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□堀江ショック 起業志す学生に広がる失望 [読売新聞]
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_06012317.cfm
堀江ショック 起業志す学生に広がる失望
ライブドアグループに対する証券取引法違反事件の強制捜査から、23日で1週間。堀江貴文社長(33)は若手起業家の「象徴」としても脚光を浴びてきただけに、起業を志す大学生らの間に、困惑と失望が広がっている。
「おごりあった」の声も
資本金600万円の有限会社から、国内大手のインターネット関連企業に成長させた堀江社長。その「サクセスストーリー」に、起業家志望の学生らは熱い視線を注いできた。
「事実なら糾弾されてもしようがないが、信じられない気持ちもある」。昨年12月に教材制作会社を設立した東京大学工学部2年生の保手浜彰人さん(21)は語る。堀江社長の著作を“参考書”とし、東京・渋谷の4畳の事務所には「打倒堀江!」と手書きのスローガン。「いつか堀江社長に追いつき、追い越すのが目標だった」
保手浜さんは昨年10月、経済産業省の起業家育成事業の一環で、大学生が若手社長に密着する「かばん持ち」企画に参加、堀江社長と5日間行動した。
「堀江社長がいなかったら、僕は起業しなかったし、つまらない人生を歩んでいたと思う。再起してほしい」と話す。
一方、友人とアパレル会社の設立準備を進める早稲田大学社会科学部3年生の与沢翼さん(23)。「(容疑が)もし事実だとすれば、明るみに出なければどんな行為でも許されるという、経営者としてのおごりがあったのかも」と指摘する。弁護士を目指していたが、ライブドアなど新興のIT(情報技術)関連企業に触発され方向転換した。堀江社長の経営手腕は認めるが、「金で人の心は買える」と豪語する姿には疑問も感じてきた。「経営者として基本的な心構えさえできていない人物だったということ。反面教師にしたい」と語る。
「目的 見誤ったのでは」松田修一・早大大学院教授
学生の間ではいま、起業がブーム。東大が今年度から始めた学生向けセミナー「アントレプレナー(起業家)道場」には、予想を上回る約270人が参加した。早大の「ベンチャー起業家養成基礎講座」(定員25人)にも200人の申し込みが殺到したほか、「起業サークル」も続々と誕生している。
日本ベンチャー学会会長で早大大学院の松田修一教授は、「堀江社長は、『金もうけ』を意図的に強調することで、若者の関心を引き、起業のすそ野を広げた」と指摘。そのうえで、「堀江社長は株価を上げることが企業の目的と見誤ったのではないか。ビジネスは、常に会社の社会的な価値を自問していかないと目標を見失うことになる」と話す。
(2006年1月23日読売新聞)