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(回答先: 消費者は知らない食の舞台裏 新連載@ 日本人は欧米人よりBSE感染しやすい・白人の6割は汚染牛肉食べても平気 投稿者 feel 日時 2006 年 9 月 23 日 02:29:10)
2006年9月21日号 日刊ゲンダイ
http://gendai.net/
消費者は知らない食の舞台裏 連載A
垣田達哉
米国産牛肉が豪州産と偽装される恐れ
原産地表示は抜け穴だらけ
来月から表示が厳しくなるが・・・
多くの消費者の不安を押し切って米国産牛肉の輸入が始まった。米国産牛肉はBSE検査が一切されていない。しかも、食肉管理はずさんで、危険部位の除去が不完全なことも覚悟しなければならないだろう。
小泉首相は「消費者がどう判断するかだ」と自己責任を強調するが、それでは判断材料となる原産地情報をきちんと提供してくれているのだろうか。
スーパーマーケットなどの小売店では、生鮮品の精肉に原産地表示が義務付けられている。しかし、加工品や外食産業には原産地表示の義務はない。一部の加工品(タレつき肉など)には、来月から原産地表示が義務付けられるが、それも「加工度の低い生鮮品に近い加工品」という非常にわかりにくい基準になっている。
たとえば、「タレつき肉」や「牛タタキ」は表示対象になるが、「口ーストビーフ」や「コンビーフ」は対象外である。牛タタキもタレをつければ表示対象外となる。合いびき肉も表示対象になるが、原材料が重量比50%以上のものだけに限られる。牛肉と豚肉の割合が4対6ならば、豚肉の原産地は表示しなけれぱならないが、牛肉の原産地は対象外。
しかも、この法律(JAS法)にはいろいろな抜け道がある。表示対象の加工品といっても、それはあくまで容器包装(パック売りなど)で販売する場合だけで、裸売りすればたちまち対象外となる。容器包装であっても、バックヤードなどの店舗内で加工(タレをつけたり、火を通したり)したものは、これも表示対象外となる。タレつき肉や牛タタキ、合いぴき肉でも「店内で作れば牛肉の産地を表示しなくてもよい」ということだ。
表示対象が増えるといっても、これだけ例外があるのではほとんど意味がない。この状況で「消費者が判断しろ」と言われても、判断のしようがないではないか。
与野党議員の一部が議員立法で、いわゆる「牛肉表示法」の制定を先の国会で試みたが、審議すらされなかった。農水省は否定したが、立法に圧力がかかったといううわさも根強い。
これだけケチがついた米国産牛肉が、表示義務のある精肉として店頭に並ぶことは少ないだろう。しかし、仕入れ価格が豪州産より安ければ、当然販売したくなる。米国産を国産と偽装すれば利益は大きいが、国産牛は「牛トレーサビリティー法」で個体識別管理が徹底しているので発覚しやすい。ところが、輸入牛肉はトレーサビリティーが実施されていない。それをいいことに、米国産を豪州産に偽装することは十分考えられるのだ。
(つづく)
◆かきた・たつや 1953年岐阜県生まれ。慶応大学卒業。消費者問題研究所代表として、食品表示や食の安全についてアドバイスを続けている。近著に「テレビじゃ絶対放送できない『食』の裏話」(リヨン社)。
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