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2006年4月23日(日)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-04-23/2006042314_01_0.html
食品安全委員会プリオン専門調査会の元専門委員・山内一也東京大学名誉教授による講演会が二十二日、東京都港区内で開かれました。主催は食の安全・監視市民委員会で約百人が参加しました。
山内氏は昨年十二月の米国産牛肉の輸入再開について「小泉首相は食品安全委員会の答申の一部分を引用し、科学者に責任があるように言うが、輸入再開は政治判断でしたものだ」と政府の責任転嫁を批判しました。
プリオン専門調査会は今年三月、専門委員十二人のうち、山内氏を含む六人が退任。退任した委員の多くが、政府のBSE(牛海綿状脳症)問題に対する対応に批判的だったため、注目を集めています。
山内氏は「米国産牛肉は安全か? 食品安全委員会はどう議論したか」と題して講演。同調査会での議論のポイントや米国産牛肉の危険性(リスク)について解説しました。
米国のBSE対策について「日本はBSE汚染牛肉を食卓にあげないために全頭検査をしている。しかし、米国は、たとえ汚染牛でも危険部位を取っていればいいという考え」と述べ、日本と米国の対策が根本的に異なることを説明しました。
政府が、日本向け輸出プログラムが守られれば、米国産牛肉と日本産牛肉の「リスク・レベルの差は非常に小さい」とする食品安全委員会の答申をもとに輸入再開したことについて、山内氏は「答申ではまず『リスク評価は困難』としているし、私はそう考えている」と述べました。
参加者が「答申を政府が利用するのは分かりきったことだった。なぜ、あんな答申になったのか」と質問すると、「科学者が無知だった」「批判は当然だ」と述べました。
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