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(回答先: 横浜事件、免訴の再審判決 横浜地裁、拷問の事実に言及( asahi. com ) 投稿者 gataro 日時 2006 年 2 月 10 日 08:42:23)
http://www.chunichi.co.jp/00/kgw/20060210/lcl_____kgw_____000.shtml
「被告人五名をいずれも免訴する」。その判決に、法廷内がどよめいた。九日、横浜地裁で開かれた横浜事件の再審判決公判。裁判長が読み上げる判決理由に遺族は落胆し、弁護人はじっと腕を組み、目に涙を浮かべた。「父の墓前に報告できない。もう少し待ってくれとだけ言う」と唇をかむ遺族ら。名誉回復に向けた再審被告と遺族らの闘いは、まだ終わらない。
午後一時半すぎ。判決の瞬間、環(たまき)直彌主任弁護人は、つと天井を見上げた。目は赤く、涙をこらえているかのようだった。
「えっ」。故木村亨さんの妻まきさん(56)は思わず声を上げ、信じられないといった表情で裁判長を見た。次の瞬間、唇をきゅっとしめ、バッグの中からノートとペンを取り出した。朗読される判決理由を、漏らさず書き留めた。
約四十五分後、閉廷が告げられる。しかし、廷内の誰もが納得せず、席を立とうとしない。「やっとの思いで立った」というまきさんの肩を、強くたたき励ます人がいた。「免田事件」で再審無罪を勝ち取った元死刑囚免田栄さん(80)だった。
「三十年以上獄中で闘ったその人が励ましてくれて、ぐっときた」。免田さんに付き添われ、まきさんは嗚咽(おえつ)した。
◆
「父の墓前に報告しようと思っていたが…。まだ行けない。もう少し待ってとしか言えない」
故高木健次郎さんの長男晋さん(64)は、判決後の会見で、無念をかみしめた。「父は共産主義者だとか、ありもしないことを言われ、拷問を受けた。こんな結果で、本当に残念だ」
故小林英三郎さんの長男佳一郎さん(65)も会見で、「父はどのような思いで判決を受け止めるだろうか。歯がゆい」と肩を落としながら、「過去は過去として、人権意識の向上や言論の自由に向け、これからもがんばっていきたい」と前を向いた。
◆
「これでは公判を開いた意味がどこにあるのか」。横浜事件第四次再審請求人の斉藤信子さん(56)は公判後、呆然(ぼうぜん)とした表情で語った。「あいまいもことして、判決の内容がさっぱり分からない。なぜ無罪にならないのか」
予想外の判決にショックを隠せない様子だったが、「今後、四次請求の重要度がさらに増したと感じている」と力を込めた。