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(回答先: 事件の真相は 専門家が分析 [毎日新聞] 投稿者 white 日時 2006 年 6 月 25 日 11:21:17)
□医学部進学の期待が重圧に… [毎日新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060627-00000016-mai-soci
<奈良高1放火殺人>医学部進学の期待が重圧に…
奈良県田原本町の医師(47)宅で母子3人が死亡した放火殺人事件は、27日で発生から1週間。殺人と放火容疑で逮捕された長男(16)の供述から、父親の医学部進学に対する期待が重圧となり、事件の背景になったことが徐々に分かってきた。医学部進学に固執する父と、有名私立高校の優等生だった長男。父は捜査員に「(動機に)心当たりはない」と話している。これまでの取材で見えてきた親子関係は――。【高瀬浩平、吉田卓矢、黒岩揺光】
■難関医学部への固執
「成績に厳しく、説教し、殴る父に憎しみを持っていた」。長男の供述からは、学業に厳しい父親の姿が浮かんでくる。実際に父親は、自宅で夜遅くまで勉強を見るなど、教育に熱心にかかわっていた。
父親は泌尿器科医で、三重県伊賀市の病院に勤務。実家は薬局だったといい、親族には医学・薬学関係者が多い。
知人によると、現役で医学部を目指したが失敗。浪人して、関西の私立大学に進んだ。卒業後の公立大での研修では、研修医5人のうち、4人は公立大の卒業生。この知人は当時の父の印象について、「大らかな性格だった」と語るが、「研修医でただ一人、私大卒だったことに劣等感を感じていたのではないか」と当時を振り返った。
長男は公立小に通っていたころから「医者になりたい」と周囲に話している。中高一貫の有名私立校に入学した時、本人と父親は医学部への進学希望を学校側に伝えた。同じ道を志した息子に厳しく接した父親の思いは、自分の体験から来たものだったのだろうか。
■小さなうそが……
高校によると、長男は明るくまじめな生徒だった。小学校時代の友人らも「学業優秀で、宿題を手伝ってくれる優しい子」「感情を表に出さず、人に悩みを打ち明けないタイプ」と話す。事件とのギャップは大きい。碓井真史・新潟青陵大大学院教授(社会心理学)は、「優等生の犯罪は“小さなうそ”から始まる」と指摘する。
長男は先月末の中間試験での英語の成績が悪いことを、事件の約10日前に知った。しかし、父親には「成績は上がっている」と話しており、「うそがばれてしまう」と危機感を抱き、この直後にも殺害を試みようとしていた。碓井教授は「まじめな優等生は『もうだめだ』と考え、ごまかそうとする余り、自殺したり、大きな事件を起こすことがある」と話す。
このあせりの気持ちが弟妹を死なせた放火にまで長男を追い込んだのか。捜査本部は動機について、慎重に調べを進めている。
(毎日新聞) - 6月27日3時9分更新