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(回答先: 羽越線脱線 新たに犠牲者 「毛布を」叫ぶ隊員 泣き崩れる母親ら 【産経新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 12 月 28 日 06:20:20)
座席の場所、生死分けた 羽越線転覆
吹雪の中、新たな遺体が見つかった先頭車両付近では、夜になっても捜索が続いた=27日午後8時すぎ、山形県庄内町で
脱線現場での救出と遺体発見の状況
JR羽越線の「いなほ14号」脱線・転覆事故は27日、新たに江本陽子さん(28)の遺体が収容された。計5人となった犠牲者は、いずれも破損がひどかった先頭車両中央部の「くの字」に折れ曲がった付近から収容された。同じ車両でも、この前後では車体がつぶれずに空間が残り、相次いで9人が救出された。座席位置の違いが、生と死を分けた。(柳沼広幸、上田雅文)
●わずかな空間、救出助ける
先頭車両は左側に脱線した後、土手を数十メートルにわたって滑り落ちながら横転、鉄筋コンクリートの堆肥(たいひ)小屋の壁面に、天井側から激突した。さらに壁の角で「くの字」に折れ曲がり、この部分では天井と床の間隔が約1メートルに狭まるほど破損がひどかった。
先頭車両の救出作業をしている酒田地区消防組合によると、犠牲者5人の遺体は、この「くの字」部分とやや前方から相次いで見つかった。江本さんの遺体は、横倒しになった下側の窓の下付近から収容された。
遺体が集中したところから数メートル前方では、25日夜、7人の生存者が救出された。また、後方からも2人が救出された。前方と後方には「わずかだが空間があった」(隊員)という。
後方で救出された女性2人は、救助隊員が発見して「今、助けるから」と声をかけると、「分かりました。がんばります」と答え、意識もはっきりしていたという。
手前の女性は逆さになった状態で、車内に入り込んだ雪に後頭部を付けていた。隊員が手で雪をかき出し、抱きかかえて引っ張り出した。
奥にいた女性(25)は腰から下を天井と座席に挟まれていた。上半身は圧迫されず、窓側を下に立っており、隊員を見ると「寒い。下半身がしびれている」と訴えた。
寒さが厳しく、隊員は女性に毛布をかけてあげてから座席の破壊作業に取りかかった。油圧カッターで切断しながら徐々に空間を広げる。作業中、絶えず女性に話しかけた。寒さと苦痛に耐える女性に、医師が点滴と酸素の投与を続けた。
救出は25日午後11時半ごろ。事故発生から4時間が過ぎていた。
座席が外れた瞬間、女性は泣き出した。隊員に「ありがとう」とお礼を言い、隊員らは「長い時間、よくがんばったね」と声をかけた。
http://www.asahi.com/paper/national.html