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(回答先: 英語教育のニーズ 投稿者 如往 日時 2006 年 4 月 01 日 05:03:58)
如往さん、こんにちは。お返事ありがとうございます。
「英語は義務教育で、なぜ勉強しなければならないのか。」という疑問は 昔からよく発せられていたと思います。ある著書では、平均的日本人の英語を使う機会を計算し、(一生に何日海外旅行に行くか、外国人に英語で話し掛けれる確率とかを考えて)、莫大なお金と時間を使うことのナンセンスを強調していた著者がいました。名前も書名も忘れてしまいましたが。
考えてみれば、戦前は、英語は、エリートが学ぶ科目だったのでしょう。
公立では、中学校から始まったと思いますが、あの頃の庶民は、中学へは行かなかったと思います。高等小学校では、英語はなかったですよね。
戦後の学校教育の中で、英語が義務教育の中学で残ったのは、一番の理由は、近代学校制度が始まって以来、中学では教えていた、ということではないでしょうか。如往さんの指摘されている通り、
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戦後、義務教育の中に英語教育を導入した当時、供給側の政府や文教官僚達が英語に関する社会全般のニーズを正確に把握していたのか、あるいは国際社会の発展状況をどのように展望していたのか、甚だ怪しいものだと想っています。
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その通りではないか、と私も思います。つまり、将来の日本の中で、英語が必要か、なぜか、どういう需要があるのか、国民は何をのぞむのか、等は考えられなかったのでしょうね。だから、いつまでたっても、同じような読み中心の英語でネイティブでさえ、もう古くて使わないいいまわしを苦労して学生に暗記させたり ということが起こってきたのでしょう。
現在は、少し変わりつつあるようですが、以前は、もう英語は、受験のための道具と成り下がり、実際それを使って、英語話者と話せるかどうかなど、二の次になってしまっていたと思うのです。これは、他の科目でもいえると思いますが、国語や、数学のように、レベルが下がると例えば、、今の若者は、ろくに漢字が書けない、とか、きちんと話せない、等、または、大学や、企業で、計算ができない、使い物にならない、等、社会によって、すぐ検証されるので、学校でのレベルが下がった、とか教科書の内容が云々等、様々な批判にあいます。
ところが、英語は 検証があまり行われない。それだけ、社会全般に必要不可欠な能力ではないからでしょう。又、学校英語は、文法と読みで、実際会話をしたい人や、外国の検定試験を目指している人は、それぞれ勝手に勉強しなさい、ということで、皆文句もいわずにやってきた、という現実があると思います。
今これだけ、人々の不満が大きくなっていきたのは、英語圏の国に行く人が増えてきたこと、やはり、就職に有利(検定テストの点)という2点が大きいのではないでしょうか。
私は、日本での就職活動からは 遠ざかっていますが、こちらで会う日本人で、英語が話せるようになりたい人々は、こういいます。
今とき英語が話せないと どこも雇ってなんかくれない。と。
ある女性は、貧しい国への援助を行うNGOなどで働きたいと言っていましたが、そういうところなどは、英語を話せることが、必須条件と言っていました。
日本で教えたたくさんの若者も似たようなことを言っていましたね。例えば旅行会社に入りたい。5次面接まであるほと人気企業。TOEICの点数がものを言う。と。
長い間ろくな改良も加えず、ただひたすら、文法と単語の暗記(どう使うかも教えず、)を教えつづけ、実践的力を要求する企業との板ばさみにあっている、学生とその親や、課長、部長昇級の条件は TOEIC 550点 と言われ、苦労する労働者、イクストラの時間、努力、お金を使って、自分で勉強せざるをえないのです。
実は、この英語教育の話は、まだまだ続きます。また、如往さんの意見について、半分もいいたいことを言っていませんが、長くなるので、それは、次回に致します。
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以前より是非お尋ねしたいと思っていましたが、東京音頭さんが在住のオーストラリアの実情は如何でしょうか。英国との関係や特に独立の経緯がどのように記述されているのか、大いに興味があります。勿論、オーストラリアの人達の標準的な世界認識がどんなものなのか、東京音頭さんの見解を伺いたく思っています。
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私も実は興味があるのですが、調べていません。こちらは、教科書というものがなく、何を習っているのか知りたければ、生徒に聞くか、先生にきくか です。
わたしの豪州での滞在は、2回あり、一回めは、留学生として滞在した時期、2回目は、現在のように住民として滞在している時期です。今の段階では、前者の方が長く、その頃のほうが、豪州人の友人もいました。今は、豪州人といっしょに働いていない、ということもあり、友人をつくるのが難しいですね。こどもの友人の親とおしゃべりするくらいなのです。
こちらの学校の情報は、こどもを通じてです。まだ小学生なので、その学年以下のことなら、わかるのですが。歴史、政治、経済的な科目は始まっていないので。
それで、ちょっと古いのですが、私の留学中の経験から いくつかお話します。
まず、世界史の知識についてですが、豪州人からの情報ですが、豪州の学校では、アジアや、中東、アフリカの歴史は、教えません。
ヨーロッパのみだそうです。だから、視点もヨーロッパ中心です。
例を挙げると、日本人は、4大文明をいうものを習いますね。イラクのメソポタミア文明、エジプトの文明、インドのインダス文明、中国の黄河文明です。
少しずれて、ギリシャや、ローマもでてきます。
しかし、こちらは、最初の文明をギリシャ、ローマと習うそうです。
おそらく、4大文明を起こした地域、人は、ヨーロッパではないので、義務教育段階(高校でも)ではあえてふれないのでしょうね。
黄河文明や、他の文明は、大学の図書館に行けば勉強できます。つまり、その国の専門の勉強をする人だけが、習うのです。
豪州は、以前、何かの国際会議で、アジアの一員になりたい、と言って、マレーシア代表から、(そのとき、国内で大きな、人種差別問題が起きていて、それを引用されて)こんなことでは、なれない。とはっきり言われていました。
まあ、ヨーロッパから遠く離れたここオーストラリアが、欧州中心の歴史観、社会観から脱してゆけるのか、勉強の内容は、変わっていくのか、は興味深いです。
豪州では、若者か、若者でないか、見分けるのに、こういう方法があります。
日本はどこ?と尋ねるのです。若者は、北にある、といい、上の世代は極東と答えます。
学校で彼ら、彼女らが使った世界地図が違うのです。どう違うかは おわかりになると思います。
豪州人が 独立の歴史をどう習っているか、などは、また、分かり次第おいおい投稿していきます。気長にまっていてください。
そうそう、豪州が奴隷制をしいていたことは、いまだに学校ではおそわりません。
いまだに アメリカの専売特許です。
また、空襲に苦しむこども、とか、戦争はいかに悲惨であるか、などは、いっさい習わないようですよ。過去の戦争は、民主主義解放戦争、ベトナム戦争は、時間とお金の浪費戦争、軍隊は ヒーローですから。ここでは。そういう行事が学校であります。
イギリスとの関係のひとつの目安は、ここがいつまで、イギリス連邦の国でいるのか、ということです。シドニーオリンピック開催が決まった時、元首の女王が豪州代表の言葉を言うことになり、それに対する疑問はあっちこっちから出てはいました。
2、3年前に 連邦でいるか、リパブリックになるかで、国民投票が行われました。
結果は、このままということでした。一般の解説は、年配の人を除けば、女王に対する愛着はうすれている。豪州人は、独り立ちする自信をもう手にしている。
今回は、独立を主張したのが、労働党だったが、労働党への批判が、独立反対になっただけ、というのもでした。
ついでに、イギリスでは、イギリスが インド、アフリカ他の地域を植民地にしていたことさえも、学校では習わないそうです。イギリス人学生がどこかの国の人から、非難されたとき、言っていました。俺達全然学校で習わないんだから、仕方ないだろう。と。