★阿修羅♪ > 雑談専用16 > 304.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: ESOP&OBM 投稿者 如往 日時 2005 年 12 月 05 日 03:55:30)
如往さんへ
レス、ありがとうございます。
>私は、その昔多少なりとも拘った“共同体”論を今は暫し脇に置いて、今日的あるいは将来的な“協同”もしくは“協働”の有り様を探求している人間です。
共同体とコミュニティを同一視してはいけないかもしれませんが、私はまだコミュニティにこだわっています。しかし、コミュニティを作るためには、その手段として協同とか協働といった具体的なあり方を模索しないといけないですよね。私もそろそろ抽象的世界から脱皮しようと思います。
(共同、協同、協働の使い方を間違っていたらご指導ください)
>人間中心主義
そうですね、人間が考える以上、エコロジカルな視座を保つことによってのみしか、人間中心主義から少しでも離れることはできないでしょうね。動植物の立場に立って物事を考えることを忘れないようにしたいと思います。
本山美彦氏の「ESOP――株価資本主義の克服」(2003)は、一時期私が本山氏に興味を持っていた頃に買って、そのままになっていたものです。経営に関しては土素人なのですが、ワヤクチャさんが利潤追求型経済を問題視されたので株価というものに視点が行き、本棚に埋もれていたESOPに目が行った、という次第です。お恥ずかしい話です。
今回ちょっと斜め読みしましたが、私はESOPよりもプルードンが提唱した「交換銀行」の方に興味を持ちました。
交換銀行は、「加入者の『受領ないし販売した生産物、また引き渡された、あるいは近日引き渡され得る生産物の価値を表すあらゆる商業手形と交換に』、『交換券』と名づけられた一種の銀行券を発行し、それを受け取った人はそれと引き換えに、この銀行に参加する別の人の持つ商品サービスを手に入れることができる。その逆も可能。」というものであるということです。
交換銀行についてp128―129に書いてあることを箇条書きに書いておくと、
・いまの言葉で言う「地域通貨」を発行する銀行
・加入者の意思によって運営される
・国家から完全に独立した自立的組織
・資本金を持たない
・営利を目的としない
・交換券に法貨との交換性は付与しない
☆交換券を発行する場合、原則として市場によって決められた価格に従うが、参加者はそれらの商品の原価(材料費、賃金一般的費用、保険費などの総額)についての正確な情報を提示することが義務付けられている
・市場で買い手が見つからない余剰となった生産物を購入する(原価の80%で)ことで、農工業者を救済する。
・商工業経営者や農民に長期の資本貸付や不動産を抵当とした貸し付けも行う
(貸し付けはいずれも交換券で行われる。利子は極めて低く設定。)
ということです。私は特に☆印をつけた項に興味を持ちましたが、その他のポイントのいずれも、現代で応用可能なのではないかと思います。というより、これは現代の「地域通貨」のあり方の一つの可能性といえるかと思います。
協同組合とも共通するところがあるのでしょうか。
>株式資本主義は錬金術の下支えと云った側面を持つと同時に、株保有の形態は生産手段の分有の可能性をも示唆していると見て、個人的には地道にその方策を探究していきたいと思っています。
そうですね、株も、保有の仕方によっては生産者のあり方を変えられるのではないかと思います。
ところで、私はこれまで、今の社会に代わる仕組みについて、具体的実践方法を考えたことがなく、具体的に何を探究するか、ということは模索中です。というよりも、今回の一連の投稿を機に、模索しないとなと思い始めたような次第です。現状分析、原因分析と並行して、考えていこうと思います。
それから、経営の方面については全く勉強したことがありません。またいろいろ教えていただけたらと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。