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(回答先: 異教徒に対する順応性 投稿者 隣人 日時 2006 年 11 月 30 日 13:40:02)
過去に様々な問題が起きたにもかかわらず、現代のイエズス会は政治を政治家に任せておく気はない
ようです。とはいえ、注目に値する方向転換が一つあります。イエズス会はこれまで幾世紀もの間、
保守的で右寄りの政府を支援してきましたが、20世紀には革命運動を支持する傾向がずっと強まっ
たことです。特に発展途上国においてはそう言えます。
ニカラグアはその典型です。
ニカラグアでサンディニスタ民族解放戦線が政権を握った時、同政府は政府内の役職に就くことを
受け入れたイエズス会の著名な二人の司祭、フェルナンド・カルデナルとアルバロ・アルグウェイヨ
からの支持に期待を寄せていました。アルグウェイヨは政治的な役職に就いたことの正当性を主張
して、「ニカラグアで革命に参加することを望まない人は決してクリスチャンであるとは言えない。
今日クリスチャンたる者は、革命家ともならなければならない」と述べました。多くの誠実な人が
政治色を帯びたそのような福音を不愉快に思ったのも容易にうなずけることです。
1930年代にスペインの有名な哲学者ミゲル・デ・ウナムノ・イ・フーゴは、イエズス会による政治への
介入をイエスの教えと相いれないものとして批判し、次のように書いています。「イエズス会は……
イエス・キリストの社会的な王国に関する例の話をして回る。彼らはそうした政治的イデオロギーを
抱いているので、政治的、経済的、社会的問題を扱うことを望む。……キリストは社会主義運動とも、
私有財産とも無縁である。……キリストは、ご自分の王国はこの世に属さないと言われた」。
現代のイエズス会は教義の面でも革命に傾く向きがあります。米国の著名なイエズス会士マイケル・
バックリーは、女性司祭に関するバチカンの決定を公然と批判しました。エルサルバドルではヨン・
ソブリーノが、解放の神学と「神学上の理解という概念に与えるマルクスの影響」の正当性を主張し
ました。1989年、イエズス会の総会長は、避妊についてのバチカンの決定に対する批判を慎むよう
すべてのイエズス会士に命じる手紙を送らざるを得ないと感じました。