★阿修羅♪ > 雑談専用16 > 791.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 欲求段階から考えて 貨幣を使ってみてください。 投稿者 hou 日時 2006 年 1 月 08 日 18:59:15)
レスが遅くなり、申し訳ありません。
>自己の超越をする人の欲求を満たすことができますでしょうか?例 海原雄山、見たいのがいて、自己の超越を実現したい人には協同組合は物足りない経済です。
【heart】
協同組合が物足りない経済とは思っていません。株式会社が自己の超越を実現したい人の欲求を満たすかどうかも疑問です。この点は私自身もう少し考えてみたいと思います。
いずれにしろ、マズローの欲求段階については、私はちょっと懐疑的です。
こういう意見もあります→
http://ohnishi.livedoor.biz/archives/880187.html
マズローの欲求段階が高い段階に行くほど、環境に配慮した消費者が増えると、houさんはお考えなのだと思います。そういう面もあるでしょう。しかし、世の中には守銭奴も多くおり、超大金持ちであってもいつまで経っても儲け主義から手を引かない人は多くいますよね。政界、財界にはそういう人がゴロゴロいると思います。儲け主義の人が、環境に配慮しているかっていうと・・・石油で儲けていると言われるブッシュは京都議定書から離脱したままですよね。
それに、自己超越をすれば守銭奴ではなくなるかもしれませんが、自己実現の段階までは、「もっともっと」という欲求はなくならない人もいるでしょう。
また「経済の主体は物であるという認識」から離れられていない、と言われてしまうかもしれません。
経済が発展するにつれて、サービス産業等の第三次産業に移行していくということはわかっていますが、現在の先進国の第三次産業化は、途上国の(あるいはアメリカ等の環境破壊型の)農業によって支えられているところがあります。製造業も、やはり必要です。
マズローの欲求段階にしても、生理的欲求を始めとする下位段階の欲求が満たされて初めて上の段階の欲求に移行することができるものです。しかし、世界には、日本国内も含めて、生理的欲求も満足に満たされていない人が多くいます。所得格差ですね。
こういう面も忘れてはならないと思っています。
グローバル化(=アメリカ化)によって、諸国間でも、各国内においても(アメリカのハリケーン:カトリーナの被害時の映像を見ても明らか)、所得格差が顕著になっています。
houさんは、今の経済・社会のあり方がこのまま続いたらいつの日かすべての国及び人が、マズローの欲求段階の最終段階にまで至ることができるようになるとお考えですか?
食料はいつの時代も必要であり食料なしにはマズローの欲求段階の上の方の欲求段階は語ることができませんが、食料も自由貿易によって世界中すべての国・人が公平に入手することができるようになるのでしょうか?
グローバリゼーション(=アメリカナイゼーション)推進派の中には、世界中が「構造改革」ないし「構造調整」して市場への介入を最小限にすれば(企業の行動を自由にする=特に多国籍企業が勝手気ままに振る舞えるようにする)すべての人の所得が「底上げ」されるからよいではないか、という人がいます。
私はそうではないと思います。
いくらこれまで貧しかった人の所得がちょっと増えたとしても、格差が存在し続けるなら、やはりそうした経済システムには問題があります。
ですから、今の、株価資本主義も含め、経済システムのあり方そのものを、根本から変える必要があると私は思うのです。
また、所得格差は、安全で環境に配慮している製品・サービスへのアクセスにも、格差を生じさせると思います。
グローバル経済の中では、所得格差がどんどん広がっていきますが、そうすると、所得の高い人は、好きなだけ環境に配慮した、体にも安全な商品やサービスを購入することができますが、所得の低い人はそうした商品・サービスを購入することができません。
環境に配慮した商品は、大量生産がしにくいものであり、したがって価格も高くなりがちです。例えば、卵一つをとっても、「自由に走り回っている鶏」が生んだ卵を買おうと思えば、10個150円とかでは到底手に入りません
(例えばhttp://www.ukokkei.com/info.htm)。
世界のどこかに、環境・安全無視で大量生産をしている国・企業がある限り、所得格差の構造も、環境破壊・人体の健康破壊も、なくならないのではないかと思います。
>経済は万人のためにあると考えると、人の成長を抑制するシステムは=貨幣を使わないシステムになると思います。
【heart】
なるほど。貨幣についても、勉強してみます。
>こういう、投資に長期間の投資である年金資金が入るようになれば、環境経済システムを継続的に構築していくことができるでしょうし、あらたな成長産業の確立にも役立てると思います。
【heart】
循環型経済システムを長期投資によって支えていくのは必要であるかと思いますが、それに年金資金を利用するとしたら、リスクは国等の公共部門が負う必要があるでしょうね、年金を運用している個人ではなく。
houさんは経済のことに強いようですし、今の経済のシステムがどう機能しており、どこに問題があるのかといった観点から、新しい経済システムを構想するためにいろいろとアイデアをいただければと思っております。また勉強させてください。