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(回答先: 若干危険な考え方とも思えます。 投稿者 考察者K 日時 2005 年 12 月 17 日 09:45:26)
先の投稿は、piyopiyoさんの投稿が、(理不尽と思える事例を前にしても見て
見ぬふりをして)皆と同じように自分のことだけを考えて、長いものには巻か
れていろ、という趣旨に受け取れたので、それでは仮にも近代民主主義国家を
標榜する国の国民として、あまりに無責任であろうという異議を唱えるつもり
で、最近目にしたtoxandoria氏のコメントで代用したのでした。
したがって、初めのKさん投稿で挙げられた郵政公社職員の労働現場の状況
に直接結び付けて何かを言おうとしたわけではなく、toxandoria氏からの引用
にも、「耐震強度偽造問題」の部分を含めない方がよかったかも知れません。
(ただし、piyopiyoさんの文章半ばの
> 事態は着実に進んでいます。考察者Kさん、心配せずとも大丈夫いずれ認め
> られる日が来ますよ。
> その日がくればわかりやすい立場の違いで見せればいいではないですか
の部分の意味がよく分かりませんでした。)
toxandoria氏の「姿を変えた(市民)戦争」という表現は強烈で、生存競争や
経済的競争で勝ち残るための「戦い」 や、政治的ライバル・「抵抗勢力」
などとの「戦い」を連想させたのかも知れません。
しかし、私の理解としては、市民革命によって旧来の権力を打倒したあと打ち
立てた新権力といえども、放っておくと例外なく腐敗するので、それを絶えず
監視・制御するために革命後も必要な、あるいは革命の延長としての不断の努
力、といった意味にとっていました。
そして、市民革命の経験がなく、革命を担うことになるブルジョアに相当する
ような一定量以上の市民層の形成もないままに、敗戦とその後の米ソ冷戦など
の地政学的状況によって、意図せず日本に形式的に民主主義がもたらされまし
たが、三権分立が機能不全で、それらを監視すべき知識人やメディアもほぼ
完全にコントロール下におかれて、いよいよ民主主義の崩壊が本格的になって
きた、というあたりが私の伝えたかったことです。
ただし、toxandoria氏が監視すべき対象として「政治家連中」だけを挙げて
いたのは明らかに不十分です。
日本では、伝統的な「民は依らしむべし知らしむべからず」方針やら、「偽り
のリアリティ」を擦り込み「民は愚かに保つ」ことに余念がない官僚機構の
監視がより決定的に重要と考えます。
しかし、民主主義を担う責任を自覚する市民が足りず、代表して権力を監視
する役割を担うべき知識人やメディアも圧倒的に弱く、「日本では民主主義は
いまだ可能性に留まっている」どころか、実現可能性がますます遠のいている
わけです。
(このあたりの表現は、K.V.ウォルフレンに依っています。)
ここで、Kさんのフォローにある、支配層による被支配層の分断支配や労組の
問題にからめて、思いっきり強引に一言でまとめれば、どいつもこいつも自分
のことしか考えておらず、いわゆる「民度」が低いといったところでしょうか。
耐震設計偽造問題に関しては、不心得な当事者の資質を問う以前に、このよう
に安全性にかかわる検査体制が機能しなかった、あるいは元より機能しない
ことを予見できなかった、あるいは機能しないことが予見できても誤魔化せる
と考えられていた(あるいは、いる)ことの方が深刻と考えます。