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(回答先: <無資格助産>分娩に助産師関与させず 積極募集もなし [毎日新聞] 投稿者 white 日時 2006 年 8 月 28 日 18:27:15)
□助産師 力が生かされていない 「無資格助産」摘発の背景 [毎日新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060827-00000002-maip-soci
助産師 力が生かされていない 「無資格助産」摘発の背景
「出産数日本一」をうたう産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区)で、看護師らが助産行為を行ったとして警察に摘発された。子宮口の状態などを触診する内診は、医師か助産師が行うことが、法律で決められているにもかかわらず、助産師不足を理由に、看護師に任せる医師が少なくないことが、事件の背景にある。その問題点と、今、改めて注目される助産師の仕事の現場を追った。
◇医師のいない助産院ルポ 抱っこの仕方も教える
横浜市金沢区の住宅街にある山本助産院。医師はおらず、助産師のみの産院だ。3階建て、サーモンピンクの外観に白い大きな扉は、普通の家の趣。26日はリビングのような診察室で乳児健診が行われていた。
「形もいいねえ」と頭をなで、小さな左手を握りながら聴診器をあてていく岡本久仁子助産師(40)。体重や黄だんなどをチェック、母親の乳房マッサージをした後、抱っこひもの使い方も教える。地下のスタジオでは、育児サークルの母親たちがピアノに合わせて歌を歌う。6カ月の長男、泰君と来た高山尚子さん(35)は「ここに来ると助産師さんが『大きくなったね』って声を掛け、相談にも乗ってくれる。すごくありがたい」と話す。
同院は助産師6人で、月15件ほどの分べんがある。個室が5部屋あり、分べん台はなく、部屋のベッドや布団の上で出産する。助産師は健診、分べんのみでなく、マタニティーヨガや母親教室なども担当。「目指すのは子育てコロニー。母親同士のつながりを大切に、要所要所で助産師がアドバイスをしていければ」と山本詩子院長は話す。
法的に、助産師にでき看護師にできないのは内診と赤ちゃんの取り上げ。助産師は医師不在でも分べんを扱え、助産院を開業できる。ただし助産師で扱えるのは正常分べんに限り、異常がある場合は医師の診療を求めることが保健師助産師看護師法で規定されている。【柴田真理子】
◇医師に代わり助産師が検診行う「助産師外来」増える…産科医不足の地域
病院で医師の代わりに助産師が妊婦の検診を行う「助産師外来」が産科医不足の地方を中心に全国で増えている。助産師の力を借りて、地域の出産環境を充実させる狙いもある。
岩手県医師会は昨年9月、助産師外来の新設を求める「助産師外来開設のためのガイド」を全国で初めて作成、県内107カ所の全病院に対し配布した。これまで、県立釜石病院(釜石市)など4病院が開設している。
ガイドでは、助産師外来での受診資格を「胎児1人の妊娠で経過が正常であり、妊婦に病気がない」と限定。病院の体制が整い次第、助産師外来を設置することを求めている。検診内容は各病院に任せているが、釜石病院では妊娠26週ごろと34週ごろの妊婦を対象に、1人あたり30分間かけてカウンセリングを行う。
盛岡市の黒川産婦人科医院(黒川賀重(よりしげ)院長)では、2年ほど前に助産師外来を設けた。同院では年間平均550件の分べんに対し、医師1人、助産師14人、看護師7人で対応。超音波など医師による妊婦検診と組み合わせ、助産師検診を行う。40分〜1時間かけ、妊娠や出産の相談に乗る。
出産後も、乳腺がはるといった授乳の悩みや、夜泣きなどの育児不安に助産師が対応する。黒川院長は「専門性が高く、多様なケアができる助産師はトータルな出産、育児のサポートができる」と話す。【野島康祐】
◇堀病院長発言一転 背景に厚労省と日本産婦人科医会の「保助看法」解釈対立の歴史
堀健一・堀病院院長は、摘発された24日、「看護師による内診は必要悪」と強弁し、「医師の指示があっても、助産行為は助産師以外はできない」とする厚生労働省の見解に公然と反旗を翻した。ところが、翌25日には一転しておわびし、「(看護師らによる助産は)一掃しなければならない」と白旗を揚げた。
この背景には、保健師助産師看護師法(保助看法)の解釈と助産師の現状について、厚労省と日本産婦人科医会が対立した経緯がある。
厚労省は04年9月、医師の指示下でも、助産師以外は内診などの助産行為はできないことを明示した。これに対し、医会側は翌月、医師の指示があれば、看護師らによる内診などの助産行為を、保助看法は禁じていないとの反論文書を提出した。厚労省見解に従うと、診療所の多くが「違法」になってしまうからだ。
その後、医会側は再検討し、現行法では「看護師らの助産行為は違法」と認め、会員に順守を指示。その一方で昨年、厚労省の検討会で、助産師不足を理由に一定の専門知識を持つ看護師には分べん初期の内診を認めるよう主張した。しかし、これも、「安全安心なお産から逆行する」などの批判が多く、法律を見直すまでに至らなかった。
また、助産師の需要と供給についても、「助産師の絶対数が不足」とする医会に対し、厚労省は「出生児数を考えればおおむね足りている。受給の差も待遇のいい病院に多く、診療所には少ないという偏在問題」と認識も異なっている。
「陣痛促進剤による被害を考える会」の出元明美代表は元看護師。長女を、准看護師の助産行為のため重症仮死で出産し、1歳8カ月で亡くしている。出元代表は「助産師の能力、技術を活用しようとしない医師が多く、その意識改革が必要」と指摘。「看護師の学校では助産行為を教わらない。違法な助産行為を無くすため、医療機関は改善にもっと努力をしてほしい」と訴える。【玉木達也】
◇お産の場所選びのポイント…矢島床子さんに聞く
お産の場所は、何を基準に選べばよいのか。よりよいお産を目指し、医師や助産師、母親らで政策提言などを行うNPO法人「お産サポートJAPAN」の矢島床子代表にポイントを聞いた。
まず、助産師が常駐している病院、助産院を選ぶこと。「出産が始まってから助産師を呼び出す体制では、内診はその場にいた看護師が行う場合が多い」という。24時間対応できる数の助産師がいるかが目安だ。
また、看護師と助産師の区別がつくかどうかも見るとよい。ユニホームの色を変えたり、ネームプレートに職種を記入しているところは「助産師の存在を尊重しており、助産師自身もプライドをもっているはず」。妊娠中の勉強会、退院後の相談体制など、分べん以外のケアにも力を入れているかもチェックしたい。
(毎日新聞) - 8月27日10時40分更新
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