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(回答先: 「無用の用」と「スケールメリット」そして「軽み」「質素な温もり」「情報量の最小化」さらに「ミニマルな物理量の縮減過程」 投稿者 サラに捧げるほどには原文に沿わない奔放・脱線(笑) 日時 2005 年 3 月 07 日 04:56:29)
堀木さんの場合は、和紙の伝統製法を一回破壊して、これまでの発想にない大型和紙を作ったから世界が広がったのだと思う。職人さんたちは一体なにが始まるのだろうという感じで最初は見ていて、それから参加したらしいけれど、まず職人をびっくり仰天させたところがプロセスとして面白いと思った。創造的に一回ぶちこわしたんでしょ。
和紙職人の世界でアラシをやったのでしょう。海外で認められたのは、絶対にまねのできない伝統製法からくる手漉き和紙の技法、美だけでなくて、あまり日本を感じさせないスケール、破壊性、斬新性じゃないかな。
安藤氏の場合は最初から日本がなかったんでしょうね。コルビジエが原点で中学だか高校を出てから独学で何度もコルビジエの作品をまねして、なぞって描いて勉強したと言ってた。それからヨーロッパに行って、実際にあちこち建築を見てショックを受けたらしい。
最初に作った大阪の長屋も面白い発想だけど、あれは日本ではやはりアラシ行為だったでしょうね。確かに賛否両論だろうけれど、私も住宅に関しては、コンクリート打ちっぱなしのところに長く住みたいとは思わない。これは個人的嗜好の問題。ただ、十字架の形にきりぬいたところから光が入ってくる教会はおもしろいと思う。(場所と名前を忘れてしまったけれど)。欧米で人気があるのは、無駄なものを排除した空間と光の取り入れ方らしいけど、あれを安らぎと感じる人と疲れると感じる人と、確かに両方あるだろうな。ミニマリズムが流行っているから、売れているのかもしれないし。
ただ、彼の建築に関する考え方というか思想に基づいて行っている、どんぐりを集めて、植えて木にする、という運動は評価する。あまり建築と関係ないとはいえ、こっちのほうは木になり、森になるかぎり長続きするでしょう。そのほうがコンクリートの建物より、人間に役に立つとは思うけど。