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(回答先: イスラム宗教系ファンド―― 世界のイスラム系金融業界の資産は7000億−1兆ドル 【ブルームバーグ】 投稿者 hou 日時 2006 年 4 月 13 日 21:48:34)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060413-00000014-san-bus_all
「タカフル」に力 東京海上日動がイスラム教徒向け保険
中国進出も…未開拓市場に期待大
東京海上日動火災保険を傘下に持つミレアグループが「イスラム保険」(タカフル)事業の強化に乗り出している。サウジアラビア、インドネシアに続き、二月にはタカフル先進国のマレーシアで免許を取得、今後は中国進出も検討している。宗教上、通常の保険に入れないイスラム教徒のために生まれたのがタカフル。世界人口の五人に一人、約十二億人がイスラム教徒とされるだけに、同社は未開拓の大市場に期待を寄せている。(納富優香)
イスラム社会ではイスラム法で金利や投機などを禁じている。このため一九七九年にスーダンで生まれたのが、アラビア語で相互扶助を意味するタカフル。契約者が資金を出しあって事故や死亡の際に分配金を受け取る仕組みで、社会的役割は日本でいう保険と同じだ。生保に相当する家族タカフルと損保にあたる一般タカフルがある。
保険会社は管理・運用の手数料を受け取るが、イスラム法に反していないかを審査する委員会を社内に設ける必要がある上、規制が厳しく、日米欧の金融機関はなかなか参入できなかった。
流れが変わったのは、サウジアラビアが外資系への認可を検討し始めた一九九九年。石油化学プラントや発電所など日系企業の大規模プロジェクト向け損保を通じて現地に進出していた東京海上(現・東京海上日動)は二〇〇一年、バーレーンの子会社を通じて銀行ローン付加型のタカフルに参入した。二〇〇五年四月には現地銀行と合弁で専業会社を設立、企業向け損保で培ったブランド力を生かして、累計契約件数は約二十五万件、契約高も百万リヤル(約三十億円)に達した。
二〇〇四年にシンガポールに世界初のタカフル再保険会社を設立。イスラム教徒の多いインドネシアの現地法人にタカフル部門を設置した。
同社が最も注目してきたのがアジアのイスラム金融センターを自任するマレーシア。同国のタカフル市場は収入保険料で約十一億リンギット(三百五十五億円)に達し、世界一のタカフル先進国だ。従来は保護主義的政策を取ってきたが、今年二月に初めて外資の参入を認め、英HSBCやプルデンシャルなどの世界的金融機関とともにミレアも認可を受けた。
ミレアがタカフル事業に力を入れるのは、イスラム社会の市場規模と将来性への期待が大きいからだ。タカフルの歴史は三十年足らずと浅く、現在の世界市場は千四百億−千七百億円程度。サウジでは保険業の対GDP比率は0・02%程度にとどまり、世界平均の5%と比べ拡大の余地は大きい。ミレアでは、二〇一五年には八千億円市場に拡大すると見込む。
サウジ、マレーシアでの営業推進を図るとともに、イスラム教徒の多い中国・ウイグル族居住地への進出も検討中。投資型の商品開発などとあわせ事業拡大を目指す。
「タカフル自体が日進月歩の手探り状態で、先んじたものが世界をリードできる」とミレア・アジアの綾部敦彦シニアマネジャー。非イスラム国の企業で最も早くに参入できた強みを生かしたいと意気込んでいる。
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【用語解説】イスラム法
聖典「コーラン」や預言者ムハンマドの言行録などに基づくイスラム教の宗教上の法律。宗教的規範だけでなく、生活や社会・経済活動も規制しており、内容は礼拝、断食、巡礼など宗教上のものから婚姻、相続、契約・売買、訴訟、犯罪などの公法・私法体系まで多岐にわたる。その中で利子、投機、過度の不確実性を伴う行為を禁じている。