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(回答先: 日刊ゲンダイ【天木直人 ニッポン外交の迷走】ライブドア事件でかき消された政治問題(1/23) 投稿者 天木ファン 日時 2006 年 1 月 26 日 15:19:51)
【天木直人 ニッポン外交の迷走】2006年1月16日 掲載
「めぐみさん拉致」解決を遅らせたのは誰か
横田めぐみさんを拉致した男が曽我さんらの証言で明らかになった。80年に、原敕晁さんを拉致し国際指名手配されている辛光洙(76)だ。85年に韓国で逮捕されたが、00年に恩赦で北朝鮮に引き渡され、国の英雄となっている。
曽我さんの話を聞いた横田さん夫妻は「あの時、政府がもっと強く身柄の引き渡しを求めていれば」と衝撃を隠さなかった。その通りだ。
警察はとっくにわかっていて、被害者救済の行動を取りたかったに違いない。それを止めたのが政治と外交だ。自民党もそして野党までも、それぞれの利害と思惑で韓国や北朝鮮に強い態度をとろうとしなかった。政治家に頭の上がらない外務官僚は「外交的配慮」と称して政治家に迎合した。
その行き着く先が02年9月の突然の訪朝劇である。出世欲に取りつかれた外務官僚が、歴史に名を残したい小泉首相と結託して平壌宣言をでっち上げた。
あの時我々は「北朝鮮が初めて拉致を認めた」と聞かされ、メディアがこれを小泉首相の大手柄と持ち上げた。しかし、それは本当だったのか。金正日総書記が小泉首相に首脳会談の席で言ったという。だとすると、どういう表現で、どのような朝鮮語で、拉致を認めたのか。小泉首相はどのように返答したのか。それを正確に報道したマスコミはあったか。外務省の説明をマスコミが鵜呑みにし、それを国民が信じ込まされているのだ。
金正日総書記は小泉首相に、「責任ある人々は処罰された」と話したと当時報道された。辛光洙は処罰されたというのか。まんまと騙(だま)されていたのだ。
小泉首相に政治家としての矜持(きょうじ)があるのなら、いや人間としての情があるのなら、今すぐ警察官僚を引き連れて北朝鮮に飛んで行き、「よくも騙したな」と、辛光洙の引き渡しを求めるべきだ。拉致不明者全員を帰せと迫るべきだ。用もないのにトルコくんだりまで出かけている暇はない。
漆間巌警察庁長官は5日の記者会見で、「今年勝負に出なければならない」「残る被害者が帰国できるよう捜査を進めたい」「日本警察の実力を示す意味でもやらなければならない」などと決意を表明。近く捜査会議を開き、逮捕状を請求するという。
その心意気やよし。そうなのだ。拉致問題解決はこよなく警察問題なのだ。これ以上政治や外交の玩具にされてはならない。
●天木直人(あまき・なおと) 元レバノン大使。1947年生まれ、京大法学部中退で外務省入省。イラク戦争に反対する公電を送り、小泉首相の対米追従外交を批判して「勇退」を迫られる。著書に「さらば外務省!」「ウラ読みニッポン」(講談社)など。
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