★阿修羅♪ > 環境・エネルギー・天文板1 > 597.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 愉快な研究にイグ・ノーベル賞 日本人受賞は11人 asahi.com 投稿者 Kotetu 日時 2006 年 10 月 08 日 04:13:34)
2006-10-09
http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2006/10/post_6a78.html
〔いんさいど世界〕 なんて素敵なサイエンス?!! ティーン(10代)にしか聴こえない電話呼び出し音を開発(教室戦争抑止で「平和賞」) 舌が肥えてるお糞ころがし(「生物学賞」) 2006年 イグ・ノーベル賞 発表
いまでは日本でもすっかりおなじみの「イグ・ノーベル賞」の授賞式が10月5日、アメリカのハーバード大学サンダース劇場でありました。
ハーバードの科学雑誌、「ありえない科学」が主催するこの賞、1991年から始まったもので、愉快なオモロイ研究・開発に対して授与されています。
日本では「裏ノーベル賞」なんて呼ばれてますが、「ユーモア・ノーベル賞」といった方が良いような気がします。
(ちなみに「イグノーベル」とは、レッキとした英語で、「不名誉な」といった意味だそうです)
実はこの「イグ・ノーベル賞」、日本で最初に紹介したのは、このコーナーです(嘘じゃありません)。
最初のころは、新聞もテレビも完璧シカト状態でしたが、ここ数年は様変わりしていて、ことしは紙面、電波を通じ、けっこう報道されました。
先日夜、居酒屋でテレビのニュース番組を観ていたら、『「キツツキは、なんで頭痛がしないの?」を解明した人に、イグ・ノーベル賞が贈られました』なんて、いま話題の女性キャスターが一途な表情で叫んでいました。
そのあと、乾燥したスパゲティーを折ると、大概、3つ以上に折れることをテレビカメラの前で「実演」したりして。
余裕とかユーモアを感じられなくて、写真週刊誌の餌食になった若い女性キャスターのことが、なんか気の毒になっちゃいました。「めげずにガンバレ」と言いたいですね。
で、キツツキに話を戻しますと、これってイグ・ノーベルの「鳥類学賞」でした。
カリフォルニアの大学の先生2人が共同受賞したのですが、彼らの論文を読みますと、キツツキってすごいんですね。ジダン選手もビックリ!
北米で最大のキツツキを観察したところ、1秒間に20回(論文には「ミスプリじゃない」と断り書きがありました)、1日に最大1万2000回も木つつきするんだそうです。1回あたりの打撃のインパクトは1200グラム。
これって、時速26キロで、壁に向かって顔面から突撃したとき受けるショックと同じだそうです。それを1秒間に20回も。人間なら頭痛どころか失神してしまいそうなのに、ちゃんちゃら平気なんですから、キツツキって偉い!
そんなキツツキの、奇跡の「石頭」の秘密とは何か?
ひとつは頭蓋骨が厚いこと(これはわかりますよね)、ふたつめは骨がスポンジ状になっていて、それで衝撃を吸収する仕組みになっているんだそうです。クチバシのとこには強靭な筋肉があって、それで衝撃を受け止めている。
なるほどね。
車の安全対策などにも応用できそうな、立派な研究じゃないですか。
スパゲッティーの折れ方研究をしたのは、パリのマリー・キューリー大学の研究者チームで、イグ・ノーベルの「物理学賞」が贈られましたが、こんなの、日本のお蕎麦屋さんが聞いたら、鼻の先で笑っちゃうかも知れませんね。
ヨーロッパのスパゲッティーはコシがないから、3つにも4つにも折れるんだ。それだけのことじゃん!……だなんて。
まあ、この辺あたりが日本のマスコミが取り上げたところですが、実はもっともっとすごいのがある。
たとえば、クウェートの大学の研究者らが受賞した「栄養学賞」の研究。
「糞転がし」(虫です)って、ミソもクソも、なんでもOKって感じですが、ホントは違ってて、意外に「グルメ」というか、「舌が肥えてる」んだそうです。
馬とラクダとヒツジの「メーンディッシュ」を前に、どんな選択をするか観察したところ(人間さまも、レストランに行くと、肉料理にするか魚料理にするか選択を迫られますよね。あんな感じです)、お馬が一番人気(?)でした。二番人気はヒツジで、ラクダは三番手。
理由は水分。ジューシーってことですね。
次に上記、草食動物と、イヌ、狐を比較すると、草食動物に軍配があがりました。
糞転がしって、ベジタリアンの美食家だったわけです。
食べものが出たところで、スペインのバレンシア大学の研究者に贈られたイグ・ノーベル「化学賞」を紹介しますと、チェダー・チーズを通過する超音波の速度がチーズの温度によってどんな変化をするのか解明した研究なんだそうです。
うーん、なんかわかりそうだけど、外れチーズにあたったようで、おもしろくないですね。
ということで、口直しに、実用的な「発見」を紹介すると、「数学賞」がけっこう、いい線、行ってます。
オーストラリアの数学者のバーンズ博士に贈られたことしの「数学賞」は、「はいチーズ」がらみの貴重な「発見」。
みんな並んで集合写真を撮るとき、必ずっていいくらい、目をつぶってる人がいますよね。
受賞したバーンズ博士は、被写体の人数に応じて、何枚、写真を撮れば、目をつぶっていない人が一人もいない確率を99%に持っていけるか、弾き出してみせたのです。
さて、「バーンズの法則」とも言うべき、その結果はというと。
集合写真の被写体の人数が19人以下の場合、光線状態がいい場合、3で、光の加減がよくない場合は2で、その人数を割った枚数だけ、写真をとれば、まずまちがいなく、全員、お目目パッチリのものが最低1枚、ゲットできるんだそうです。
たとえば、18人で松島(宮城県)に遊びにいったとしますね。天気(光の加減)がよければ、18を3で割ると6……つまり、6回シャッターを押しとけば、まず大丈夫というわけです。
この「数学賞」、なかなか価値がありますよね。
さて、キツツキで始まったことしの「イグ・ノーベル賞」の紹介、最後のトリというか真打ちというか、極めつけは、イギリスの発明家のハワード・ステイプルトンさんに贈られた「平和賞」です。
これは文句なしにすごい。
ステイプルトンさんが成し遂げた、イグ・ノーベル賞もの「発明」って、人間のティーネージャー、つまり、10代の人類の若者には聴こえて、大人には聴こえない音(ノイズ)を出す仕掛けをこしらえたことなんです。そしてそれがもう、すでに実用化されている。
どんな風に使われているかというと、電話の着信音に。
それがなぜ、「平和賞」かというと、「10代の若者には聴こえて、教師には聴こえない」から、っていうんですね。
日本の教室でも、ときどき携帯の着メロが鳴り響いたりして、教師が「静かにしろ」と怒ったり、険悪なムードになったりしますよね。
ところが、この「生徒の耳にだけには聴こえる」音響テクノロジーを使えば、これはもうステルスですから、教師が怒り狂わなくても済む。
だから、「平和賞」。
このワザをゲットしたい、生徒諸君は、イグ・ノーベル賞のサイトにアクセスし、そこから関連サイトに接続してみてください。
でも、英語のサイトですよ。
ちゃんと英語を勉強しないと、読めないですよ!!
▲このページのTOPへ HOME > 環境・エネルギー・天文板1掲示板