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皇室の跡継ぎ
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投稿者 櫻井久美 日時 2005 年 9 月 26 日 12:50:23: 2eNfF3z36AkCA

(回答先: 皇太子「人格否定」発言の意味 投稿者 国松三郎 日時 2005 年 9 月 26 日 12:45:09)

皇太子妃雅子さまに女の赤ちゃんが、ご誕生してテレビ、号外、どの媒体からも
喜びのレポートがあふれていた。

八年間である。これは、なんという長さだろう。なんという長い年月だっただろうか・・・。
とにもかくにも、一組の夫婦にとって、願っていた赤ちゃんが授かったのだから
これは、本当におめでたいことでもあるし、「よかったね」と言いたくなる出来事だと思う。

が、「街の人々のお祝いの声」のなかに「雅子さま。今度はぜひ
男の御子様を産んでくださいね!」というメッセージがあった。

気難しそうな、意地悪そうなオバサンなら、なんとなく納得もできるが
私よりも、明らかに若い女性だった。その女性は、ちょうど1才くらいの子供を
抱えていた。きっと、その子は男の子なのかもしれない。
私は、男の子を授かったのよ・・・という気持ちが常に心のなかにある
女性なのだろう。

いかにも「姑」って感じの女性が、こういう言葉を発するのなら理解はできる。
が、そういうオバサンたちは、一様に(テレビで放送されたかぎりでは)
「とにかく無事に産まれて、よかったですね」みたいなコメントを
発していた。

オバサンたちは、みんな、いちおう世間を知ってるから
「男の子じゃなくて、これからいろいろ問題が出てくるかもしれませんね」なんて
心では、思っても、顔や言葉にはまったくださなかっただけなのかもしれない・・・・。
が、テレビで、見るかぎり、どんな年配の人も本当に嬉しそうに
「無事に産まれりゃ、とにかくメデタイ!」みたいなことを言っていた。

それだけに、あの若い母親が、「次は頑張って、男の子を産んでくださいね!」という
言葉を発したのが、非常に印象に残ったし、「いまどきの母親でも
こういう考えをもった人が、いるんだ・・・・」と愕然としたような気持ちになった。

この若い母親の丁寧な言葉による「次は、ぜひ男のお子様を・・・」という発言よりも
金髪ギャルママの「雅子さま、一緒に子育てがんばりましょう!」といった
お祝いの言葉のほうが、どれほど、あたたかみがあるか、はっとさせられた私だった。

たしかに、地方とか田舎といった「地域」の風潮だけでなく、それぞれの「家」
自体によっては「男の子が生まれなくては・・・」といった風潮が
あるのは、事実だろう。

そういうところで、ずっと自然に育ってきた女性だから、まったく何の悪気もなく
「次は、ぜひ男の子を・・・」みたいなことを、真っ先に言ったのかもしれない。
だから、あの若い母親には、全然、悪意なんてないのかもしれない。
たぶん、ないのだろう。

でも、問題は、この「発言に悪意のないこと」なのだ。
日本では、結婚していて子供が産めそうな年代の夫婦で、子供のいない夫婦に対して
平気で「お子さんは?まだ?」といった質問を、してくる。質問ではない。
ほとんど、挨拶がわりに近い、といったほうがいいだろう。

少子化という言葉ばっかりとりあげられて、子供がいても女性が社会で働ける環境さえ
作ってあげれば、女性は子供を、もっともっと産んでくれるだろう・・・といった
考え方しかみえない政策にたいして、とにかく私は、いってやりたい!

子供の産めない夫婦だって、確実に増えてきているのだよ!と。
本当に働く気のある女性なら、子供がいたって、どんな手段をつかっても
働いているんだよ!と。
どうして、もっと不妊治療や、不妊治療にかかる医療費の高額な問題点などを
とりあげないのだろう・・・・。

政治家の殆どが、孫がいそうな年代のオジサンばっかりだから、不妊とか、治療とかという
言葉すらが、まず頭のなかに存在しないのかもしれないが、マスコミなども
もっと、強くこの問題を取上げて欲しいと思っている。

皇太子ご夫妻に、ずっと、お子様がいらっしゃらなかったから、あえて
タブーとされていたのかもしれないが、今後は、皇太子ご夫妻に象徴されていたように
「本当に子供が欲しくても、なかなか授からない夫婦」について、不妊治療にしても
養子縁組にしても、ひっそりと問題にするのではなく大きく扱ってほしいし
報道番組でも、がんがんとりあげていってもらいたい。

まったく思いがけず妊娠してしまい、仕方なく結婚して、でも自分達が、もっと遊びたい
ために「子供がウルサク」て、虐待して殺してしまう。そうして殺されてしまった幼い男の子が
たくさんいる一方で、「やはり、お嫁にきたからには男の子を産んでもらわないと・・・」みたいな
風潮や重圧に苦しんでいる夫婦もいる。
不条理で、皮肉で悲しい現実だ。

ただ、昔と違って、今は不妊治療の内容が非常に進んでいる。

だから、雅子さまのご出産に関して、わたしが感じるのは「よかったですね。
赤ちゃんが産まれて!」という気持ちと、「もっと早くから、治療を受けていらっしゃらなかった
のですか?」という疑問のきもちだ。

天皇家は、男性の宮家をみてみると、二人に一人は、子供さんがいない。
だから、今の皇太子よりも先に結婚した弟の秋篠宮の妃である紀子さまに
赤ちゃんが産まれたときに、宮内庁が「皇太子さまは、(生殖能力において)
どうなのか・・・」と真っ青になったというハナシをきいたことがある。

雅子さまは、皇太子さまに、一途に恋慕われて皇室に嫁いでこられた
わけだが、東大、ハーバード大卒業というすごすぎる学歴をお持ちの女性だ。
頭の片隅にチラっとでも、「御世継ぎへの重圧」ということは、考えられなかったのだろうか。
不謹慎ながら、「私のほうに問題はなくても、皇室の系譜をみるかぎり、
この皇太子さまは、子供をつくることに関して、まったく問題はないのかしら・・・」
なんて、考えたりなさらなかったのだろうか?

考えたとしても、とにかく自然に任せて・・・という気持ちで、ずっと過ごしてこられたの
だろうか。

せっかちな私には、国中の期待、好奇心、が押寄せるなかで
八年間、「子供」の誕生を自然に任せて過ごす・・・なんてことは、絶対に
無理だろう。気が狂ってしまうだろう。

もし、わたしが雅子さまの立場だったら、とにかく早く、女でも男でも、
男女産み分けができるなら、もちろんそうした方法も使って、あらゆる不妊治療に
臨んで、「子供」を誕生させていただろう。
日本中から、不妊の名医を呼んで、なんとかしてもらっていただろう。
不妊の治療をしたから、人工授精をしたから、体外受精をしたからといって
すぐに子供が授かるわけではないことは、わかっている。

でも、私だったら、「自然にまかせて・・・」の態度はとれなかっただろう。
自分が、少しでも早くプレッシャーから開放されて楽になりたいからである。
雅子さまは八年間、よく辛抱されたというか、しっかりと過ごされてこられたと思う。
もちろん私達が、想像もつかないような苦しみもあったと思うが・・・。

ただ、この八年という歳月を経た今、可愛らしい新宮さまの愛子さまが誕生されて
心から喜んでいる人達ばかりではないことは、たしかだろう。

ご夫妻に関して「ご結婚も、ご出産も遅すぎた・・・。」と思われる立場の人も多いだろう。
雅子さまも、もう38才だ。
一方で、「まだ、38才」なんだから、二人目だって
充分、間に合う御歳だ・・・と考える人もいるだろうが、それは
あまりにも残酷な考え方だと私は思う。

女帝とか、皇室典範うんぬんという声をきくたびに、わたしは
「普通の夫婦の八年と違って、この夫妻の八年間は、あまりにも
非情な長さだったんだ」と思うばかりである。

赤ちゃんを産んだ翌日から、無情にも、報道で女帝論をかわされる立場の妃殿下、
その立場を思うと、「新宮さまご誕生」というニュースは、おめでたいけれども、
「完全無欠の明るいピカピカのニュース」だとは、けっして思えない私である。

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