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(回答先: 消費者は知らない食の舞台裏 連載A 米国産牛肉が豪州産と偽装される恐れ・原産地表示は抜け穴だらけ 投稿者 feel 日時 2006 年 9 月 23 日 02:30:30)
2006年9月22日号 日刊ゲンダイ
http://gendai.net/
消費者は知らない食の舞台裏 連載B
垣田達哉
激安なのになぜか「軟らかい肉」の秘密
「筋切り」したりタレで増量
軟らか過ぎる肉は要注意
「わあ! 軟らかい! 噛まなくてもいいくらい!」
「□の中に入れた途端に、とろけちゃいました」
テレビのグルメ番組や情報番組に登場するリポーターやタレントたちは、料理を一□食べると、決まって「軟らかい」と言う。マグロの刺し身を食べた女性リポーターが、「わっ! このマグロ軟らかい」と言ったのにはあきれてしまった。まるで「食は軟らかくなければいけない」かのようである。その筆頭が「牛肉」だろう。
今の消費者は「軟らかければおいしい高級品。少々高くても食べたい」という風潮が強いので、多少肉質が悪くても軟らかければ売れる。そこで現れたのが「筋切り肉」だ。ステー牛肉に剣山を刺すようなもので、肉の筋や繊維を切って軟らかくする。こうした加工処理がされていることを知らない消費者は、「値段の割に軟らかくて良い肉」と思ってしまう。しかし、これは肉本来の軟らかさではない。
筋切り肉はステーキ店などの外食産業はもとより、スーパーなどの小売店でも数多く販売されている。生肉だけでなく、タレつけ肉も筋切りをする。軟らかさはもちろんのこと、味を染み込ませるためにも欠かせない。また、タレつき肉の場合、肉自体の色を隠すことができる。たとえ古い肉であっても、消費者は見た目で鮮度を確認することができない。タレつき肉は、タレの重量も内容量に含まれる。内容量に含まれるということは、タレも値段のうちということだ。1OOc298円のタレつき肉は、タレも1OOcあたり298円で買わされているということだから、値段ほどには安くない商品ということになる。タレが多ければ多いほど、店は儲かる仕組みになっているのだ。
タレをつけると加工品になるので、売れ残った肉や消費期限切れ直前の肉をタレつき肉として販売すれば、パックした日(加工日)から新たに消費期限を設定できる。店内でタレをつければ牛肉の原産地を表示する義務もなくなるし、売れる期間も延長できるというわけだ。
消費者にすると、サービスでタレをつけてくれているように思えるが、これこそ店側にとって一石四鳥の商品なのだ。
「食育の大切さ」 「本物志向」が叫ばれる時代、テレビは「軟らかければ何でもおいしい」「軟らかいことがいいことだ」と、まさに「軟らかい」のオンパレード。しか
し、「噛んでこそ味がある」のではないだろうか。軟らかいにだまされてはいけない。
(つづく)
◆かきた・たつや 1953年岐阜県生まれ。慶応大学卒業。消費者問題研究所代表として、食品表示や食の安全についてアドバイスを続けている。近著に「テレビじゃ絶対放送できない『食』の裏話」(リヨン社)。
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