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(回答先: <絵画酷似問題>盗作認定、芸術選奨取り消す 文化庁 [毎日新聞] 投稿者 white 日時 2006 年 6 月 05 日 13:46:22)
□<絵画酷似問題>芸術選奨取り消し決定 選考方法の改善指示 [毎日新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060605-00000093-mai-soci
<絵画酷似問題>芸術選奨取り消し決定 選考方法の改善指示
芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した洋画家の和田義彦氏(66)の作品がイタリア人画家、アルベルト・スギ氏の作品と酷似している問題で、文部科学省は5日、授賞取り消しを正式決定した。1950年に創設された芸術選奨の賞取り消しは初めて。小坂憲次文科相は「授賞取り消しという事態を招いたことについては、誠に遺憾」とのコメントを出し、選考方法などを早急に改善するよう文化庁に指示した。
文化庁芸術文化課の鬼沢佳弘課長によると、午前に開かれた臨時審査会では事前に意見収集した高階秀爾氏ら4人の有識者が全員「盗作とみられてもやむをえない」との見方で一致したことが報告され、3月の審査会で和田氏を推した美術評論家の瀧悌三氏(5日は欠席)から「(両氏の作品の)酷似は模写の一形態で、和田君のオリジナリティーに帰することは出来ません」などとする書面も示された。作品が酷似している23点を検証し、「構図、色彩、モチーフの基本が同じで、盗作したと判断せざるをえない」として出席した審査員3人の全員一致で取り消しが決まった。
審査会は両氏の調書も検討。和田氏がスギ氏に謝罪し、酷似作品をイタリアに送るのに同意した部分からも盗作を否定する和田氏の釈明には説得力がないと判断した。
和田氏に対し、5日から1週間程度の弁明期間を設けたうえで取り消しが確定し、賞状と賞金30万円の返還を求める。スギ氏には在伊日本大使館を通じて取り消しを報告し謝罪する。
賞取り消しを受けて文化庁は「審査員の増員や、文化庁による候補者の調査の充実を検討する」(鬼沢課長)という。
一方、和田氏が02年に「安田火災(現損保ジャパン)東郷青児美術館大賞」を受賞した「想」も、スギ氏の作品と構図などが酷似していることが指摘されており、美術館を運営する損保ジャパン美術財団は7日、当時の選考委員を集めて会議を開く。委員会の見解を受け、同日の財団理事会で、受賞取り消しを含めた何らかの判断を下す予定という。 同大賞は、中堅洋画家を対象に77年に創設された、美術界の権威ある賞の一つ。【米本浩二、手塚さや香】
◇違いより際立った同質性
芸術選奨文部科学大臣賞の取り消しという厳しい処分で、画家・和田義彦氏の盗作疑惑騒動は一つの決着をみた。画家の栄光が地に落ちたのみならず、文化功労者、文化勲章への一里塚ともいわれる同賞の権威に染み付いた汚点も、しばらくは消えそうもない。
和田氏は疑惑が発覚して以来、一貫して盗作の事実を否認し続けた。しばしば「相手の了承を得ている」などの理由を挙げたのは、かつてみずからが手がけた歴史的名画の模写と同類の行為と主張したかったのか。しかし、一連の酷似作品には模写とは一つも明記されてはいなかった。
他方、毎日新聞社などへファクスで送られてきた賞の返上を願い出る文書では、「形を同化して私なりの空間、造形性を技法とマチエール(絵肌)で盛り込み、独自の世界を創造する」のが狙いだったとも釈明している。
なるほど現代でも、他人の作品を元にして描かれる絵画は少なくない。たとえば画家のアトリエを訪れた国王一家を描いたベラスケスの名画を、アングルの違う特異な絵に作り替えた福田美蘭氏のように。
だが、和田氏の作品がそんな“本歌取り”に該当するかについては、美術界でも疑問視する見方が圧倒的だ。色調やマチエールは変わっても、「同化」した形や構図と同様、作品の意味内容が原作から少しも一新されていないからである。これでは、著作権意識が高まっている現在、盗作という判断が下されてもやむを得ないだろう。【三田晴夫】
(毎日新聞) - 6月5日21時54分更新
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