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(回答先: 横浜事件 再審「免訴」 地裁判決「検察側の公訴権消滅」 【産経新聞】 投稿者 愚民党 日時 2006 年 2 月 10 日 09:35:15)
「免訴ずるい」 遺族失望「司法、何のために」 横浜事件判決
森川金寿弁護団長(中央)を先頭に、横浜地裁に向かう遺族や弁護団=9日午後、横浜市中区で
でっちあげの治安維持法違反事件で有罪判決を受け、無念を抱き続けた人々に対し、司法が約60年ぶりに示した判断は「裁判の打ち切り」だった。9日、横浜事件の再審判決は、形式的に「免訴」を言い渡しただけで、司法が犯した過ちへの謝罪もなかった。裁判のやり直しに期待を抱き続けてきた遺族らは、「裏切られた」と語り、憤りをあらわにした。
「裁判所の出した免訴はずるい。どこまでも逃げ切ろうとしている。司法は何のためにあるのか」。再審請求活動の中心的存在だった故・木村亨さんの妻まきさん(56)は判決後、そう語った。他の遺族も、元被告らに「報告できる言葉もない」と話した。
裁判をやり直して欲しいという訴えが長く阻まれてきたのは、どんな判決を受けたのかを示す判決書きすらほとんど残っていなかったためだ。しかもそれらの記録は、敗戦直後に司法当局が処分したと指摘されている。それでも裁判所は再審開始を決め、旧刑訴法に規定がない死者の再審裁判の公開にも踏み切って、元被告らの名誉回復に心を砕いているかに見えた。
まきさんも、警察の拷問で元被告らが虚偽の自白をしたと裁判所が認め、無罪判決を言い渡すと期待していた。
それだけに失望と怒りは大きかった。松尾昭一裁判長は元被告5人の名前を「さん」付けで読み上げ、直後に「5名をいずれも免訴する」と告げた。まきさんは「えっ」と思わず声が出てしまったという。
弁護団の一人は「この判決は、一言でいえば、免訴しか言い渡せないからこれで我慢しなさいと言っているようなものだ」と話した。公開裁判にしたことについても逆に不信感がわく。判決の最後近くに裁判長は「再審の公判を特に開いた」と述べた。「本来は開かなくてもいいんだ、ということ。遺族に配慮したかにみえる公開だったが、実は裁判所のパフォーマンスに過ぎなかった」と話した。まきさんは「絶対に終わりにはしません。闘い続けていきたい。泣き寝入りはしない」。
戦後最大の冤罪事件とされる「免田事件」の元被告免田栄さんもこの日、支援のため地裁を訪れていた。閉廷後、しょげているまきさんの肩をたたいてくれたという。
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