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(回答先: 私は警察のおとりにさせられた!? 名古屋妊婦切り裂き殺人事件の真相を当事者が告発(山岡俊介取材メモ) 投稿者 gataro 日時 2006 年 3 月 09 日 08:44:26)
妊婦殺人事件とはなにか
http://web.archive.org/web/20020203020507/http://www.geocities.co.jp/PowderRoom-Rose/8244/
1988(昭和63)年3月18日昼過ぎのこと。名古屋市中川区供米田にあるアパートの一階の部屋に住んでいた女性は、ふと不審に思った。何者かが、玄関のノブを、外側からがちゃがちゃと回してドアを開けようとしている。だが玄関には鍵がかかっている。ドアが開かないとわかると、チャイムが鳴った。女性がドアを開けると、20代前半の若いサラリーマン風の男が立っていた。そしてこう尋ねた、「ナカムラさんのうちはどこか」。女性は、男の雰囲気が妙に異様だったので、警戒してドアチェーンをはずさなかった。「ナカムラといううちは知らない」と答えると、男はそのまま顔を引っ込めた。(事実、ナカムラなどと言う姓の家はこのあたりに一軒もなかった。この質問は、取り繕いに過ぎなかった。)
男はそれから、アパートの階段を上って二階へ来た。今度も、どれでもいい、適当な部屋のドアノブを選び、がちゃがちゃと回した。おや、今度は開いた。鍵が掛かっていなかった。しめしめ。男は、こっそりと部屋の中に侵入した。
アパート全景。二階奥の部屋が犯行現場。左手前が、アパート付属の駐車場。
男はこの部屋のドアを開けなかに侵入した。
この部屋の住人である若い主婦M.Mさんは、不在だった。さきほど訪ねてきた友達としばらく談笑していたのだが、車で帰るという友達を見送って、アパートの表の駐車場まで出ていたのだ。部屋にはすぐ戻るつもりだったので、玄関の鍵は掛けておかなかった。
そのすきに、まんまと男が忍び込んだ。
友達を見送ったあと、M.Mさんがなんの不安もなく部屋に戻ってきた。そこへ、物陰に隠れていた男が、背後から襲って彼女の首を締めた。それが、彼女がほとんど抵抗らしい抵抗もできずに、殺されるに至った理由だ。男は、コタツのコードを彼女の首に巻きとどめをさした。
男が見ると、彼女のおなかは大きく膨れていた。臨月の妊婦だった。男は鋭利な刃物を取り出すと、おなかを切り裂いた。そしてなかから生きたまま胎児を取り出した。あたりはすでに血の海である。その血の海のなかに胎児を放り出すと、男は、電話の受話器を引き千切り、それをおなかに突っ込むなどして、いいようにもてあそんだ。
やがてそれにも飽きると、男は、部屋から財布を奪って、逃げていった。
夕方、M.Mさんの夫である会社員S.M氏がアパートの部屋に戻り、現場の悲惨な情景の第一発見者となった。胎児はすぐ病院に搬送され、奇跡的に一命をとりとめた。
捜査当局は当初、なんと、夫であるS.M氏を犯人であると推定し、身辺を洗った。若い夫は激怒し、「もう警察には頼らない、犯人は自分で探す」と、殺人発生現場のアパートに陣取った。
このような初動捜査のあやまりが、その後の経過に大きな陰を投げかけた。
やがて捜査当局は、夫ではない、別の一人の男を重要容疑者として特定するに至る。殺人発生時刻前に、アパート一階の女性に顔を目撃された当の男だ。
だが、現在にいたっても容疑者は逮捕されていない。
以上が、妊婦殺人事件のあらましである。
(注記;犯行の手口については、私が、新聞記事などから得た情報と、刑事との会話の中で確認を取った点とをもとに、再構成しました。従って細部においては誤りもあるかもしれませんが、手口のあらましは捜査当局の見解に準拠しています)