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(回答先: 「パーム油だから環境にやさしい」とは言わないで(ライオンのCMの問題)(世界の環境ホットニュース[GEN]) 投稿者 heart 日時 2006 年 4 月 13 日 17:51:28)
http://www.nealsyard.co.jp/webmagazine/interview/vol07.html
活動のきっかけについて
以前はロンドンで出版関係の仕事に就いていました。4年間、雑誌広告の仕事をしましたが、「誰も必要としていない物」を宣伝するためにお金が使われることにうんざりしていました。それで私は、「Amnesty International/アムネスティ インターナショナル」と「Friends of the Earth/地球の友(FOE)インターナショナル」のボランティアを始めました。
17歳のときから働き始めて長期の休暇をとる機会がなかった私は、22歳のときに出版の仕事を離れ、バリとミャンマーをバックパッキングしました。その旅で出会ったクラフトを作る人々は、信じられない創造性と、企業家精神を持っていました。一方で訪れた多くの漁村で、大資本が入ってきたことで小規模の漁業が続けられなくなり、漁民たちがコミュニティを離れざるを得なくなっていました。経済力のない人が、基本的な人権が奪われる現実を知って本当に憤りを感じ、私は人権を正しく考えるフェアトレード(※1)へと行き着いたのです。しかし、不幸にも、こういった現実ははまだ今でもどこかで起こっていることなのです。
1990年に来日して、私はロンドンで暮らしていた時と同じようにオーガニック・フードや環境負荷の少ない製品を買おうとしましたが、当時、どこにも購入できるお店がありませんでした。そこで、環境と南北問題についてもっと情報を提供して、普通の市民に活動への参加を呼びかけたいとグローバル・ヴィレッジというNGOを設立したのです(※2)。最初の活動は、どこでどのようにリサイクルが行われてるか、オーガニック・フードや動物実験を行っていない化粧品がどこで買えるかなどを調べ、冊子にして発行することでした。
1993年頃からフェアトレード製品を日本でも広めようと、自分で生産者グループを訪れるようになりました。初めて一緒に製品開発の仕事をしたのは、バングラディシュの農村で手漉き紙を作っている女性達のグループでした。当時は、製品デザイン、マーケティングのアドバイスといった生産者のサポートから、カタログ作り、通信販売の梱包まで、全てのことをほとんど私一人で行っていました。現在ではスタッフが41名、生産者パートナーもアジア、アフリカ、ラテンアメリカの20カ国、70団体に増えています。
ニールズヤード レメディーズスタッフとの出会い
知人に紹介され、ニールズヤード レメディーズ創設者のロミー・フレイザーと知り合ったのは約1年前ことです。彼女はピープル・ツリー(※2)やフェアトレードに高い関心を持っていました。私も、ニールズヤード レメディーズがオーガニック製品を取り扱っていることに親しみを感じていました。
ある時、ロミーからの依頼でニールズヤード レメディーズでフェアトレードについて講演をしました。その際、ニールズヤード レメディーズのスタッフがピープル・ツリーのスタッフと似ていると気づき、まるで自分の会社で話しているような錯覚を覚えました。特に印象に残っているのは、児童労働を防ぐためにフェアトレードが果せる役割について話したときに、スタッフの一人が涙を流したことです。私は自分が一つのことに関わる時、社会的な公正さを“ものさし”にして行動することが大切だと考えています。
ニールズヤード レメディーズとの取り組み
日本のニーズヤード レメディーズがフェアトレードの「オーガニック・コットンTシャツ」を広めてくださることはとても素晴らしいことだと思います。インドでは、コットン畑は全土の5%にすぎませんが、そこに使われている殺虫剤の使用量はとても多く、全使用量の50%を占めるほどです。WHO(世界保健機構)の算出では、全世界で殺虫剤により年間20,000人が亡くなり、300万人が慢性疾患に陥っています。
インドや他の発展途上国では、更に農夫の自殺という悲劇が起こっています。原因は、殺虫剤を買うために借金をし、不作の際に負債を返せなくなるためです。このような負債をかかえた農夫が年間200,000人がいるとされています。
現在、オーガニック・コットンの生産量はコットン全体の0.6%にも満たないほどです。これを2010年までに10%に引き上げることを目的に、ピープル・ツリーは「Turn the World Organic Campaign/オーガニック・コットン10%キャンペーン」を始めました。ニールズヤード レメディーズがこの活動を支援し、共に活動してくださることを大変嬉しく思います。
今後のフェアトレードについて
日本では、産直運動などの歴史があることから、「生産者と消費者が対等の関係である」というフェアトレードの考え方に共感を得られやすいと感じています。日本ではあまりチャリティ活動が活発ではありませんが、買い物を通して貧しい生産者や小規模農民を支援するという考えは受け入れられているようです。
仕事の機会と公正な支払いを求めている人々は何百万人もいます。継続的な支援を通じて安定した利益が得られれば、社会の底辺に追いやられている農村の人々が、日々の食べ物をまかない、子どもを学校に行かせるといった基本的な生活水準を満たし、自立を果すことができるようになるのです。
フェアトレードの考え方は、まだ一部にしか広まっていません。ニールズヤード レメディーズの顧客の方には、ピープル・ツリーのカタログを通してフェアトレードに関心を持っていただきたいと願っています。私達とニールズヤード レメディーズのコンセプトは、同じ価値観に基づいていると感じます。きっとビープル・ツリーのことも皆さんが好きになってくれると思います!
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