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http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/magazine/0704/robotics.html
近い将来,どの家庭にもロボットが普及する──パソコン革命の旗手が予測する次の熱い分野はロボティクスだ。分散コンピューティングや音声・画像認識,無線ブロードバンド接続などの技術は新世代の自律装置への扉を開くだろう。
ロボット産業はいま,30年前のコンピューター業界とほぼ同様の形で発展しつつある。自動車工場で使われている産業用ロボットが,かつての大型コンピューターにあたる。“すき間商品”としては,外科手術をするロボットアームや,イラクなどで爆発物を処理しているロボット,床を掃除する家事ロボットなどがある。電子機器メーカーは人や飼い犬,恐竜に似せた玩具ロボットを作っており,マニアたちはレゴ社の「レゴ・ロボット」キットの最新版が欲しくてたまらない。
一方,世界一流の頭脳が視覚認識や自律走行,学習など,ロボット工学分野で最も手強い問題の解決に取り組み,成功を収めつつある。
さらに,ロボット産業が直面している課題は,30年前に私たちがコンピューターの世界で取り組んだ問題と似ている。ロボット産業は標準的なオペレーティングシステム(OS)を欠いており,有用なアプリケーションプログラムがあっても,多様なロボットの上で実行することはできない。また,ロボット用プロセッサーなどのハードウエアも標準化が進んでおらず,あるマシンで使われているプログラムのごく一部しか別のマシンには利用できない。新しいロボットを作ろうとしたら,いちから始めなければならないのが常だ。
こうした困難にもかかわらず,ロボット工学にかかわる人たち(大学の研究者から起業家,マニア,高校生まで)と話すと,その高揚感と期待の高さに気づく。アレン(Paul Allen)と私が数々の新技術の集中を目の当たりにして,コンピューターが各家庭すべての机の上に載る日を夢見たあの時期を思い起こさせる。そしていま同様にロボット分野に集中し始めた技術の流れを見ると,私はロボット機器が日常生活のほぼあらゆる場面に入り込む未来を思い描くことができる。
分散コンピューティングや音声・画像認識,無線ブロードバンド接続などの技術は,新世代の自律装置への扉を開くだろう。パソコンが机から起き上がってデスクトップを離れ,離れた場所にある物体を私たちが見たり,聞いたり,触ったり,操作できるようになる──そんな新時代の入口に私たちはいるのかもしれない。
マイクロソフトは各種のハードウエアで動くプログラムを簡単に書ける新しいソフトウエアツールを提供しているほか,ロボット開発に役立つ共通の標準的プラットフォームを追求している。将来の無線ロボットはデスクトップパソコンの力を利用して視覚認識やナビゲーションなどの処理を行い,ネットワーク化も可能だ。
著者
Bill Gates
世界最大のソフトウエア会社マイクロソフトの共同設立者で会長。1970年代,ハーバード大学在学中に世界最初のマイコン「MITSアルテア」向けにプログラミング言語BASICを開発した。大学を3年で中退し,1975年に幼なじみのアレンとともに創業したマイクロソフトに専念。2000年には妻のメリンダとともにビル&メリンダ・ゲイツ財団を設立し,世界の健康増進と貧困の減少,技術アクセス機会の拡大に努めている。
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ダイナモ
著者略歴でビル・ゲイツが「プログラミング言語BASICを開発した」となっているが、実際は他人が開発したBASICをビル・ゲイツが買い取ったというのが真相。彼自身が開発したソフトは一つもない。
この記事にはない本文も含めて、「人工知能」という言葉がひとつも出てこない。人工知能という言葉はいまでは死語に近いが、「ホームロボット」というからには人間なら持っている「常識」をロボットも持つ必要があるだろう。常識を持たないロボットでは工業用ロボットと変わるところがない。
人工知能の研究は現在では行き詰まっており、ロボットが人間の常識を理解するメドは立っていない。
「私はロボット機器が日常生活のほぼあらゆる場面に入り込む未来を思い描くことができる。」とんでもない大うそである。