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Re: 「官製談合」という言葉の意味を制限すべき。また入札制度改革は必要。
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投稿者 ジャン 日時 2006 年 1 月 09 日 15:18:04: tV9DFzLB7Zpg6
 

(回答先: 「官製談合は犯罪」が立脚点で、そこから一歩も動こうとしないのならば議論は無駄です。 投稿者 考察者K 日時 2006 年 1 月 09 日 12:59:46)

>官製談合の構造は複数の企業が談合し、それを官は「見て見ぬふりをする」という方が多いのだろうと判断しています。一部には「官が今回はA社に落札させたいので他の会社はA社以下の見積もりを出してほしい」という様な物もあるのかもしれませんが、そんな事をして反発したB社に告発されれば終わりです。あるとしても、地元企業と持ちつ持たれつの関係の中の【地元企業保護(国レベルでは国内企業保護)】の範囲の一部分でしょう。

「官製談合」といわれるのは、官が直接落札者を事前にきめるように画策したり、業界と一体になって落札順番を調整させていたりする場合です。そうでないものは、単なる談合であり官製談合ではありません。
また、見てみぬふりをしているのではなく、発注機関そのものには操作権限がないから証拠はつかめず、談合情報があってもいつも結果はシロになるのです。
検察が刑法談合として操作に踏み切るには、ある程度の客観的証拠が必要ですが、談合情報というものは、なぜか伝聞情報的なものしかなく、ふみこむようなところまではいかないことが多いのです。
それは、単に、調整がうまくいかなかったがための、B社のA社へのいやがらせによる談合情報にすぎず、B社もそれまでの談合全体があきらかになれば損失を被ることがあきらかだから、証拠までは出さないためなのです。


>最初から主張していますが「官製談合も民間企業の官への依存体質の一種」なのだろうと考えます。

ですから、正確には、「官製談合」がではなく、「公共工事または公共機関の入札をめぐる談合一般」がそうした体質によるものということでしょう。「官製談合」という言葉は、イコール公務員の犯罪です。少なくとも官野生談合防止法が3年前にできてからは犯罪なのです。それをもとにもどして犯罪でなくしたところで何の意味がありますか。

>官製談合がなくならない事を前提にしなくても「結果的に社会のためにマイナス面が多いような法律」ならば改正も必要でしょうし、運用面の見直しなども必要でしょう。法律が正義ではなく、法律は「社会で暮らす人がより良い暮らしをするためのルール」です。

なくならないのは、「官製談合」ではなく、「公共工事をめぐる談合」なのです。何度もいいますが、すでに一部の地方自治体は設計金額や予定価格を事前公表していますし、いつ、どのような入札案件があるかも事前公表、歩掛けや設計単価も事前公表し、さらには入札前に入札参加者すら業界紙で公表されている。それ以上、個々の公務員に何を聞くというのですか。与えられた情報をもとに、業界内で調整すれば済むことです。
この全体の構造をもって「官製談合」そのものだといわれているのなら、そのとおりです。しかし、一方では、予定価格の公表が許されない国発注の建設工事や一部の地方自治体においては、予定価格の漏洩などによる現実の「官製談合」が残っているのです。
したがって、現実に犯罪として存在する「官製談合」という言葉で、「公共工事または公共機関の入札をめぐる談合一般」を表現させることはできません。


>しかし、官製談合には「税金の無駄遣いになる」という明らかなマイナス面もあります。ですから、民間企業が依存体質への意識改革が進めば無くなっていくのだろうと考えています。


建築、電気、設備工事はともかく、土木工事の民間需要があるでしょうか。土木工事の需要は、そのほとんどが道路工事であって、公共事業以外に生きるすべはありません。
しかも、道路工事は、ほとんど定型的な工事が多く、もっとも積算しやすく、仮に予定価格がふせられていても、市販の積算ソフトでたやすく、予定価格を類推できるのです。こうした、もともと、公共依存しかなく、もっとも談合がしやすい工種が土木なのです。したがって、土木業者は、その仕事の根本が、公共に依存していますが、入札の局面では、公共に依存することなく談合できるということになります。
このような談合をなくすには、隣町の業者を入札参加させたり、AランクからDランクといったことを無視した入札執行によって、地元業界の秩序をこわしていくしかありません。

>「汚職をするために公務員になろうとしている公務員などいない」とKは考えています。官というのは「楽=手抜き」をしたいとは考えてはいないはずです。まして「その手抜きをする事が犯罪であり、発覚すれば身の破滅」となればなおさらです。官には「面倒に立ち向かわない」という体質はあると考えていますが、それは「それだけの時間的余裕や人員配置がない」という側面もあるのだろうと考えています。


先に、随意契約の場合の官製談合についてふれましたが、それが官製談合の罪となったのは、ごく最近です。それまでは、出入り業者に頼んで、別の業者の見積書を用意させるのはほとんど慣行のような状況だったはずです。
そして、おそらく多くの自治体でその慣行はまだ残っています。公務員は慣行で仕事をしがちです。法律はかわっていくのに、それについていけないものが結構いるのです。
なかには、現場をしらずに、複雑なな法律を作って、末端に迷惑をかける中央官僚もいますが、入札契約という部分は、公平性や競争性、公正性の確保という点では、公務員の仕事として本当に公正さを求められる部分であり、それに絡む法律をしらないではすまされないし、当然、時間的余裕がないなどとも言っておられない部分でしょう。

>官製談合に絡んで「懲戒免職にでもなれば、全ての人生設計が水泡に帰します。退職金も無しで失業し、さらには公務員には雇用保険もありませんから、それこそ首吊りもの」でしょう。

ここでは、「官製談合」を犯罪の意味で使っておられるようですが、犯罪で人生設計が水泡に帰すのは、公務員だけではないでしょう。


>社会的貢献度という事を考えれば、公務員は「比率的に民間企業の職員より役立っています」税金によって給与を支給されているのだから当然という考えもあるでしょうが「郵政公社職員は税金によって養われていたわけではありません」し「労働への対価賃金の報酬」という意味合いならば「公務員も民間労働者と対等ですし、職場を離れれば一国民であり生活者」であるでしょう。

むしろ、民間の社会貢献度が高まってきたというみとでしょう。公務員が労働基本権を制限された労働者であり、そして一国民であるのは当然です。

>Kは「公務員はもっと実情を主張すべき」だと考えています。まあ、公務員に限らず、全ての労働者は主張をするべきなのですが、日本では「愚痴は見苦しい」とか「文句を言わずに働くのが美徳」という風潮があり、明智光秀を筆頭に「主君への反逆は悪」という考え方もあり「勝てば官軍」という部分もあります。

労働者全体の労働条件向上の中に、公務員の労働条件の向上が本来、あるのだとは思っています。


>ここを是正しようとしないのならば「アメリカ的合理主義(官製談合の悪という考え方も、それの一種)」を盲信的に追従しては駄目なのだろうと考えています。
合理主義を受け入れるならば「日本の慣習への啓蒙」とセットで行うべきであり、日本の慣習を尊重するなら「合理主義の浸透はソフトランディングになるのも認めなければいけない」のだろうと考えています。

発注機関そのものや、発注段階がそもそも民間参入してしまえば、犯罪としての「官製談合」はありません。アメリカ的合理主義ではなく、問題が隠蔽されているだけというほうが正しいような気がします。
確かに平成6年頃にアメリカの市場開放要求を契機として入札制度改革がはじまりましたが、もともと汚職は昔からありましたし、少なくとも地方自治体レベルでは、アメリカのために制度改革を進めてきたわけではない。
制度面では、十分すぎるほどのソフトランディングというか、ランディングですらない状況であり、民間事業者が悲鳴をあげているのは、制度のためではなく、発注量激減のためです。


>官製談合に必要以上に目くじらを立てるのが「今の世相」ですが、こんなものは本当に必要ないのなら、いつか無くなっていくだろうとも考えています。

犯罪という面では、形の上ではなくなるでしょう。でも、その構造は温存されるのです。

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