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橋下徹のつぶやきダイアリー:「申告漏れ」報道について
http://www.asyura2.com/0601/nihon19/msg/656.html
投稿者 ちあき 日時 2006 年 5 月 25 日 00:24:47: QYdgBsttAJ9L6
 

(回答先: 橋下徹弁護士、過少申告 投稿者 コマ落としの銀次 日時 2006 年 5 月 23 日 10:06:33)

http://hashimotol.exblog.jp/i6/

| 2006-05-23 14:06 |

本日付・産経新聞の報道について

掲題の件、ご説明させていただきます。
産経新聞は大きな事実誤認をした上で報道しています。

1、今回の税務当局による指摘は、経費性の有無についてでありました。
産経新聞は「タレント活動に必要などとして」「経費請求した飲食代などの一部について」とし、あたかもタレント活動に必要な飲食代を、不当に経費計上したかのように報道しています。
しかしながら、今回、経費性を否定した項目は、法律事務所の法律業に関する経費であり、その経費は調査費であります。
当事務所は、私が弁護士二年目に設立したものであり、大阪の地では異例の速さでの独立開業でした。なぜ、法律事務所として経営が成り立っていたのかと言いますと、私は、示談交渉において紛議を解決することを前面に打ち出して、顧客を獲得したからです。当然、示談交渉の相手には、不法団体も含まれますし、法廷での解決と違い、法律や判例を振りかざすだけでは解決できません。
そこで、さまざまな情報提供者等や仲介者を使い、相手に関する情報を取得し、示談交渉に役立てております。しかしながら、そのような情報提供者からは領収書などは取れません。相手と同じ団体に属する場合、つまりスパイも多いからです。
警察や検察、また内閣や外務省においては、領収書の取れない経費として、捜査褒賞費や官房・外交機密費というものが認められております。
官では認められ、なぜ民では認められないのかという折衝を、私は税務当局と行ってきました。
そしてこの調査費は、事務所収入(経費控除前)の約5%(平成14年、15年)及び約9%(平成16年)ほどであります。
売り上げに対して、約5%から9%の直接経費がかかることは、企業体においては常識ではないかという折衝をした次第であります。
ただし、最終的には諸般の事情により、税務当局との信頼関係のもと、経費性を否定することに応じて、修正申告いたしました。
架空経費でないことを立証するために、税務当局に対して、どの事案において、どのような人たちに情報提供料が発生したのかのリストを提出いたしました。その上で、仮装・隠蔽はないということで、過少申告扱いとなった次第であります。
つまり、税務当局と私との間では、経費として支出はあったが、領収書がない以上、税務上経費として認められないということで決着したのです。
「申告漏れ」という言葉は非常に怖いもので、@売り上げを漏らした場合、A架空経費(実際には経費として支払いがない)を計上した場合、B経費として支出はあったが単に領収書がない場合、新聞社は全てを含んで用いますが、世間では、@Aとして認識することでしょう。
報道機関たるもの、しっかりと言葉を選んで使い分けていただきたいものです。

なお、飲食代で経費性を否定されたものは、3年間で約87万円であり事務所収入に占める割合は、0.24%であります。


2、「平成16年末の売り上げの計上漏れも見つかった」とありますが、この売り上げは、当事務所において平成17年に計上してありました。ただし、請求書自体は事務所内の経費処理において、ぎりぎり平成16年末に発行していたがゆえに、平成17年の売り上げを平成16年の売り上げに移し変えただけであります。平成16年、平成17年を連続してみれば、この売り上げは漏れていることにはなりません。

3、今回の税務調査においては、諸般の事情より当事務所の顧問税理士には対応してもらわず、私自身が税務署と折衝しました。大阪北税務署の担当官2名と私とで折衝を行い、この修正申告書については、当事務所の会計担当者1名のみが目にしております。
このような状況下で、今回の情報が産経新聞に流れたのは、税務当局からのリークであることは明らかであります。
産経新聞の記者は、非常に社会人としてのマナーが悪く、当事務所に電話をかけるだけで全ての情報を仕入れるつもりだったのでしょう。
事務所事務員が対応しましたが、産経新聞と名乗るだけで、取材に応じるわけにはいきません。身分が確認できない状態で、事務所の経理内容について話すわけにはいきません。当初産経新聞の記者と名乗るものは、修正申告額についても事実からかけ離れたむちゃくちゃな額を言い、私が、既に3年前に出演しなくなったTBS「サンデージャポン」という番組を持ち出して、私がその番組内で本件について話していたと嘯いていたようです。対応に当たった当事務所の事務員も、当該記者の社会人とは思えないような口ぶりに、およそ全国紙の記者としての信用性のひとかけらも見出すことができず、取材には応じませんでした。
当該記者は、「国税局担当で、若い者が情報を提供してくれる。取材に応じてくれないなら、こっちで勝手に書くから」と捨て台詞をはいたようです。

修正申告は、行政処分ではありません。本来的には公開されないものであり、公務員としても守秘義務の対象となります。
私がメディアに出ている以上、かかる情報は公共性を有するということになるのでしょうが、そうであるからには、正確な情報を伝えていただかなければなりません。
私は、被害者の実名報道の件も含め、常日頃、メディアの「報道の自由」「国民の知る権利」を振りかざした横暴さには辟易としております。

今回も、私がタレント活動費として飲食代を約2500万円もごまかし、さらには売り上げまでも隠していたかの印象を与える産経新聞の報道には、厳重に抗議いたします。産経新聞は、その一貫した主義主張と日本の伝統を重視した記事内容から、大変面白く購読しておりましたが、やはり世間の一般的な認識どおり、非常に偏った新聞であることも認識しました。ただ、このまま購読は続けます。

法的手続きも検討しており、史上最強の弁護士軍団にでも相談してみます。
                                2006.5.23 14:06
                                   弁護士 橋下 徹

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