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(回答先: 重い「オシムの言葉」に人気殺到 [スポーツ報知] 投稿者 white 日時 2006 年 6 月 29 日 18:21:49)
□川淵キャプテンに伺いたい [木村元彦の「地球を一蹴」]
木村元彦の「地球を一蹴」
第29回(6/27更新)
「川淵キャプテンに伺いたい」
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腹が立って腹が立って、仕方がない。
「言葉」を重要視して来た監督に対するサッカー協会の何とも不用意な「言葉」の先走り。川淵キャプテンの「大失言」。
本人、ジェフ千葉の了承も得ないままにメディアに発表してしまうとは何と言う無礼な振る舞いだろうか。愚かな発言者はジェフの選手、サポーターに対して謝罪すべきだ。
何よりジーコにも失礼だ。
「失言」なのか、意図的「確信犯」か、そんなことはどうでもいい。人事に関する秘め事を事前に漏らしてしまった大失態に変わりは無い。協会トップの人間として、ある意味で、W杯の惨敗以上にこの責任は重い。
川淵キャプテンは拙著『オシムの言葉』に感銘を受けたと言って下さったようだが、著者の私がこの4月、一ヶ月に渡ってジェフ千葉から、取材拒否をされていたことを、ご存知だろうか?
何の明確な理由説明も無いままにオシム監督インタビューを取材日前日になって、3度に渡ってキャンセルされたのだ。朝日新聞、角川書店、集英社の各担当編集者が、ごにょごにょとしか言わない広報担当から聞くところによると、それは、今春Number誌に掲載されたオシム記事がジーコ批判に当たるとして、「木村さんの取材はちょっと」ということになったそうである。
監督の言葉を詳細に採録したあの記事の一体どこが、ジーコ批判になるのか?読解力の無さに呆れるが、例え批判であったとしても、それで取材を妨害するとは、これは度し難い間接的な協会の圧力である。
「ほとぼりが冷めるまで」という訳の分からぬ理由で一ヶ月放っておかれた。
激怒した私は説明責任を追及するメールをクラブに出したが、梨の礫。仕方が無いので自力で解決したら、一週間後に広報担当者が新宿までお詫びに来てくれた。この取材妨害の件については今でも全く納得がいっておらず、憤怒したままである。
オシム監督はメディアの圧力や情報操作を最も嫌う人間である。同時に筋を通せば誰に対しても話をしてくれる。ディスクロージャーの人でもある。
オシムにせよ、ピクシーにせよ、拙著がある評価を得られたのは、全て内容への介入を受けなかったこと。編集者以外には一切他者に原稿を見せないノーチェック原稿だったからだと思っている。
オシム監督に関して言おう。取材開始時に「まずこの本の趣旨説明を……」という編集者を制して彼は言った。
「いや、趣旨とかはいいです。さっさとやりましょう」
ゲラを見せろ、どころか、趣旨までも不要とする度量の大きさに頭が下がった。
私の周囲では「川淵発言での書名の露出、部数と仕事が増えて、いいですね」とおっしゃる方が多々いる。冗談ではない!書き手を舐めるな!と言いたい。
もしも、これからオシムの取材がサッカー協会管理下に置かれて、監督の発言や原稿内容を事前チェックされるような事態にならば、私は一切仕事を拒否する。そんな協会の「広告塔」はジャーナリストの仕事ではない。
今回の件も、テレビ・雑誌でコメント取材が殺到したが、協会批判をセットで発言させてもらえない所はすべてお断りした。
同業者にも呼びかけたい。
「冷静になろうじゃないか」まだ何ひとつ決まっていないのだ。
是非とも川淵キャプテンにお目にかかって直接質したい。
間接的な圧をかけておいて、手の平を返して今度はそのオシムに要請ですか?
『オシムの言葉』のこの部分はお読みになったのですか?
「言葉は極めて重要だ。そして銃器のように危険でもある」
オシム監督はこういう信義に外れたやり方を最も嫌うのだ。
著書の宣伝ありがとうございます。でも、どこの広告代理店か存じませんが、世論誘導に加担する気は断じてありません。
今回の川淵キャプテンの責任問題と、オシム代表監督就任問題は分けて論じられるべきである。私には『終わらぬ民族浄化』という著書があることをお忘れなく。
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