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(回答先: 堅実な経済へ 投稿者 heart 日時 2005 年 12 月 09 日 02:12:24)
heartさん、対話している内に認識が変わってきました。
それは、消費者か労働者かという二項対立図式では問題は解決しないだろうという事です。
しかし、消費こそが肝心の問題である事はそのままです。
後は「よりよき消費」の為に生産手段をどういう形態で所有するのかという事が問題になります。
私は消費生活協同組合が生産手段を所有すべきだとは思いますが、そこへいく途中の段階では労働組合による所有も検討してもいいと考えております。
資本家の所有から労働組合の所有に転換し、最終的には生活協同組合の所有にするという道がいいのではないでしょうか。
労働組合(労働者権力)が生産手段の再分配を行うと同時並行して
生活協同組合が生産手段を獲得していくという取り組みが必要なのではないでしょうか?
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【heartさん】
堅実な経済へ
http://www.asyura2.com/0510/idletalk16/msg/328.html
投稿者 heart 日時 2005 年 12 月 09 日 02:12:24: QS3iy8SiOaheU
(回答先: どのような消費をすべきか? 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 12 月 07 日 22:15:25)
>労働者が経営に参画しても作る商品が環境破壊型の商品であれば問題は解決しません。
全くそのとおりですが、同じことは消費者についても言えます。つまり、消費者が経営に参画しても、要望する商品が環境破壊型の商品であれば問題は解決しません。
財を消費する消費者の方が、生産者よりも環境に配慮するということは十分あり得ますが、
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【ワヤクチャ】それはそうですね。消費者と労働者に対する環境教育が必要ですね。啓蒙という事はやはり必要です。資本家の環境破壊に対抗しつつ消費者と労働者に対する啓蒙も必要です。資本家の権力を打倒して消費者や労働者の権力を作っただけではいい経済になっている保障はありません。
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【heartさん】
消費者は環境に配慮した商品を購入したからといって必ずしも環境から直接の恩恵を被れるわけではありません。
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【ワヤクチャ】まさにこの認識こそが重要なポイントです。本当は消費者は恩恵を受けているのですが、恩恵を受けている事が分からない事こそが問題です。どんなに些細に見える環境破壊も全ての生命体に被害を及ぼしているのです。車に乗る事自体が環境破壊であるという認識が必要です。私も車を乗っておりますが罪を犯しているんだという事を常に意識しております。ただ、生活の為には乗らざるを得ないから乗っているのであって、車に乗らなくてもいい生活を実現したいと思います。
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【heartさん】
農産物にしても、安全なもの(体に)が安く手に入るのなら海外から輸入すればいいではないか、という主張に同調する消費者もいると思います。生産者にまかせておけないと同様、消費者だって過信することはできません。
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【ワヤクチャ】そうですね。オーガニックの輸入農産物ですね。単に「安全な食べ物」というだけなら輸送の為に環境を破壊していても平気という事になります。「安全かつ環境に配慮した商品」を消費者は買うべきです。「安全な食べ物」も金儲けの手段になってしまっております。この点は改善課題です。
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【heartさん】
>私は人間の行動の中で消費行動こそが問題であると言いたいのです。
全くそのとおりだと思います。
今のような経済になったことの責任は、消費者にも生産者にもあります。したがって、両方が、環境に配慮した、「自覚的」な行動主体にならなければならないと思っています。
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【ワヤクチャ】まさにこの事が私の一番言いたい事です。環境派の消費者が連携して市場を管理していくべきなのです。枝廣淳子さんなどがこの分野での第一人者だと思います。
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【heartさん】
>しかし、これは実際には対立するのです。
>消費者はいいものを安く買いたいし
>労働者はなるべく高く売りたいのです。
>1人の人間は消費者である時はいいものを安く買おうとし、
>労働者である時は高く売ろうとするのです。
>市場では「万人の万人に対する闘争」が基本です。
なるほど。消費者と生産者は同一人物であっても行動する時には違うのですね。納得です。
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【ワヤクチャ】一人の人間が分裂しているのです。我々は一人の人間の消費者としてのあり方と労働者としてのあり方の両方を分析しなければなりません。そして、それぞれの場合のあるべき姿を提示しなければなりません。環境配慮という点は共通ですが。
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【heartさん】
>経済を改善する為には消費者主導の方がいいと私は考えます。
生産者にこだわっていろいろ言いましたが、
私は基本的にはワヤクチャさんのおっしゃる消費者主導ということに賛成です。
ただ、生産者も捨てたもんじゃない、ということを言いたくて、生産者についていろいろ書いた、ということです。
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【ワヤクチャ】労働者はどのような消費者の声に従うべきなのか?という問題があります。消費者は自分が最低限必要なものは何か?環境を破壊しないどのような商品開発が可能か?という点について労働者に提示するべきです。労働者はそういった環境配慮派の消費者の要求に応える労働をしなければなりません。
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【heartさん】
まあ、こういうふうに、消費者はとか生産者は、とかって論じていた時点で私も両者を区別して考えていたわけで、消費者と生産者を分けて考えるべきではない、との私の意見と矛盾していたんですけどね。
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【ワヤクチャ】一人の人間でも消費者と労働者の二重の人格を持っているのです。だから分けて考えざるを得ません。
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【heartさん】
>消費者は使用価値を求め、労働者は交換価値を自分が作るものに付与するのです。
「消費者は使用価値を求め」る、という点が問題です。使用価値と環境価値は必ずしも一致しません。ですから、先にも述べたように、消費者だって過信することはできません。
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【ワヤクチャ】ここで言いたかったのは、消費者は消費の為に購入し、労働者は生活費を稼ぐ為に労働をするという事です。労働者にとっては商品として成り立っていさえすればいいのであって消費の実相には関心が消費者ほどはないという事です。そこで消費の分析は消費者の方ができるという事です。もちろん、労働者の中でも消費に対する認識が高い人はありますが、一般的に言って消費者の方が労働者よりも消費に関心が高いのです。なんだか当たり前の事を言っていますが。
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【heartさん】
日本型自営業についての内橋氏の論について、
>この論は消費の中身(従って労働の中身)にまで踏み込んでおりません。
>その事こそが問題なのです。
おそらく昔の日本型自営業は理想的なもの(つまり労働の中身もそこそこよいものだった)だったのでしょう。
内橋氏は、「匠の時代」でそういう古きよき時代の企業のあり方を語っておられるのだろうと推測しています(まだ読んだことがないので・・・)。
そう推測するのは、2005年10月17日の 読売新聞には内橋さんのこういう言葉が載っているからです:
「高度経済成長を支えた無名の技術者を描いた『匠(たくみ)の時代』は、現場で汗をかいた人を軽んじ、技術だけをあがめる政治家や学者への戒めを込めたものです。新しいシリーズを勧める編集者もいますが、企業の現実を知ると意欲はわいてきませんね。」
(http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/hagukumu/anokoro/20051017us11.htmより)
日本は、以前はモノ主体の堅実な経済だったのだと思います。それが、バブルの頃を境に、カネ主体の、錬金術や株価の上昇に熱を上げる経済に変わってしまったのではないかと思います。
もちろん、1960~70年代に公害が大きな問題となったのは事実ですから、バブル前も、経済が堅実であったとしても、作られていたモノは環境によくなかったわけですが。
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【ワヤクチャ】使用価値を生み出さなくても金儲けができるという経済システムはおかしいです。今はまさにそんなシステムですが、これを改める必要があります。その上で使用価値の中身について問うていかなければなりません。
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【heartさん】
商品の価値基準が、そのモノ自体がもつ価値よりも、金銭的価値(カネをどれほどもたらすか )をより重視する方向に変わってしまったのではないかと思います(生産者サイドから見た場合)。生産者の職人精神(いろんな意味でよいものを作ろうとする精神)も薄らいだと思います。
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【ワヤクチャ】そうですね。「売れる商品」を作る事が目的であり、その消費が消費する人にとっても環境にとってもいい商品を作るという事はまだまだ少ないと思います。
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【heartさん】
生産者、消費者の別なく、モノそのものの価値への愛情を取り戻す、といった根本的な意識改革が必要です。
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【ワヤクチャ】例えばワザと耐用年数が短くなるような設計をするという事が問題です。これは売る事が目的になっている為に長持ちしては困るからです。こういった点は消費者によって監視していかなければならないでしょう。昔「暮らしの手帳」という婦人向け雑誌で各社の製品を比較する取り組みなどやっておりましたがああいう事が必要ですね。商品監査機関を消費者が持つべきなのです。生協にはそのような部署が必ずありますが。
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【heartさん】
例えば、御飯を食べる前に手を合わせて感謝をする、というのも、モノへの愛情の一種と言えると思います。
(余談ですが、愚民党さんの投稿「人工と土」http://www.asyura2.com/0510/idletalk16/msg/267.htmlの中の、
「種と野菜ですがまんず自分にとっては、種を土に植え芽を出すのが新鮮な発見でした。やはり八百屋で買ってきた大根をそのまま植えたほうが、葉っぱの成長が早いようです。
来年が楽しみです。食べるときには感謝して食べようと思います。
大根は太陽さまの栄養を吸収し、生きる過程を楽しんでいだたければ、幸いであると思っております。
そういえば中学校の頃は昼の弁当を食べるとき、まず手を合わせ感謝してから、食べたことを思い出しました。
おらもこれから食べるときは、感謝の手を合わせてから食べようと思います。」
には、しんみりとさせられました。私も感謝の心を忘れていました。)
モノに感謝する。作ってくれた人に感謝する。
モノを作ることへの誇りを取り戻す。
モノ作りをする人を正当に評価する。
(そういえば、「日本の論点2006」(文藝春秋)の中で、内橋克人氏が、『正当な労働の報酬』を軽侮させる、というのも、日本に新自由主義改革をさせて株価資本主義に引きずり込むにあたって用いられた戦略だ、という意味のことを述べていました。)
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【ワヤクチャ】そうですね。「いい労働」を評価しないという事が行われてきたでしょう。評価されなければ労働の質は落ちます。耐震強度を偽造する事こそが金儲けの為に奨励されたのです。資本主義の必然です。「いい資本主義」などはありません。資本主義は金が人の命よりも大事だという事です。打倒すべき対象です。資本家の御用聞きの政治家を打倒する事によって資本主義を打倒しましょう。
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【heartさん】
このように、モノやモノ作りへの尊敬、感謝の念を再生させることによって、カネ主体の経済からモノ主体の経済へと転換しなくてはならないと思います。
堅実な経済への転換(カネ主体の経済からモノ主体の経済へ)と、環境に配慮する消費者・生産者の増加、この二つが起これば、循環型経済社会に一歩近づけるのではないかと思います。最終的には、自然の中に人間の経済を組み入れる(経済活動を自然の自浄能力、循環の範囲内に収める)ことが望まれます。(今確認しましたが、ワヤクチャさんが「自然を破壊したものは何か?」http://www.asyura2.com/0510/idletalk16/msg/237.htmlでおっしゃっていた「自然の中で生かされている経済」という言葉の方がいいですね)
・協同組合について
>今の株式会社よりもはるかに多くの生協が林立する事になります。
経済学で言うところの、「独占的競争」状態に近いことになるのかもしれないと思いました。違うかもしれませんが。また考えてみます。
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【ワヤクチャ】1つの地域に複数の生協があるのが普通です。消費者にも様々な傾向があり、自分にあった生協を選択しているのです。生協は最初は問屋を通さず生産者から直接仕入れる為に価格が下げられるという事が大きな魅力でした。次の時代は安全性を追求してきました。そして、今「環境配慮型で生活全般を見直す」というタイプの生協が台頭してきております。ポリシーをめぐって複数の生協が競合しております。その競争は健全な事です。最終的には環境配慮型の生協が勝利を収めて市場を独占するでしょう。
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【heartさん】
>消費者が自分が欲しいものを手に入れる為に人を雇って作ってもらっているという関係になるのです。
オーダーメイドみたいな感じですね。
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【ワヤクチャ】はい。可能な限り注文後生産をする事によってよけいな物を作らない体制を作っていきたいです。また、オーダーメード化によって消費者の満足度も上がります。
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【heartさん】
コープの総代会と理事会、行ってみようと思います。
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【ワヤクチャ】総代会は総代に立候補しなければなりません。是非是非、立候補されて選出され総代会で議論に参加して下さい。もっと環境に配慮した商品群に切り替えるべきと問題提起をされてはいかがでしょうか?いい議論ができるでしょう。又、ここにご報告いただけましたら幸いです。理事会も理事に選ばれる必要がありますので立候補されてはいかがでしょうか?
>何でもかんでも思いつきで作る生産者主導型の経済とは方向が逆なのです。
なるほど。
>生産者主導型の市場経済に対して消費者主導で変革していくという構図でお考えいただけましたらと思います。
生産者主導というより、経営者、株主主導、もっと言えばカネ(それも投機的マネー)主導みたいな気がしますが、まあいいです。
>協同組合の原理は単純なものなので、原理を把握していただき、市場経済における役割をご理解いただきたいです。
その方向で勉強します。
可能なるコミュニズム、近所にはおいていませんでしたが、インターネットで調べたら在庫はあるようなので、近日中に手に入れて読んでみます。
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【ワヤクチャ】それはどうも、嬉しいです。あの本をネタにしてここで議論するのも1つの手ですね。協同組合についてもいい本が色々とあります。又どれがいいか検討しておきます。生活協同組合は生協の組合員の利益の為に活動する組織ではありますが、同時に地域経済に寄与するという点などは重要です。生協が社会的に求められている役割は非常に大きいものです。消費者一人一人に対する啓蒙活動も生協ほど適した組織はありません。消費者同士が学び合う組織なのです。