臣始め三権の長等より祝賀をお受けになり,また,一般記帳をお受けになりました。

 宮中祭祀は,恒例の祭典のほか,龜山天皇700年式年祭などの祭祀35回にお出ましになりました。また本年は履中天皇の1600年式年に当たることから,8月に履中天皇陵(大阪府)をご参拝になりました。

 本年の勤労奉仕団,賢所奉仕団,献穀者ご会釈は55回ありました。

 ご研究については,お忙しいご公務の中,週末や夜のお時間などをお使いになり,ハゼのご研究をお続けになっておられます。

 天皇陛下は一昨年1月に前立腺摘出手術をお受けになり,昨年7月から4週間に一度ホルモン療法を受けておられますが,ご健康維持のため,早朝にはご散策をされ,御所と宮殿との往復はなるべくご徒歩でなさり,ご公務のない週末や休日にはテニスなどのご運動に努めていらっしゃいます。

 天皇陛下は12月23日,72歳のお誕生日をお迎えになります。

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