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(回答先: 三内丸山遺跡の掘立柱建物跡のことなど 投稿者 秋元健一 日時 2006 年 8 月 12 日 04:11:35)
遅くなりまして、夏休みをとっておりましたので…
↑ここでは「生口は元来、捕虜を意味する語であるため、捕虜を起源とする奴隷的身分」とされていますが、当時の乳幼児の高死亡率を前提とすれば、僕は何らかの目的で他集団から乳幼児のうちにさらって来て育てたりしたこともありうると思っています
これも前に書いた「略奪」に含まれます
ま、これはあくまでも可能性のお話で、考古学的に立証することは難しいですけど…
J 縄文人はある意味騙されやすい人達であり、他人を疑うことを知らない人達であったと言えます。ヨーロッパ人がアメリカ大陸で最初先住民であるアメリカ・インディアンを奴隷として使えなかった時点、それは地理的に明るいため直ぐに逃亡してしまうためだと「アメリカ南部の奴隷制」という本の中に書いてあったと記憶しています。縄文人も囲いさえなければすぐそばにある森の中へと消えてしまったのではないでしょうか。」
J 略奪ということになりますと、既にそこには他部族を侵略するという意図があるものと考えます。縄文時代の全期を通じてそのような他部族を侵略して略奪した痕跡があったら教えてください。
>>三内丸山遺跡の縄文文化 「高床式建物について」
★ 僕は現地に行ってないんで確かなことは言えませんが、掘立柱建物が単なる柱列であったか、平地式建物であったか、はたまた高床式倉庫であったかは、「柱穴の周辺及び内側には、生活の痕跡が発見できなかった」こと以前に、発掘調査の遺構確認面が当時の生活面(つまり当時の“地面”)に近い場所だったのかどうかが気になります
わかりやすく説明する自信がありませんが、遺跡の発掘をすると、ほとんどの遺跡では当時の生活面は残っていません
風雨による侵食や、その後の農地化による開墾・耕作、山林化による表土層への変質などなど、意外に遺存しづらいことが想像できると思います
J 私の考えでは生活痕(煮炊きをする炉等)が見つけづらいにもかかわらず、そこに今までに無い高床式建物を建ててしまったこと、そして三内丸山は水田稲作が痕跡さえも認められないのにです、水田稲作ということであれば湿地帯ですから高床式建物があったとしても問題が無いということになりますが。
それからあと何年かすると縄文時代には不平等社会が既に存在していたという私から見れば歴史の最初の始めである考古学的所見から歴史観は作り変えられてしまうという、なぜそのようなことをするのかということになります。
そしてもう一つ人間の不平等起源の発生はどのようなことからなのかということです。
そこで考えられるのは農耕を取り入れたことにより生産性が上がり人口が増えた、そこで他部落を侵略し富及び土地と労働力としての捕虜を得るというやり方がどこかで発生したことは確かです。しかしそれ以前の他部落を侵略する前の侵略する側の部落内に何が起こっていたのかが重要な要素として考えます。
そこには強力なリーダー(リーダーだけで強力にはなれない、そこには戦いに参加できる複数の人、そしてその戦いに合法性を持たせる者、つまり呪術者がいると考える)がいるという事になります。そこでもう一歩先を考えて見ますと、今まで平穏に暮らしていた部落民同士がいきなり他部落に戦いを挑むには相当の勇気がいることです。そこには侵略する側の階級・階層ができていたと考えますが。全体を引っ張っていけるリーダー、そして他部落を侵略し略奪する考え方の発生、最初世界のどこかでそれは起こったはずです。そのことにより侵略され略奪された側でも、自己の部落を守るため強いリーダーを必要とし、他部落を侵略し略奪するという考え方が定着して言ったことになります。
これは考古学的なものではなく現代社会から古代の社会で何が起こったのかを類推するだけです。
家族関係の延長線上にあった平等な社会が何ゆえに壊され現代のつい最近まで地方から都会まで持っていた共同体社会が壊され格差社会が当たり前のようになっている。あなたが言う略奪だったのか、それとも共同体社会の中で呪術(宗教性)を利用した余剰生産物の私有化が起こり、やがてそれが階級・階層化を生んでいったのか。そのどちらかということになりますが、私は後者の方が有力だと見ております。
>>現在の不平等社会を古代からのものであつたということで現代を肯定している人たちがいるということです。
★僕は考古学研究者が縄文時代に階級なり階層社会の存在を想定すること自体は、なにも「現代を肯定」する目的で行なっているとは思いません
J 上記文章の中で説明いたしましたが、ただ現代の社会が階級・階層性社会だと思っている人は少ないのでは。もし不平等社会が古代の時点である一部の人間の欲望から発生し、現代迄続いていると人々が気付いたとしたらそこから歴史が変わる可能性があると考えています。
J ただもう一つ現在の段階で言えることは、貨幣を追求して行く中で合法という形で社会を変える力があると考えています。なぜなら貨幣という存在を人々が理解していないからだといえます。ただ纏まった段階で発表します。