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(回答先: <山形特急転覆>原因は「ダウンバースト現象」の可能性(毎日新聞) 12月30日3時10分更新 投稿者 サラ 日時 2005 年 12 月 30 日 04:22:52)
庄内町のJR羽越本線特急いなほの脱線転覆事故が起きた25日夜、事故現場周辺と、その南西の地域で、局地的な突風によるものとみられる被害の発生が点在していることが29日、分かった。現場から約10キロ南西の酒田市浜中の砂防林では、クロマツが折れたり、ビニールハウスが吹き飛ばされる被害が帯状に延びているのが確認された。事故が発生した時間帯には、真夏並みに発達した積乱雲が酒田上空にあったことを酒田測候所が観測しており、当時、事故現場付近や酒田市内では、極めて強い突風が局地的に発生していた可能性が高まった。
事故が発生した25日夜、酒田市浜中の砂防林帯にある農業用ビニールハウス17棟が倒壊するなどの被害が発生した。同市袖浦農協によると、被害は半径約 200メートル以内に集中している。ハウスを所有する五十嵐美代吉さん(55)は「大きな台風でもびくともしなかったハウスが、地中のパイプごと引き抜かれた」と証言している。砂防林では、酒田森林組合の職員が29日までに、少なくとも10本のクロマツが倒れているのを見つけた。根元は、ねじられ、引きちぎられたように、ささくれ立った状態になっている。砂防林内での被害は、南西から北東方向に帯状に延び、幅約70メートル、長さ数百メートル区間で確認されている。
さらに、ここから数キロ南側の庄内空港付近で車を運転していた地元の男性(41)は「25日午後7時10分ごろ雷が鳴り、ひょうが降った」と証言する。
一方、脱線事故現場から約200メートル東にある庄内町榎木地区では、事故が発生した午後7時ごろ、突風で民家3棟の屋根瓦が飛ばされたり、木造の作業小屋1棟の窓ガラスが割れるなどした。
現場近くの線路の脇では、農作業小屋が倒壊。北東方向に倒れ、数百メートル先に落ちていた破片もあった。所有者の庄内町榎木、農業佐藤末太さん(82)は「爆風のような風だった。脱線の音さえ聞こえず、風が収まった後に救急車のサイレンが聞こえた」と話している。
酒田市広栄町2丁目の国道7号では25日午後7時ごろ、防雪柵の鉄板が吹き飛ばされ、道路を挟んで東側にあるコンビニエンスストアに直撃したことが分かっている。その近くでは同じ時間帯に、大型のシャッターが風でがたがたと波を打つように揺れたのも確認されている。
酒田測候所によると、25日午後7時ごろ、庄内地方には寒冷前線近くに発達した積乱雲があった。雲の上層部は約6000メートルから8000メートル。通常、冬の積乱雲の上層部は約3000メートルとされる。積乱雲の上層部が高いほど勢力が発達するといわれ、事故当時は冬季間の通常値の2倍以上だった。測候所に設置された計器は、上空の風向きが午後7時10分ごろ、南西から西に変化したことを記録した。これは、積乱雲に続き、その後に前線が通過したことを意味している。測候所は午後7時から7時50分にかけて、東方約5キロ以内の地域で雷を観測した。前線の移動経路から、測候所から約6キロ南東に離れた事故現場付近の上空を積乱雲が通過したとみられる。
酒田測候所の阿部仁所長は「当時は不安定な大気の状況で、突風が吹いた可能性がある。竜巻や、風が地上に吹き下ろされる『ダウンバースト』を原因とする突風の可能性もある」と指摘している。
(12月30日付朝刊)
http://yamagata-np.jp/gogai/gogai20051225.html