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(回答先: 原子力空母配備・日本政府は受け入れ撤回せよ―「琉球新報」社説 投稿者 天木ファン 日時 2005 年 10 月 29 日 18:08:14)
米軍再編・かながわ:国、県内基地改編案を説明 「基地の恒久化だ」 /神奈川
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kanagawa/news/20051029ddlk14010343000c.html
◇地元から強い反発
在日米軍再編で国は28日、県内基地の改編案を初めて地元自治体に説明した。キャンプ座間(座間、相模原市)には米陸軍第1軍団司令部を改編した新司令部設置で約300人を増員するほか、陸上自衛隊の「中央即応集団」司令部が加わる。相模原市の悲願だった相模総合補給廠の一部返還はなく、陸上自衛隊普通科連隊の移駐という新たな負担が告げられた。また米海軍横須賀基地には08年から原子力空母が配備されることも発表された。負担軽減を訴えてきた地元からは「基地の恒久化だ」との強い反発の声が上がった。
◆相模総合補給廠
◇一部返還はなく−−陸自移駐の新たな負担
県内の在日米軍再編案は三つの基地施設の改編だ。
キャンプ座間には、米陸軍第1軍団司令部(ワシントン州)を改編した新司令部が設置される。海軍、空軍、海兵隊も束ねる機能を持ち、約300人が増員される見通し。またテロや局地紛争など緊急事態に対応する陸上自衛隊の「中央即応集団」司令部を置き、約300人が配置される。
相模総合補給廠は西側52ヘクタールに1300人規模の陸上自衛隊普通科連隊が移駐する。東京都町田市側の北側33ヘクタールを防災拠点として利用し、一部は公園として地元と共同利用の可能性もあるという。
このほか、キャンプ座間に配置される陸自の「中央即応集団」司令部に対応した第1空挺(くうてい)団(千葉県習志野市)などの部隊が移駐する可能性も浮上している。
厚木基地からの空母艦載機57機の岩国基地移転は、沖合に建設中の滑走路が完成する8年後になる。ヘリコプターは引き続き、厚木基地に残るという。岩国基地からは海自の17機が厚木へ移転。その結果、基地配備の航空機は108機から68機、人員は5900人から5000人にそれぞれ減る見通しだ。
横浜防衛施設局による28日の地元自治体への説明は口頭だった。29日にワシントンで開かれる日米安全保障協議委員会(2プラス2)で中間報告がまとまった後の31日、改めて具体的な説明をするという。【足立旬子】
◇「非公式な事前説明、大変遺憾」−−副知事
県には午後5時半、横浜防衛施設局の高見沢將林(のぶしげ)局長が説明に訪れ、県内全体の基地再編について約20分間説明した。
尾高暉重副知事は「早期の情報提供を求めてきたが、今もって『非公式な事前説明』というのは大変遺憾だ。地元も納得しない。地元に熱意と誠意を持って対応してほしい」と強く要望。高見沢局長は「誠実に対応したい」と述べたという。
再編案の内容が「県が訴えてきた基地縮小や地元の負担軽減とはかけ離れているのでは」との記者の質問に対して、尾高副知事は「それは、私も危惧(きぐ)している。だが、口頭での説明であり、文書をきちっと見て精査しなければ何とも言えない。また、県だけで判断できるわけではない」と慎重だった。
松沢成文知事が29日に帰国次第、対応を協議するという。
◇「反対であると明確に伝えた」−−座間市長
座間市には午後3時、横浜防衛施設局の高見沢將林局長が訪問したが、星野勝司市長への説明は約25分。キャンプ座間の新司令部について、「米陸軍第1軍団司令部」などの具体名は挙げず、「近代的運用が可能なものを備えた司令部」などと伝えただけだった。自衛隊の即応集団司令部設置の説明も「報道で知る限りの内容」(星野市長)という。
高見沢局長は市長への説明後、「今日は非公式な形で大臣の説明を伝えただけ。31日(午後2時半ごろ)に中間報告(の写し)を持って来る」と足早に引き揚げた。これ対し記者会見した星野市長は「(地元説明は)初の機会で聞いた内容を議論する気持ちは毛頭なく、ただ最後に反対であると明確に伝えた」と強調した。【長真一】
◇「中間報告の段階、動向見守りたい」−−藤沢市長
横浜防衛施設局の原田実次長らは28日午後、藤沢市を訪ね、空母艦載機57機の岩国移駐を柱とする厚木基地の再編案を説明。市側は移動する航空機の内訳を求めたが、明らかにされなかった。山本捷雄市長はコメントを発表。「これまでの市民負担が軽減されるものである」と騒音軽減につながる点を評価したうえで、「中間報告の段階なので今後の動向を見守りたい」と慎重姿勢を示した。【金沢盛栄】
◇騒音軽減案など「努力の表れ」評価−−綾瀬市長
横浜防衛施設局の原田実次長は午前11時半ごろ綾瀬市役所を訪れ、笠間城治郎市長らに艦載機の岩国移駐などについて、「騒音軽減などを踏まえた案」として説明したという。これに対し笠間市長はコメントの中で、「従前より訴え続けてきた騒音被害の苦しみと住宅密集地にある基地の危険性を両政府が認識し、その解消に向けた努力の表れ」と評価した。
海老名市の内野優市長は「移転先の自治体住民の心情を察すると複雑な思い」などと、岩国市を気遣うコメントを発表した。【長真一】
◇「これまでの粘り強い要求が理解」−−大和市長
大和市の伊部啓之渉外室長は午後1時から約40分間、横浜防衛施設局(横浜市中区)で、横山公平施設企画課長から厚木基地の艦載機の岩国基地移駐について説明を受けた。地元負担は確実に減る見込みで、土屋侯保市長は「これまで国や米国に粘り強く求めてきたことが、理解されてきたものと受け止めている」とコメントした。【長真一】
◇「現状より悪い、とんでもない」−−相模原市助役
負担軽減を願う市民21万人の署名は、あっさり踏みにじられた。「どさくさに紛れ突如、自衛隊やテロ対策が出てきて基地機能が強化される。現状より悪くなるなんて、とんでもない話。地元を大事にしながら詰めてきたとは思えない」。入院中の小川勇夫相模原市長に代わり、同市の加山俊夫助役は声を荒らげて政府を非難した。
遊休化した野積み場の返還は中心市街地整備の生命線。返還されれば小田急多摩線の延伸も可能だが、陸自部隊が移駐すれば、「50年、100年先の街づくりはできない」(加山助役)。
官民の市米軍基地返還促進等市民協議会(会長、小川市長)は28日午前の臨時理事会で、「完全な地元利用がなく全く受け入れ難い」と政府案を一蹴(しゅう)。来月13日、市民会館で約1300人規模の市民集会を開くことを決めた。【高橋和夫】
◆横須賀基地・原子力空母配備
◇焦点、「12号バース」へ−−反対派、工事認可巡り抗議運動
◇市、外務省に協議を再要請
米海軍横須賀基地に「原子力空母の配備」が28日、米海軍から発表された。今後の焦点は「通常艦の使用」として蒲谷亮一横須賀市長が認可した同基地の12号バース(ふ頭)の工事問題だ。反対派は「港湾管理者として市長が工事を止める権限を行使してほしい」とし、29日に抗議の署名行動を起こす。
12号バースは2年前から延長工事が始まり、410メートルに。8月、蒲谷市長が「通常艦の使用」との協議書を基に横浜防衛施設局に付帯工事を認可した。来春の完成予定だが、市側は原子力空母を想定し「変更がある場合は協議を」と要請している。
蒲谷市長は28日午後、外務省を訪れ、「通常艦の配備」を再要請した。午前の緊急会見では「12号バースの工事認可の見直しはないか」との記者の質問に「将来の問題であり、今は考えていない」と答えた。横浜防衛施設局は「担当者が不在」との回答だった。
一方、反対派グループは28日午後に会見。米大学教授が推定した同基地の原子力艦船での放射能漏れ事故による被害想定図を基に「横浜、東京など首都圏50キロで7万人が被ばく死の危険性がある」と指摘した。
12号バース問題で、呉東正彦共同代表は「原子力空母に転用するための工事と明らかになった。31日に市長と会談し、協議の見直しを求めたい」と批判。さらに「原子力空母配備には水深を深めるしゅんせつ工事などが必要となる。市長権限で配備をチェックできるので、市民と市が一帯となって配備阻止に取り組んでほしい」と呼びかけた。【網谷利一郎】
◇知事不在中、県対応追われる−−訪米中に「ゼロ回答」
在日米軍再編を巡り、国から初めての説明を控えていた県に28日、横須賀基地への原子力空母の配備が飛び込んできた。相次ぐ重大ニュースに、訪米中の松沢成文知事の留守を預かる尾高暉重副知事は対応に追われた。
配備の知らせが外務省から現地の知事に入ったのは午前7時ごろ。知事と連絡を取り合った後、正午前に県庁で会見に臨んだ尾高副知事はこわばった表情で、知事の「到底納得できるものではない」とのコメントを読み上げた。
訪米の主な目的は、友好都市・メリーランド州主催の国際会議への出席。在日米軍再編協議が大詰めを迎え、「中間報告の前に地元自治体の意向尊重を求めることは重要だ」と国防総省や国務省も訪問することにした。
ところが、地元負担の軽減や通常艦配備を要請した2日後にもたらされたのは事実上の「ゼロ回答」。しかも、「高度な政治判断がいる」(尾高副知事)重要な問題を突きつけられた瞬間に、県の意見を表明できない事態に陥った。松沢知事の渡米のタイミングの悪さを指摘する声も上がっている。【足立旬子】
◇「日米安保体制の深化」−−東京国際大・前田教授に聞く
県内の米軍再編の意味を前田哲男・東京国際大教授(軍縮安全保障論)に聞いた。
◇ ◇ ◇
今回の再編は米側と日本側のそれぞれの視点から見る必要がある。
米側は東西冷戦期の固定した配備ではなく、有事に対応できる機動力のある軍改編を世界的に構築しようとしている。横須賀基地への原子力空母配備とキャンプ座間への新司令部設置は、その一環だ。キャンプ座間に司令部機能を移して、日本の陸上自衛隊と一体となって運用するという狙いもある。「日米安保体制の深化」と言える。
一方、日本は抑止力の維持と沖縄の基地負担軽減という矛盾する目標を掲げた。その結果、第2の基地県である神奈川県の横須賀と座間にしわ寄せが来た。
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■解説
◇市と市民、「共同行動」を
米海軍と自衛隊の基地を持つ横須賀市は「日米安保の縮図」の街だ。28日に「原子力空母の配備」が具体化し、市と市民にとって今後の選択は大きく二つに分かれる。
まず、蒲谷亮一市長が外務省に出かけた「通常型配備の再要請」だ。市民の後押しが必要だが、6月の市長選、9月の総選挙でも「空母反対」を掲げた候補が惨敗。旧軍港の歴史を持つ横須賀では「安保は票にならない」風土がある。
反対派は「全国規模の訴えを」と運動の再構築を目指すが、「小泉圧勝」の総選挙を受け、どう結集を図るのか。
二つ目は「条件闘争」だ。市長のバース工事の認可権限を盾に、情報公開と原子力空母の受け入れをはかりにかける。25日の原子力艦船の事故を想定した訓練も「軍事機密の壁」で米軍の実効ある協力はなかった。02年から申し入れの「防災協定」も未回答のままだ。 こうした現状に異議のある市民は、沈黙ではなく「行動」を起さなければ。親米路線の小泉政権の下、米軍の譲歩を引き出すためにも「市と市民の共同行動」でアピールが必要ではないか。
被ばく国民の不安は全国共通と思う。「米軍任せ」では、市民の安全は守れない。【網谷利一郎】
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◇米軍再編で県内基地はどう変わる?
◆キャンプ座間(座間、相模原市)
【米軍】
米陸軍第1軍団を改編した新司令部(UEX)を設置。約300人増員
【自衛隊】
テロなどに対応する陸上自衛隊の「中央即応集団」司令部設置。約300人規模
◆相模総合補給廠(相模原市)
【米軍】
214ヘクタールのうち北側33ヘクタールを防災拠点とし、一部を地元と共用の可能性
【自衛隊】
西側の野積場52ヘクタールに陸自普通科連隊1300人が移駐
◆厚木基地(大和、綾瀬市)
【米軍】
空母艦載機70機のうち、FA18戦闘攻撃機など計57機を岩国基地に移転
夜間発着陸訓練(NLP)は基本的に硫黄島で実施するが、天候が悪い場合は厚木基地も利用
【自衛隊】
海自岩国基地所属のOP−3C画像データ収集機など計17機を厚木基地に移転
毎日新聞 2005年10月29日
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