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(回答先: 札幌で二級建築士がマンション33棟の耐震偽装(ANN NEWS) 投稿者 gataro 日時 2006 年 3 月 07 日 19:35:02)
http://www.bnn-s.com/bnn/bnnMain?news_genre=2&news_cd=220011027768# から転載。
偽装が発覚した賃貸マンション「エナコート大通22」
文: 金子 写真: 金子
“ご法度”の構造計算を一級建築士から“下請け”。
マンション入居者ばかりか、購入予定者までをも震撼させた構造計算書偽装事件。
姉歯秀次元建築士による偽装は経費の削減を目的とした悪質なものだが、札幌で発覚した事件は、納期を急ぐあまり、中には鉄筋を増やしすぎたという、笑うに笑えない事例が明らかになった。
今回偽装が発覚したのは、札幌市東区在住の浅沼良一・二級建築士(47)。札幌市は7日に会見を行い、1996年から現在までに同建築士が構造計算を行った79件(札幌市建築確認分49件)のうち、本人からの聞き取りで偽装の疑いのある物件が33件(札幌市の建築確認分は16件)であることを公表した。
札幌市都市局の三浦豊建築指導部長の元には、朝からマスコミ各社が殺到した。
「本人も二級建築士ということで、納期に合わせるために慌てていたらしく、どうしても構造計算が合わなかったためについやってしまったらしい」と説明する。中には基準よりも鉄筋が多い部分もあったという。
鉄筋が基準よりも多い場合は、耐震性が高いとも考えられるが、ある一級建築士は「1部の箇所だけ鉄筋が多いと、それよりも鉄筋が少ない部分に負担が掛かり、強度を保てない場合すらある」と危惧する。
建築士法では、二級建築士が延べ面積300平方メートル、高さ13メートルを超える木造以外の建造物を設計・工事監理してはならないと定められている。
今回の偽装発覚で、浅沼二級建築士が一級建築士の“下請け”で構造計算を行っていたことが判明した。これも一級建築士の指示の元に行われる場合は明らかな違法行為と呼べないという。
“浅沼物件”のひとつ、中央区の賃貸マンション「エナコート22」の前には、住民からコメントを取ろうと各社マスコミが張り付いた。平日昼間ということもあり、出入りする住民の数は少なく、騒動をよそに意外とおだやかな様子だったことはかえって印象的だった。
札幌での偽装発覚は、「姉歯事件」が発端となった。この事件を受けて札幌市内のマンション所有者が独自に構造計算の再検証を行ったところ、偽装の疑いのある物件を発見。建築主が設計者に確認をしたところ、下請けの浅沼二級建築士が「構造計算書の偽装を行った」ことを認めたためだ。
こうした経緯から日本ERIは、2月6日に設計者などから建築確認を実施、その結果を同社札幌支店と札幌市に報告した。これを受け、札幌市と民間の確認審査機関は、物件の特定や構造計算の検証を進め、前述のように構造計算書の偽装が発覚した。
6日の中間報告では、札幌市で建築確認した物件のうち、浅沼建築士が偽装したとされる16件中6件の構造計算をJSCA(日本建築構造技術者協会北海道支部)に委託、その中から偽装と確認されるものが5件見つかった。
札幌市では、入居者の退去など緊急に対応が必要とされる保有水平耐力指数(耐震強度の基準のひとつ)が0.5未満の建築物はないと判断している。
札幌市建築指導部では「緊急対策チーム」を設置し、今後、残りの物件について専門機関の協力を得ながら検証を進める予定でおり、再発防止のため、さらなる審査方法の厳格化に向けて早急に検討を行う方針だ。
報道陣が駈け付けた玄関前