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ミッキーマウスのプロレタリア宣言・・ネズミだちよ、自分の欲望をやつらに渡すな。
http://www.asyura2.com/0510/social2/msg/487.html
投稿者 たけ(tk) 日時 2006 年 1 月 11 日 19:03:33: SjhUwzSd1dsNg
 

(回答先: 縦並び社会・格差の現場から:やり直すために (毎日新聞) 投稿者 彗星 日時 2006 年 1 月 11 日 17:58:01)

>フリーターは年々増加し、01年の417万人(15〜34歳)から10年には476万人に達するという予測もある。

『ミッキーマウスのプロレタリア宣言』p.68

世界市場での競争力を確保していくには、どうしても膨大な量の低賃金労働力を必要とする。・・結局のところ、治安コストも開発コストも輸送コストもかからない日本人そのものを家畜化するしかないのである。フリーターを認め、無業者をニートと呼んで労働力化しようとする官庁が政策として取り組んでいるのはそのためだ。

この国の文物は、自分たちが犬やネズミであることを隠し、あるいはゴマかして癒し、忘れさせるために在る。だから、思想や学問研究だけでなく、小説、アート、音楽から、新聞、雑誌やマンガ、テレビ、ネット情報にいたるまで、その表現にはなにかしら人をたぶらかすような「卑しさ」がこびり着いて離れない。

この点、日経連や内閣府はいたって正直である。支配は存在する。搾取は存在する。もちろん階級は存在する。そして支配階級は自分たちである。いかに犬やネズミどもを支配するか、いかに搾り取るか、いかに階級として抑えこむかが問題なのである−−と。実にすっきりしている。とすれば私たちも大いに正直になり、身も心もすっきりしようではないか。

ではネズミの類いは、この事態の中でどう生き延びていけばいいのだろうか。あるいは、そんな形で抵抗ができるというのだろうか。そのためには何より、自分がネズミであるとはどういうことなのかを知る必要がある。(p.70)

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アメリカ政府が日本の社会システムを改造するために毎年突きつけてくる「年次改革要望書」という圧力条項がある。他の国の政府が主権者を超えて国内法の改変を一方的に求めてくるというこの目も眩むほど不当な要求書の中に、これまでの労働環境を一変させる項目が含まれている。企業によるレイオフ権の解禁や判例で認められてきた労働協約を一方的に外す権利の承認など、アメリカ企業の国内浸透へ向けて全面的な労働力コントロール権を雇用する側に与える内容といっていい。格付機関やM&A企業は具体的なリストラ実績を企業に要求するからだ。
・・
企業が労働力のコントロールをより自由にできるのは願ってもないことだが、同時に一定の量の支配層を確保しなければ、現在のような日本社会の形は維持できない。そのためには

こぐわずかな経営指導層として正社員をエリートとして残し、
その他の圧倒的多数者を不安定な社員層とフリーター層に分断する。

分断した上で、もはやまったく抵抗する力を失った社員にフリーターを監視させつつ、フリーターの境遇に限りなく近づけていく。

その分、自己実現や自己決定の甘い言葉と消費のセレブ妄想をバラ撒けるだけバラ撒く必要がある。
・・
エリートが世襲ならフリーターも世襲。・・階級分解はおお大勢としてこれから幾世代にもわたって進行し拡大していく、ということなのである。

要するにこの国の企業経営層と行政府の意志は、人口構成を人と犬たち、そして大多数のネズミの類いに分割する方向で確実に動いているのである。

・・「すばらしい日本階級社会」。暗がりで動くネズミたちの眼にも、いずれその姿がはっきりと見えてくるだろう。(p.56)

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http://www.hanmoto.com/bd/ISBN4-87233-993-2.html

ミッキーマウスのプロレタリア宣言

紹介

*あのミッキーがプロレタリアであったこと、知ってますか?!

気鋭の評論家の平井玄が、渾身の力を籠めて発表する、老若男女のプロレタリア諸君への赤誠のメッセージです。

今現在、浦安あたりでウロウロしているミッキー君や上海にまで上陸したミッキー君は、ずいぶんと肥満してダンスのステップが緩慢かつ覚束ないものになっていますが、その昔、初代のミッキーマウスはガリガリに痩せていたものだ。知っていますか? 
溌剌として凶暴、めまぐるしく動き回り、壊して回り、その純粋なヤンチャ振りはじつに爽快でありました。何しろ黒いネズミだったし。
そのハチャメチャな活力に、アメリカの下層労働者(もちろん黒人を含む)=プロレタリアの姿を見抜いた人が、ベンヤミンその人でありました。それから幾星相、先進諸国の労働者はすっかりデブになってしまい、飽食消費する胃袋になってしまった、ように見える。
しかし、お立会い、見る目、見る立場を変えてみると、この日本社会にも初代のミッキーマウスがうごめいているのが分かるだろう。そう、著者の半生を辿りながら、その活きのいいミッキーの姿を見つけられるだろう。
ニートでもなく、フリーターでもなく、下流階層でもなく、ハローワークを蹴っ飛ばす、プロレタリが隣にいるのだ。いや、君がプロレタリアなのだ。。

この本の帯はこう宣言している。
「ネズミだちよ、自分の欲望をやつらに渡すな。世界を底から食い破れ。「支配されざる者」の笑いと、そして自由を」

赤い本だ。中身も赤い。赤いネズミの本だ。
友として欲しい!

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