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Re: 見方が少しずれているような気がしますが。
http://www.asyura2.com/0601/idletalk17/msg/167.html
投稿者 南青山 日時 2006 年 3 月 12 日 01:09:28: ahR4ulk6JJ6HU
 

(回答先: 未来を知り 失われるもの(遺伝子診断)  投稿者 死ぬまで生きる 日時 2006 年 3 月 11 日 11:05:38)

遺伝子診断と遺伝子治療は別のものです。
それぞれの違いについては以下の引用を参照してください。
簡単にいうと、遺伝子診断は、その人の遺伝子を調べることにより、本人が将来どんな病気に借りやすいかを予測し、予防に役立てようというものです。
遺伝子治療は、遺伝子疾患によって発祥した(主に)難病を、遺伝子を補ったり等の遺伝子の欠陥を修復することにより治療しようというものです(直接遺伝子に働きかるものなので、紹介の引用にもある通り、それなりの危険を伴います)。
「進みすぎた医療は時に人を不幸にする!?」と副題がついていますが、遺伝子診断は、太った人は心臓病になりやすいとか、ヘビースモーカーは肺ガンになりやすいから、運動をした方が良い、煙草はやめた方が良い、といった予防的な診断、統計的な解析による予防と大差ないと考えていいと思います。
「ヘビースモーカーは肺ガンになりやすい」と聞いて、肺がんで苦しむよりもと自殺した人に対して、「進みすぎた医療は時に人を不幸にすることもある」と詠嘆するのが検討はずれなように、遺伝子診断に過度な反応を示す人がいたとすれば、それはそうした反応を示した人、あるいはきちんと説明しなかった医師に問題があるのではないでしょうか」。

遺伝子診断はこれから主流になるであろう予防医療の中核になる(と予想される)技術です。
予防医療のメリットは、虫歯予防に典型的なように(キシリトールを乳幼児から使うと100%近い効率で虫歯予防ができるようです)、ムダな医療費を使わず、患者に負担をかけず(発症もそれに対する治療もないのですから)、効果的な対策がたてられます。
文中の「この遺伝子診断が行き着く先には、遺伝子差別というより大きな問題を含んでいそうな気がする」という指摘は、なるほどそうかもしれないと思わせるところがあります。
ただ、現状でも、性差別、年齢差別、人種差別、民族差別、学力差別、身体(運動)能力差別、美酷差別などがあり、そうした差別と比べて遺伝子差別が格別騒動を巻き起こすものとも思えません。

【遺伝子治療について】
「生命の営みは「遺伝子」によってコントロールされ、遺伝子の欠陥は細胞の構造や機能を損ない、その結果として病気が現れます。
遺伝子疾患はすでに多数が知られ、また高血圧などの生活習慣病や癌、そして神経難病なども遺伝子の影響を受けることが解明されつつあります。
遺伝子治療とは、正常な遺伝子を細胞に補ったり、遺伝子の欠陥を修復・修正することで病気を治療する手法です。生命活動の根幹を制御する治療法であり、遺伝子疾患だけでなく、癌やエイズ、そして難病など、様々な病気の治療への可能性があります。」(「(神経難病と)遺伝子治療」http://www.imasy.or.jp/〜hsdl/mnd/gene/)

「遺伝子治療:
 患者が持たない 遺伝子 を注入したり(その遺伝子は病気を治す成分を作ってくれる)、特定の遺伝子の働きを抑えたりすることによって、病気を治療すること。 成人の身体に治療用の遺伝子を組み込むことはなかなか難しい(予期せぬ副作用の恐れあり)。
 生まれる前の赤ちゃん(胚)に治療遺伝子を組み込めないだろうか、という研究も進められている。」(「「進化研究と社会」学術記事&用語集 」http://homepage1.nifty.com/NewSphere/EP/b/genetic_sick.html

【遺伝子診断について】
「遺伝子診断   gene diagnosis(DNA診断)
 近年、遺伝子を調べて病気を診断する遺伝子 診断が急速に普及してきている。
 ・本人が将来どんな病気にかかるか確率を調べる
 ・子孫に障がいの出る確率を調べる
 ・出生前の胎児の遺伝子を調べる
 ・腫瘍が悪性か否かを調べる
 ・病原体の種類を調べる
など。

 遺伝子診断によって、その人が将来病気にかかりやすい確率が出たりすることから、中絶問題、プライバシー問題、健康保険に入れなくなる可能性、就職差別、などいろいろ深刻な問題をはらんでいる。

 また、「確率」という概念のあいまいさにも注意。
 将来その人が病気になる確率が 「普通より高い」と、それが100分の1の確率でも(確率的に病気にならない99%も含めて)就職サベツされたり保険に入れてもらえなかったりする場合がある。
 出産前検査 の場合、妊娠した子供が障がいを持つ確率が「普通より高い」と、胎児は中絶されることが多い。100分の1の確率でも 平均より危険であれば 胎児は殺されることがある(つまり健康に育つであろう99%も殺される)。」(「「進化研究と社会」学術記事&用語集 」http://homepage1.nifty.com/NewSphere/EP/b/genetic_sick.html

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