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 白村江の戦い(660〜663)  ↑ それは歴史の考察も含まっていますよね。 
http://www.asyura2.com/0601/idletalk17/msg/585.html
投稿者 hou 日時 2006 年 4 月 23 日 12:18:06: HWYlsG4gs5FRk
 

(回答先: 多分、今の日韓の対立は日本が欧米文化の追従を選んだからだろうと思う。 投稿者 考察者K 日時 2006 年 4 月 23 日 09:39:18)

こんな基本的な指摘はしたくないのですが。

フランスとイギリスの仲みたいなもの、 日本が欧米文化うんぬんという問題ではない。


百済救援(白村江の戦い)(660〜663)
 数世紀にわたって続いていた朝鮮半島の三国状態は唐王朝の介入により均衡が破れ、660年7月に百済の首都汨批が唐・新羅連合軍によって陥落し、国王義慈王が捕らわれ事実上百済は滅亡する。しかし唐軍は百済全土の掌握、残敵掃討を行わず、高句麗に対して軍を移動したため百済遺臣の鬼室福信の決起を許してしまう。鬼室福信の旧百済首都汨批攻略は失敗するが、旧百済領での抵抗運動を継続すると共に、百済から倭国に人質として送られていた王子余豊璋を主君として迎え、さらに倭国の軍事介入を要請したのである。
 時の斉明大王は余豊璋の帰還と軍事介入を即決し、筑紫に本営を置き積極的に朝鮮半島への軍事介入を進める。最近の飛鳥宮の発掘などから斉明大王の権力が強大なものであったことがわかってきているが、この朝鮮半島への介入も斉明大王の強い意志によるものと言っていいと思われる。斉明大王自身も筑紫入りするが、661年7月に筑紫で急逝してしまう。しかし軍事介入は嫡子中大兄皇子の手動により継続される。
 旧百済に帰国した余豊璋と鬼室福信は軍事作戦失敗の責任問題から反目するようになり、663年6月に鬼室福信が誅殺される事態に陥る。百済復興の中心的人物の死は以後の作戦に重大な影響をもたらすことになる。一方倭国からの派兵は余豊璋と共に朝鮮に上陸した第一次5千人に加え663年3月に第二次2万7千人が上陸している。この軍は新羅へ直接侵攻する役割を担っていたと思われるが、6月に新羅の2城を攻略してからの足取りが不明になってしまう。
 第二次派遣軍の新羅侵攻はあったものの、鬼室福信を失った旧百済側の動揺は激しく、唐・新羅連合軍は旧百済側が首都に定めた周留を包囲する。海上からの支援を防止するため、劉仁軌率いる艦隊を白江へ展開する。一方倭国の第三次部隊は周留を救援すべく白江に近づいていた。この中には周留から脱出した余豊璋も加わっていた。
 663年8月27日に倭国艦隊の先遣部隊が唐艦隊に攻撃を試みるが撃退され、翌28日に倭国艦隊主力が唐艦隊に攻撃を敢行する。倭国艦隊は勇敢ではあったが統率を欠き、各個撃破されてしまう。戦いは一日で決着がつき、倭国艦隊は壊滅されてしまう。倭国艦隊に随伴していた余豊璋は戦場を脱出し、その後の行方は分からなくなってしまう。主を失った旧百済側は戦意を喪失し、百済最後の首都周留が降伏したのは翌月9月7日であった。
 白村江の戦いの後、倭国は戦勝に乗じた唐・新羅連合軍の侵略に対して急遽防衛体制を整える必要に迫られた。旧百済領からは多数の亡命者が倭国に逃れ、これらの人々がもたらした技術も用い、九州に朝鮮式山城、博多湾からの上陸軍を防止する水城を築き、防衛拠点となる太宰府を整備した。これらの防備に必要な兵力を確保するため、防人制度を導入する。しかし白村江の戦いでの勝利後、唐・新羅連合国が矛先を向けたのは対馬海峡を隔てた倭国ではなく、隣接する高句麗であった。668年に高句麗を滅ぼした両国ではあったが、直接朝鮮半島支配をねらう唐と新羅の関係は悪化し、両国は676年まで戦争状態となる。最終的に唐は新羅制圧を諦め、新羅が唐の冊封を受ける形での外交関係を結ぶことで両国間の和平が実現する。これに壬申の乱後の倭国(日本)百済遺臣が建国した渤海なども同様に冊封を受け、8世紀から9世紀にかけての極東地域は唐を中心とした冊封外交による経済、文化の交流が行われることになる。倭国が想定した唐・新羅連合軍の来襲は現実とならず、急遽作られた防御物はそのまま朽ち果てたが、500年後の元寇時に水城は日本側の防御拠点として使用され、いささかながらその建造意義を果たしたと言える。

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