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(回答先: 私はエイズの患者数を中東、アフリカでは過大報告してると思ってますよ。 投稿者 姫 日時 2006 年 8 月 16 日 11:51:41)
ニューヨークタイムズ コラム
http://d.hatena.ne.jp/cameracamera/20060711/p1
スワジランド、Manzini
エイズが広まる初期のころは、患者が社会から取り残された人々―同性愛者やハイチ人、血友病患者―に限られていた為、エイズはほとんど関心を集めなかった。しかし今再び、主な患者が社会から取り残された人々だからという理由で、エイズは我々の意識の中で逆戻りしている。今回はアフリカ人である。
毎年ほぼ300万人の人々がエイズで亡くなっている。そのうち、50万人は15歳以下の子供で、そのほとんどは出産時に感染したアフリカ人である。
気の遠くなるような数字である。感覚が麻痺するほどに。アフリカ南部の村の現状を知るために、エイズに対する世界の無関心のせいで人生を破壊された二人のアフリカの子供に目を向けよう。Wandile Shongweと彼の妹、Temdolineに。
9歳のWandileとTemdolinは、祖母と一緒に引っ越してきたが、ひと月前、祖母はエイズで亡くなった。兄妹は生き残っている最後の親戚である叔母のところへ身を寄せたが、今叔母もまた瀕死であり、兄妹を世話するどころではない。
「私の死後、この兄妹を世話する者はいなくなるでしょう。」と叔母、Buduzile Ngcamphalalaは語った。
しかし、実際、今でも兄妹の世話をするものは誰もいない。叔母は病身のため、家の畑にとうもろこしを植えることもできないので、食糧はない。服を買うこともできないので、Temdolineの唯一の服は学校の制服であるが、それもボロボロでお尻の部分は破けて、下着が丸見えである。
そんな最後の服をもたせるために、彼女は学校から帰るとそれを脱いで、唯一の替えのはぎれ―パンツ一枚、上着はない―を身に着替える。教会に行くには不謹慎過ぎる服装の為、彼女は教会に行かない。
そんな子供時代を過ごすことは、終わりのないトラウマを抱えるのみならず、容赦のない飢餓状態であることを意味する。この子供たちに、今朝、朝食を食べたか聞いてみた。ノー。昨夜の夕食は?ノー。兄妹がいつも摂っている唯一の食事は学校の給食である。それは、国連世界食糧計画の優れた学校給食プログラム(http://www.wfp.org)によって提供されている。
「毎日朝食ぬきで学校に行きます。」とTemdolineは語る。「そして毎晩夕飯ぬきで寝ます。」
この兄妹は、薪を集め、水を汲み、そして自分たちの服を洗濯し、そのうえ叔母の看病もする。そして、もう間もなく、この二人の孤児は叔母の埋葬をして、たった二人で生きていかなければならなくなるだろう。
「おばさんが病気なのはとても悲しい。」とWandileは語る。「だっておばさんが死んだら、私たちの世話をするひとは誰もいなくなるんだもの。」
エイズウイルス発見から25周年を迎えて、エイズの取材のためにアフリカ南部を旅し、私は、WandileやTemdolineたちのような人々の物語をみんなに知ってもらいたいといてもたってもいられない気持ちになった。
成人の40%と世界で一番感染率が高いスワジランドの平均寿命は、55歳から34歳へと落ち込んでいる。ここは、両親が子供を埋葬し、母親が出産や授乳によりわが子に死の宣告―エイズウイルス―を与えたことを知らされるのが日常的な国である。
スワジランドの田舎で、Maria Shongweという名の74歳のおばあさんは、11人の子供のうち9人が多くの孫と共に亡くなったと話してくれた。(みんながエイズでなくなったかどうかは不明である。というのも、検査を受ける者はほとんどいないので、死因がいつもはっきりしているわけではないからだ。)私はこのおばあさんが24歳の孫娘を葬儀の為に死体を処理した帰り道に出会った。
歴史上、これに匹敵する大災害は、650年前のペストくらいである。しかし、当時とは大きな違いがある。
14世紀には、ペストという疫病とどう闘ってよいのか分からなかった。今日、我々はエイズに打ち勝つ為にどうすればよいのか分かっているし、その手段もある。しかし、それでもなお我々はそれらを使わない。nevirapine という薬4ドル分あれば、出産時のHIV母子感染をほとんど防ぐことができるが、貧困と失政のために、HIVに感染しているアフリカ人の母親のたった10%しか、それらの薬を投与されていない。
おそらく、なによりも悲痛なのはこのことであろう。患者が社会のはみ出し者だからという理由でエイズが猛威を振るうのをただ傍観してから25年もたって、我々は再び同じ過ちを繰り返している。そして今日もまた、新たに7,900人がエイズで亡くなっているのだ。
記事以上
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これぞまさにホロコースト問題!!